めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

バテン・カイトス日記 2023/12/24 幻影都市ミラ

 たいへんご無沙汰しておりました。毎日日記帳に「バテンやりたい」と書いていたのですができない理由がありまして、ここまで遅くなった次第です。
 理由というのは「まとまって長くゲームする時間がない」というものです。バテン・カイトスツイッター(X)のない時代のRPGなので、一つ一つのイベントが充実していて、ゆっくり遊ぶには腰を据えて1時間くらいやらないとぜんぜん進まないんですよね。
 そういうわけでミラに向かう道中のシューティングに取りかかれないでいた次第です。


 シューティング、20代のころに某同人弾幕系シューティングをけっこう遊んでいました。なので敵も自機もゆっくり動いて弾幕ギリギリをかわすタイプのシューティングだったら昔とった杵柄というやつでなんとかなるかもしれないんですけど、バテンのシューティングめちゃめちゃ速い記憶しかなくて怖くて仕方がなかったわけです。
 アクション要素が死ぬほど苦手なので、どんどん後回しになってしまってずっとあつ森だけやってたのですが、きょうは将棋フォーカスが再放送で将棋えねっちけー杯でなく毎年恒例「将棋の日」だったので、あとで録画でゆっくり観るのでちょうどよく時間が捻出できたわけです。


 というわけでアヌエヌエ港を出発し、ミンディールでミラに向かいました。ミンディール、さすがディアデムの王家専用船だけあって内装が豪華です。
 中で仲間たちといろいろ話したのですが、ギバリが「お前たちだって充分怪しいぞ」というところのカラスの反応が「ううーん伏線!!!!」と思いましたです。ちゃんとギバリが「ものの例えだ」と言ってカラスも安心したんでしょうか。
 ゴルドバに襲われるシーンでサヴィナの「雲に隠れろ、敵艦の下に潜りこめ!」という的確な指示が出たのがよかったですね……。
 ゴルドバのジャコモ・エイメ・フォロンの会話がやはり伏線バリバリですげえなと思いました。話の顛末を知っている人間からすると「なるほど……」と再確認するセリフでしたね……。
 ゴルドバに襲われたあとのギバリが泰然としていてカッコよかったです。ギバリ、人間性がとてつもなく大きい。
 カラスとシェラの会話、なにロマンチックになってんだお前ら、と思いつつも、カラスが自分は捨て子で爺ちゃんに拾われた、と言っているのが大変せつないです。カラス、強大な力を望みつつも自分と弟の正体を知らないのですね……。


 で、ミズチさまが登場します。変な歌歌ってた……最初から楽しそうなひとだ。中身の顔を知っているのであの子がこんな変な歌を歌っているのかとニコニコになりましたです。
 そしてシェラのセリフで「ミズチさま」の正しいイントネーションを知りました。というかミズチさまのセリフ、平板アクセントなのでなんとなく北関東とか福島の言葉みたいだな……と思いました。


 そんでもってシューティングのミニゲームですが、最初の3集団くらいはわりと楽に撃墜できました。そのあたりはマグナスもちゃんと拾えました。よっしゃ、と思っていたらその次で撃ち漏らしに襲われました……。
 そこから先は撃ち漏らしと戦うかぜんぶ撃墜できてもマグナスが拾えなくて、結局ディミヌエンドは拾えなかったです……無念。
 まあ撃ち漏らしと戦ったおかげで写真はバンバン撮れたのでよかったことにします。ディミヌエンド、たしかドゥールのモンスターから拾えるんじゃなかったでしたっけ。悔しくなんかないんだからね(ハンカチを噛みながら)!
 そんでもってなんとかシューティングが終わって、グノーシスと戦うわけですが、いや見るの2回目だけど見た目がグロいね!? と思いましたです。そして麻痺攻撃がきつかったです。
 またしてもカメラが出るまで牛歩戦術するやつをやりました。ボスを取り逃がすのは避けたいので。無事写真は撮れましたがグノーシス硬い! なかなか倒せなくてしんどかったです。
 どうにかグノーシスをやっつけまして、ギバリの火力と硬さが素晴らしいな……と思いました。中学のときはぜんぜん使わないキャラクターでしたがこんなに強かったのか……と。


 というわけでミラに到着しました。バテン・カイトスでいちばんクレイジーな国、という印象の国ですね。お菓子村も絵本村もカオスの巷だったのを覚えています。リマスタリングされてどうなっているかとても楽しみです。
 でもこのペースじゃ今年じゅうに帝国に到着するのは厳しそうなので、目標を変えざるを得ないな……となりました。


 目標を発表する前にですね、まずはひとつご報告がありまして、わたくし金澤、今年の12/20にギバリとタメになりましたです。なので、目標は「ギバリより年上になる前に1をクリアする」でいこうと思います。
 ここから加速度的にお話が面白くなっていくのを覚えているので、とてもワクワクしております。時事ネタの「オタマクジラのタマちゃん」もミラですよね。カラスの故郷、隅から隅までなめ回すように遊んでやろうと思います。

七つの魔剣が支配するXIII(宇野朴人著)の感想

 エッグい本を読んだ。いやめちゃめちゃ面白かったんですけど。

 アニメ化された電撃文庫の人気ライトノベル! と言えば「面白そう!」と思うのですが、めちゃめちゃ覚悟して読んでもときどき休まないと読めないやつでした。いやめちゃめちゃ面白いんですよ、内容がめちゃめちゃエグいのですが。

 今回は前の巻で呪者の素質があることが分かってしまったガイのエピソードが多めでした。ガイ、ただただ剣花団のほかのメンバーと同じ強さでいたくて呪いの道を究めようとするのですけど、前の巻で受けた呪いが原因で剣花団をいったん離れることになります。それが原因でカティが不調をきたすというの、ガイは剣花団の緩衝材だったんだなあ……と。

 そして不調をきたしたカティを回復する手段が、そういうことなんですよね……シェラの提案で行われるわけですが、それがこの世界の魔法使いの当たり前で、シェラの子供のころの様子を読むにそれが当たり前として教育されてるんですよね。シェラもまた被害者だったという。

 というかピートの執着心が怖いしピートとオリバーがさらに深まっているんですよね。アニメになった部分の、オフィーリア先輩のところから救出されたときオリバーに「よく頑張った、えらいぞ!」と言われるあたりからオリバーのことをそう見ていたのでしょうか。この世界の魔法使いの当たり前が怖い。

 とにかくオリバーとシェラが仲違いしないで済んでよかったです。ガイがいつものメンバーだけでなく友達を作りはじめたのも、なんだか恐ろしいものの楽しそうで。とりあえず本編はハッピーな展開と言っていいのでしょうが、最後に描かれた異端の様子が実に恐ろしい。それから異端狩りのみなさんも禍々しい。わたし普通人でいいよ……こんな恐ろしい魔法使いとはお知り合いになりたくないよ……。

 ファーカー先生の目的も明らかになってきて、だんだん恐ろしさが増してきました。4年生編はこれで完結のようです。さらに恐ろしいことになるのかと思うとドキドキしかないです。こわ……でもすごく面白いです。

 この作品をアニメで知った人がいきなり原作の最新刊に手を出すことがないといいな……と思います。一巻から順番に読まないと意味がないんだ。シリーズは長いけどそれに見合った楽しさとゾクゾクがあるのは保証できます。

 もう楽しい剣と魔法の学園生活、という感じじゃなくなってきました。だんだんと殺伐度数の増していく展開、とても面白いです。

 

 面白かったです、オススメです!

バテン・カイトス日記 2023/12/8 妖精導師の宮殿

 お久しぶりです。ようやっとアヌエヌエをクリアしました。まだまだ物語は動き出したばかりというの、このゲームの深さを感じます。


 とりあえず前回は旧魔法図書館をクリアして、ここから一気にジャングルホロ・ホロからアヌエヌエクリアまでにメモしたことを書こうと思います。
 まずはホロ・ホロ、通り抜けるだけなのに敵が地味に強い!! 処理落ちするかなと思ったら意外とするするいけて安心しました。
 そんで滝の村オプに到着しました。メイフィーかわいい! かわいいのにセリフの半分くらい声がついてないんですよ。サヴィナ登場まで主要人物のセリフにも声ついてなくてびっくりしました。
 コモ・マイ焼きのために入ったコレルリさまの部屋、ふつうに入れるうえにドア前にいる衛士が「戸棚を見ちゃダメです!」と「押すなよ?」ムーブかましてきたのは笑えました。初見だとどこに何があるかわかんなくて詰むからでしょうか。

 

 天の樹を前にしたリュードによるオタクの早口がたまらんです。もしかしてベランダーだったりするのでしょうか。お花に水をあげるリュード、想像するとたいへんかわいい……。
 そのあと天の樹を登るわけですが、メイフィーよくそこまで登ったな……と思いました。ポックリ下駄みたいなの履いてるのに……。

 メイフィーが「サヴィナみたいに強くなりたい」というイベントがあるわけですが、サヴィナは自分の弱さを知っていて、メイフィーにはメイフィーの強さがあり、それを信じろというわけですね(ろくろを回す)。確かにサヴィナは強い人ですが、帝国軍を抜けて傭兵をやっていたというのは彼女が強いものでいられなかった、ということですもんね。

 そんで天の樹のザコが予想外に強いんですよ、登ってるから飛ぶやつは避けるのが難しいし通路を塞ぐようにでかいのがいるし。写真によると食べるとおいしいらしいんですが、いやおいしいの……? となりましたです。
 天の樹中枢、樹根手の状態異常がなかなかつらいです。危うく樹根手の写真を撮り逃しそうになって牛歩戦術をせざるを得なくなりました。天の樹中枢が「撮り逃したんかいな」と樹根手を回復してくれてなんとか写真をとれた感じです。
 天の樹中枢を倒したあとサヴィナに銃を向けるリュード、これは彼のなかの帝国のイメージの問題だよね……と思いました。リュードからしたら帝国は母国ですが、彼の中では帝国にはもう悲しみしか残っていないんですよね。リュードから見たら兄や姉もそういう認識なのかな……。
 で、天の樹中枢のあとはサヴィナと即で戦うわけで、シェラのHP残ってないやばい! と思ったらサヴィナ戦に突入したら回復してました……これが令和のバテン・カイトスか……と思いましたです。ゲームキューブ版の攻略本には戦いながら回復しとけと書いてあったので、たぶん令和仕様になったんでしょうね。グッジョブバンダイナムコ
 サヴィナの「バーンアロー」の発音が良すぎてちょっと面白かったです。中学生のころはほとんどサヴィナをパーティに入れなかったので、他の必殺技も発音がいいのか確認してみようと思います。
 そしてサヴィナの攻撃めっちゃ速い上に手数が多い!! あまりに速くて初めて遊んだときにときどきやらかした、毒のマグナスで防御して味方が毒状態になるやつをまたやらかしました。学習しないのか!!!! とにかくなんだかんだ「拳で語り合った」感じになりました……。


 ずっと怖かった天の樹の開花、とりあえずスイッチは壊れなかったです。すげえな任天堂
 そのあとの「帝国のやつらはなんで来ない」的なカラスのセリフ、あの事件を知るものからしたらつまり疑いがかからないように芝居してたんだね……可哀想なカラス……とちょっとドンヨリしましたです。カラス、本当に可哀想な子だ。
 サヴィナの語る今までについて、彼女には大事な存在はいなかったのかな、と考えて、それがきっと滝の村オプで出会ったメイフィーなのかなと思いました。このあたりは2で語られるのかな。2時点でサヴィナは確か6歳ですよね。
 エンド・マグナスをコレルリさまに見せるイベントで、コレルリさまが倒れて「あのマグナスの見せるものだからろくなものじゃない」って言うカラス、まだどんな力か知らないとはいえ自分の運命を呪っているようで可哀想なカラス……と切なくなりましたですね……。


 そんなこんなでアヌエヌエをクリアしました。次はシューティングのミニゲームだ! 大人になってから某弾幕系シューティングで遊んだとはいえ怖い! むり! 中学のときはぜんぶぶつかって戦ってましたね……そのせいでディミヌエンド手に入らなかったんですよね。最推しがリュードだったのに……。
 当初掲げた「今年中に例の事件までたどり着く」という目標、「今年中に帝国に到着する」にずらしたほうがよさそうです。頑張って進めようと思います。シューティング怖いよー!!!!

がんばれ農強聖女3 ~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~(佐々木鏡石著)の感想

 ようやっと最新刊に追いついたです。

 最新刊だったので無事イーホンくんで買えたのですが、それでも去年の本ですか。もうすぐおととしの本になってしまう……。去年の12月に刊行されているということは佐々木鏡石先生はこれとアオモリ1巻をほぼ同時進行していたということですか。元がなろうにあったとはいえ恐ろしいことだ……。

 今回はガチのドンパチが読めるたいへんシリアスかつ深いお話でした。大貴族マンシュ伯爵のえっぐい陰謀やら過去やら、その従者ライザールとライラ先生のエピソードやら、重たい話が多かったのですが、表現がたいへん軽やかなのでするするさらさら読めましたです。そのうえレトリックが面白くて付箋を貼りまくって角刈りの大判ラノベにしてしまいました……。

 王都の疫病の原因がまさかこうだったとは。それを知って行動を起こすアリシアがたいへんかっこいいです。ノエルが頑張って聖女を始めたのもただの姉妹ざまあでなくてとてもいいと思いました。あとレオの昔の仲間たちがいいです。ギルマスのダッドさんかっこいい。

 そしてロランのセリフが気になります。アリシアが大好きな優しいロラン、まさかそういう過去が!? となりながら読んでおりました。恐ろしや。それもこの先で描かれるのでしょうか。ぜひ読みたい、TOブックスさんよく知らないけどぜひ続きを出してほしい。

 あとオマケ小説の怪談を語るアリシアがどこかで見たやつでたいへん面白かったです。今年の夏は暑かったなあ……と思い出したのでした。はちみつレモン飲みたい。アリシアの怪談のオチはあれでよかったのでしょうか。

 いやはや面白かったです、食の安全だ。食の安全というのはないがしろにしてはいけないのだという強いメッセージが伝わってきました。そしてこのお話は単純なざまあモノでなく、また魔法みたいな簡単な手段を使わない、ガチの農業ラノベだ……と思って読みました。いや今回はだいぶドンパチしてましたが。それでも魔法みたいなありがちな手段でなく肥料を爆発させるという詳細に書いたらアカンやつでド派手に戦うのだから面白い。肥料を爆発させることについては、アリシアは本気で先代の聖女の弟子で知恵を求める子なのだなと思いますです。

 追いたいラノベが増えました。アリシアっょぃ。がんばれアリシア

 

 面白かったです、オススメです!

バテン・カイトス日記 2023/11/24 旧魔法図書館

 


 こんばんは。バテンのネタがたまってきたので放出しようとおもいます。


 まずはコレルリさま美しい〜!! 声が凛々しい!! 最初に会ったとき「少女」って出るんですけど貫禄がすごい。実写版をやるなら松坂慶子さんではないでしょうか(そんなコレルリさまはいやだ)。
 そしてゲルドブレイム、安定の嫌な感じでした。煌びやかに着飾った醜男ってなかなか不気味です。背中の実用目的じゃない飛翔器の金ピカ具合がすごいです。
 この時点でお供にフォロンを連れてるんですね。フォロンの声めっちゃ可愛いじゃない……残酷そうな笑顔もよき……。そりゃ中学時代沼るわけですわ(中学のころはクリア後世界でリュードとフォロンがいちゃつくという捏造ここに極まれり的なことを考えて沼ってました)。
 それからコレルリさまの謁見の間で衛士たちの話を聞こうとしてうっかり部屋を出て、左列の衛士の話聞きそびれました……無念。


 さて、それはともかくとして流石に進まないのでオートセーブに頼って旧魔法図書館を進めることにしました。なかなか不安でしたがどうにかなりました。ありがとうオートセーブ!
 というか旧魔法図書館、事実上の黄金の太陽では?? と思いながら進めておりましたです。まあ本棚をずらしてその上を歩くという点だけなんですけど。黄金の太陽リマスタリングしてええんやで……?
 そして紙の攻略本を持っているのに旧魔法図書館でかるく迷子になりかけました。謎解き要素がキツいんじゃ!!(褒めてる)
 リュードをパーティに入れて戦ってたんですけど、スフォルツァンドやはりよい。銃で殴るってどういうことだ。モンハンの弓で殴れるのと同じ理屈なんでしょうか。
 旧図書館の本棚、面白いので片っ端から調べたいんですけど、呪われた呪文書や呪われた魔導書といった本のモンスターが「やあ」って出てくるんですよね。というか変なもんがあるからって引っ張るんじゃない、カラスよ……。


 どうにかこうにかフォロン戦にたどり着いたわけですが、フォロンのセリフの「ピンポーン」「行くよッ!」がかわいいです。ステロイン注射、見るからにヤバそうでかわいい。そしてカラスがフレイブリットで燃やされました(倒れてはいない)。
 ところで「正解」の意である「ピンポーン」が存在しているということはバテン世界にはクイズ番組があるのでしょうか……? 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のセリフの「首チョンパ」みたいなものなのでしょうか……? まあセリフの面白さに必要だったんでしょうね。
 そしてフォロンのセリフからフォロンが改造人間であることが、いっぺんクリアした人間にはわかるんですよ……つらい。

 そして助けてくれるサヴィナかっこよすぎか?? ニコリともしないクールなお姉さん、企画段階で「笑わない女」としてキャラクターが造形されていたなあと資料集を思い出すなどしたのでした。


 それからこれはオマケなのですが、旧魔法図書館の館長室にある日記帳が修羅場だったんですよ、性的な意味で……。そりゃクズマーン一族だからね……と思って、魔法学校に戻って系譜にサインもらってたらまさかあの人と繋がるとは。クズマーン一族お前らほんとに!!!!
 次回は天の樹開花くらいまでいけるのかな。調子の悪いスイッチライト、天の樹開花で壊れないかちょっと不安です。でっかい画面で遊びてぇなあ……。

がんばれ農強聖女2 ~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~(佐々木鏡石著)の感想

 いやはや面白いものを読んだ。

 こないだ読んだやつの続きです。こないだの1巻ほど古くないのでアマゾンでもそこそこきれいなものが届きましたです。

 今回は王都にいるアリシアの妹にして王太子妃ノエルが舞踏会をするからと呼びつけてきたので、頑張ってダイエットしてぎゃふんと言わせよう! というところから始まりまして、王都で疫病が流行ってるし大貴族がなんだか怪しいぞ……? という盛りだくさんの内容でした。

 ジャガイモでダイエットをするくだり、アリシアは運動が苦手なのに走るのが楽しくなるまで鍛えるという、聖女見習いで培った根性のようなものを見ました。汗ってかきかた忘れるとなかなか出てこないものですよね……。汗を「肉汁」と表現するくだりでゲラゲラ笑わされました。

 そして王都の舞踏会で、まさにノエルと王太子をぎゃふんと言わせることに成功するんですけど、ノエルがロランにハニートラップを仕掛ける……と思いきやノエルがいままで心のなかにためていたアリシアへの怒りを爆発させるという展開でして、ノエルはノエルで、どんなに恵まれていても悲しいとか悔しいとか思うんだなあ……という感じでした。姉妹のクソデカ感情がエグいんじゃ!!!!

 大貴族の実験農園を訪れるエピソードでトマトが出てきて、そういえばトマトとジャガイモは同じく南米からヨーロッパに渡った作物だったな……と思ったのですが、どうもこの大貴族がうさんくさいのです。なにを企んでいるんだろう。そして王都見物をしているときに疫病が流行っていることを知り……というお話だったのですが、この疫病というのに新型コロナがダブって(まあ症状はぜんぜん違うのですが)つらかったです。

 それから番外編が楽しかったです。アリシアの鍬をつくるくだりで、魂座(たまぐら)という言葉が出てきて、秋田のローカルヒーローである「超神ネイガー」の敵、ボッコレタマグラは要するに「ぶっ壊れた魂座」という意味なのだといまさら納得しましたです。わたしの住んでるあたりだとタマグラというとミミズなので。

 

 いやはや面白かったっす。佐々木鏡石先生、いまごろ(2023/11/24)王都ならぬ東京で、舞踏会ならぬカドカワの謝恩会に出ていると思うのですが、名刺にクマの絵を刷っていったと聞いて大地に根ざした作家だ……と思いましたです。

 いますぐ3巻をポチりたい(イーホンくんにもギリで在庫があるはず)のですが、しかし来月までぐっとこらえないとお財布がぴえんなので我慢します……。

 それからきょうから「じょっぱれアオモリの星」のコミカライズが始まりまして、そっちも大変良かったです。オヴァン・デス。月1更新っぽいので1話のボリュームがみっちりだ!

 

 農強聖女、大変面白いです。頑張って続きを買おうと思います。みんなも読もう!オススメです!

がんばれ農強聖女 ~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~(佐々木鏡石著)の感想

 いまさらながら大変面白い本を読みました。

 ありゃ、電書のほう貼っちゃった。紙の本が欲しくてイーホンしたら在庫切れで、アマゾンしたらずいぶん前の本なので少々ぼろっちくなってました。2巻もイーホンでは取り寄せなので、お財布と少々相談してからとりあえずポチろうと思います。

 なんで読んでみたのかといいますと、同じ作者の「じょっぱれアオモリの星」が大変面白くて、調べてみたらこちらのシリーズがデビュー作だったようだからです。いやあ面白かった。するする読めて止まらない!!

 主人公の令嬢・アリシアは、聖女となるべく修行をしてきた女の子なのですが、聖女は王妃になるというところだけを見た妹のノエルに聖女の地位をかすめ取られてしまいます。地位も結婚相手も奪われてしまうわけですが、ノエルや王太子にもちゃんとそうした理由があるというのに大変好感が持てます。

 で、アリシア辺境伯の令息ロランとの縁談に乗って辺境に向かうわけですが、そこは冷涼で作物があまり穫れず、ワインのぶどうも病気にやられ……という土地でした。アリシアはそこで養蜂や先代の聖女が研究していた農薬の再現に着手し……という展開です。

 この世界における「聖女」というのは、農業を研究し、飢饉に襲われた土地を行幸し、祈りをささげ、農民を守る、というもので、ノエルや王太子はそのあたりを時代遅れだと誤解しているんですよね。アリシアは実際に先代の聖女を見ているので、そこをちゃんと理解しているわけです。

 ジャガイモのくだりは泣けるし、単行本限定エピソードのワラビがめちゃめちゃおいしそうで、これから冬になる東北の民としてはワラビの季節が恋しくなるやつでした。そしてお話がめちゃめちゃいいところで終わっておる~!!!! 2巻買いますよええ!!

 マジで農強聖女という言葉がピッタリくるヒロインのお話でした。2巻ではどうやら農協を作るぽいです。これは農業の知識がないと書けないやつだ。圧倒的でした。

 

 佐々木鏡石先生、ツイッターでフォローしてみたらトリブラが好きだったとか毎朝クマよけのロケット花火発射してから農業してるとか秋田県ラノベを作るべきとか、ひたすら共感しかない作家さんでした。わたくし駆除されるクマが可哀想っていうやつぁ家でクマ飼ってみろってんだよ!! と思っている秋田県民なので、佐々木鏡石先生がますます好きになったんですよね。角川のパーティーについて「東京は怖いけど二次会のカラオケで渾身の『おら東京さ行くだ』を歌いたい」と仰ってて、この人は推さねばならない作家だ……と思いましたです。

 いやー農強聖女面白かったです。なんこれ最高か。

 面白かったです、オススメです!

【番外編】ゴジラ−1.0観てきた!

 感想は新鮮なほうがいいので書きます。とにかく面白かったです!

 Xで大変評判が良かったので、観てみようと叔父上に連絡したところあっさりOKが出たのでした。叔父上はアニメや特撮の映画にも連れて行ってくれるありがたい方です。なるべくネタバレしないで頑張ってみます。

 

 まずは脇役の安藤サクラがいい。たぶん戦時中は朝ドラでお馴染みの防国婦人会やってたと思うというXのポストを観て「へえ」と思ってたらマジでした。そういう人だからこういう立場なんだなあ……というのがよくわかる。

 主人公の神木隆之介もたいへんよい、生き残ってしまった、というのを抱えたまま生きていくんだろうな……からの展開がよかった、そしてエンディングが最高オブ最高だった。とにかくエンディングが最高オブ最高だったんですよ本当に。

 浜辺美波もとてもいい……神木隆之介とのコンビは朝ドラ「らんまん」でずっと観てたんですけど、全然違う関係性が観られてよかったです。

 ヒューマンドラマに振り切った、というのは理詰めの世界に振り切ったシンゴジと真逆だったわけですが、みんなの過去がちょっとずつ切なくて、でも頑張って生きている世界はとてもよかったです。文字通りのゴジ泣きでした。

 いやー面白かった。なんだこれは傑作ですか。連れて行ってくれた叔父上も大変喜んでいたのでよかったです。叔父上、だいぶミリオタの畑の人なので、戦争の考証とかで引っかかるところとかあるのかな……と思ったらめちゃめちゃ喜んでいて「よかったー!!!!」となりました。

 個人的に神木隆之介の乗っていたバイクが大変気になりました。終わった後叔父上が「米軍の払い下げか……?」と言っていました。昔の乗り物かわいい。

 

 さて、肝心のゴジラですが、正直に言いますめちゃくちゃ怖かったです。シンゴジのゴジラより怖かったです。シンゴジのゴジラは積極的に人を殺したりはしなかったですが、今回のゴジラはめちゃめちゃ殺しまくる怪獣でした。始まってすぐのシーンの恐ろしさたるや。

 映画館で観たので音響のレベルが違ったのもよかったのかなと思います。音響がいいのでゴジラがより恐ろしいというか。しゅごかった。

 ゴジラを倒すための「わだつみ作戦」(表記はちょっとわからないですが)、まさに作戦の方法と噛み合っているし時代背景にもバッチリハマっていてたいへんよかったです。

 はー面白かった〜!!!! ちょっと残酷でしたけどまあ怪獣映画なのでね……。

 

 なおタローマンは出てきません(当たり前だ)。面白かったです!

バテン・カイトス日記 2023/11/8 花の街コモ・マイ

 


 こんばんは。どうにかこうにかアヌエヌエに到着しました。本当に今年中に例の事件まで辿り着けるか分かりませんが大変楽しく冒険しております。


 ディアデムの雲の城エルナトを出ると「ダッシュナイト」というサブイベがあるんですよ。走っている騎士に飲み物を渡すサブイベですね。でも現状、うしぶたミルクはもちろん真水がないんですよ。てかディアデムで真水が手に入らないってなんで……? 小天河あるじゃん……。
 シェリアクの街では市民たちが復興に向けて頑張っていました。子供たちも街にいたり家で「外で遊びたい」話をしていて、平和が戻ってきたんだなあと思う一方街の大人は帝国と一戦交える気満々のひともいるのがつらいです。戦争したらあかん……。
 エルナトに戻って中を見学していたのですが、絵画が飾られていてそれぞれの特徴が調べたときの文章に出てくるんですけど、城に「適当なタッチに特徴がある」絵を飾るな、と思いました。いい意味で適当なんでしょうか。
 そして怪我しているのに立っているレイドカーン王、まさに君主の鑑でした。ギバリとの会話が昔のヤンチャを匂わせて楽しいです。エイメが一発で仕留めなかったことに感謝……いやレイドカーン王の鎧が頑丈だったんでしょうか。騎士たちの話では「立っているのもおつらいはず」とのことなのですが。
 リュードを仲間にするときのギバリの漢気に痺れました。カラス、ギバリに持ち上げられるの2度目ではないでしょうか。次にリュードが操られたら一発食らわして正気に戻してやるとかいうギバリマジかっこいいですね……。ギバリもナシラで漁業をしていて、リュードがナシラを見にくるのを見ていたりしたのでしょうか。
 さあ出発すっぞと思いましたが、攻略本を見てスペシャルコンボに使う「つぼみ」を手に入れるためまた雲の道へ戻りました。一発で出て嬉しかったです。しかし攻略本、雲の道のモンスターが毒攻撃してくるって書いてあったんですが、そんな困るほどではなかったような気がします。
 アヌエヌエに行く途中「泥雲」をみるイベントが挟まるのですが、のちのちここに飛び込むと思うとこの世界は広いなあと思います。


 そんなこんなでアヌエヌエに到着しました。街はお祭りでむちゃくちゃ盛り上がってて楽しそうなんですけど、アヌエヌエは中立だからディアデムのことはどうでもいいという街の人よ……帝国のヤバい計画をじかに知らないからそう思えるんですよね。この人たちも仮にコレルリさんが撃たれたら奮起したりしたのかな……そんなことは起こらないのですが。
 サヴィナが登場したわけですが記憶どおりとてもかっこいいひとでした。もう年下なんだよなあ……。
 街の人が「コレルリ様のお神輿」と言っていたのですが、お神輿を見たらマジでコレルリさんの顔が乗ってました。日本のお祭りで山車に歴史のワンシーンの人形を乗せる感覚なんでしょうか。


 そのあと訪ねた魔法学校の講義が面白いです。この世界のひとは海を想像できないというのは大事な話だなあと思いました。
 そして魔法学校のサブイベ、勉強の邪魔をしたり謎の液体をカラスになめさせて悶絶させるとか面白すぎて見ながら笑ってました。謎の液体、匂いはおいしそうなんですね。
 ついでに書きますが魔法学校のロッカーに濡れたスクール水着を入れたのはだれだ。事案じゃないですか。


 それからどうやらギバリの装備一つ取り逃がしました……無念。しかも戻れないようです。攻略本確認しながらやってるのに……。
 あとコモ・マイ、処理落ちがやばいです。まさかスイッチも天の樹の開花で壊れるんじゃなかろうな……天の樹の開花でゲームキューブ壊したので……。


 前回書くべきだったけど今回に至って納得したことが一つあります。ディアデムで風の祠に向かう道中、マップに出るとカラスとシェラの会話でペンダントを帝国軍に奪われなかった話をするんですけど、これってもしこの会話がなかったら風の祠でペンダントが光るシーンが「あれ? なんでペンダント没収されてないの?」ってなっちゃうんですよね。バテン・カイトス、実によくできたストーリーだ……。
 というわけで次回も文章の量が溜まったら記事にしたいと思います。頑張ります。

悪ノ黙示録ー裏社会の帝王、死して異世界をも支配するー(牧瀬竜久著)の感想

 やべえもんを読んだ。

 異世界ハードボイルド! といった趣きの、暗黒ファンタジーでした。いやあ面白かった、読んでよかったやつだ。

 まず主人公のレオがめっためたにカッコイイのですよ……現実世界で全てを手に入れたマフィアのボスが、死刑にされて目覚めたら異世界でスラムのティーンエイジャーになっていた、という大変シンプルな出だしなのですが、裏社会の帝王であったその知識と信念をもって悪道を征く! という展開はたいへんしびれましたです。

 スラムでできた仲間たちを、レオは「家族」と呼びます。クールな女の子イドラ、チャラくて陽気な少年ヴァイス、ほとんどしゃべらない名前のない少女の三人が最初の仲間で、レオは名前のない少女に「ユキ」と名前をつけるのですが、ユキは過去にいろいろあった結果名前をつけてくれる人をご主人様と呼ぶタイプの女の子で、レオはスリで手に入れたお金で仲間たちに服を買い与えるのですが、ユキが選んだのがメイド服というね……。それが表紙イラストです。

 個人的にヴァイスがめちゃめちゃ好きです。魔王都市のバケツくんを思い出しました。この手の陽気だけど異様に強いキャラ、大好きです。

 そしてイドラとヴァイスもただのスラムの子供でなく、いろいろな過去を抱えている結果チート性能で戦うことができます。レオはこの仲間たちと、騎士団の物資輸送と悪党の一団である「黒狼」を同時に壊滅させ利益を得る作戦を実行します。

 騎士団の団長は貴族出身のまあムカつくやつで、「黒狼」のボスもなかなか小物です。一巻の敵に丁度いいかな……と思っていたらもっとヤバいやつが出てくるではないですか。そして騎士団の「閃光姫」サフィアの運命が壮絶すぎて「え?」ってなりました。

 これからもっとヤバいやつが続々出てくることを想像させる展開が素晴らしいです。最初はほぼ笑いどころがなくてちょっと苦しかったんですけど、女湯を覗きにいくシーンでちょっと笑ってそこからはただただ面白く読んでおりました。

 主人公がシンプルにチート性能なのもそんなに違和感がないというか、そのチートがあれば「家族」も強くなっていく、という展開はたいへんよいと思います。本当に、レオは家族を愛してやまない男なわけです。ひたすらに悪いやつではあるのですが。

 レオが少年なのに老獪な印象のセリフを発するのが好きです。転生前の記憶がひたすらに悪なので、こちらでもそういう生き方を選ぶのがとても自然なのがとてもいいです。おもしれー。

 続きあるのかな。あるといいな。面白いから……。

 

 面白かったです、オススメです!

バテン・カイトス日記 2023/10/31 風の祠

 どうもお久しぶりです、シェリアクに到着してからなかなか雲の城エルナトに突入できないでいました。久々にコッテリしたRPGやってるので時間をなかなか捻出できない……という感じですね……。きょうは今月15万字頑張って書いたので、ご褒美として雲の城エルナトを突破してきました。


 まずは前回の続きなんですけど、シェリアクをウロウロしてみました。街の人も騎士が帝国の兵器に勝てるか不安がっていて、いかに帝国が最新鋭の兵器を持っているのか……と思わされたです。モブのセリフがストーリーに説得力を持たせているというか。
 そんでもってふつうにシェリアク出られました。帝国兵なにしてるのよ……と思いましたね。なんのために見張りをしているのか。まあおかげで雷魚の骨を無事小天河に戻してこれたんですが。
 ここまでの道中、もっぱらシェラが火力の源になっておりました。いちばんダメージを叩き出せるのがシェラなんですよ、攻撃マグナスの属性が広いので。火力バカのシェラという二次創作を考えましたが考えるだけにとどめておきました。
 それからいつのまにかギバリのクラスアップアイテム手に入れてました。どこで拾ったんだよ……ぜんぜんわからんかった……。


 で。ここからがきょうのぶんです。
 雲の城エルナトに突入したわけですが、騎士派遣イベントが覚えていたより簡単でした。まあ紙の攻略本が手元にあるのでね……それを見つつやってればサクサク終わるってわけです。
 怪我した騎士に王家の紋章を見せることで奮起させるってやりがい搾取とかブラック労働とかいうやつでは???? と思いましたがそこはまあ平成のゲームなのでヨシとします。
 帝国兵からお米をぶんどったし、エルナトにしか出ないエリート兵の写真も撮れました。そこらの兵士とは人間の出来が違うそうです。マグナスのコレクションのコメント面白すぎる。
 なんとかエルナトを進んでいってイベントまでたどり着いて、レイドカーン王の美形ぶりに震えました。声まで超イケメンじゃないですか……なぜ覚えていなかったんだわたしは。
 そしてリュードが帝国を裏切るくだりで、エイメの声が可愛くてびっくりしました。美少女ボイスじゃないですか。そしてリュードの怒った顔可愛いね……となりました。変態なので。
 鉄甲虫Ⅴ型、必殺技が地味に怖いです。プラゾマ砲も急降下掘削も怖いよ……あと戦闘曲がゲームキューブのやつと違う曲だった気がするのですが、どうだったんでしょうか。
 鉄甲虫Ⅴ型、火力がエグくて帝国の科学力を見せつけられた気分です。でも誰も倒れずに倒しました。やったね。リュードが戦闘中リズム刻むのがかわいいです。
 そこから風の祠に突入したわけですが、だんだんと昔ゲームキューブで遊んだときの記憶が蘇ってきてですね……風の主と戦うのはともかくあああああリュード!!!! リュード!!!! となりました。帝国の陰謀恐ろしすぎやしないか。リュード!!!! 可哀想すぎて可愛いね!!!! リュード!!!! なるほど中学生のころのわたしが沼るわけですわ!!!! やらかすとこの息だけの芝居がすごい!!!!
 城に戻ってきてリュードの悲しい顔とお医者さんの呑気な声のギャップに思わず笑いました。しかしレイドカーン王がひたすらにかっこいいな……ギバリとレイドカーン王、相当な沼なのでは……? なんというか立場はぜんぜん違うけど、渋いやんちゃなイケオジと美しく格式高いイケオジの友情という点で封神演義の黄飛虎と聞仲みたいな……イケオジの良さを理解した腐女子だったころ(20代前半くらい?)だったら身悶えしてましたわ……。
 城の片付けを手伝わされるカラスが可愛いです。どうすると聞かれて「手伝おう」と答えると素直に手伝うカラスかわいい。それから城の片付けを手伝ってリュードの装備品をもらったんですけど、あんなおぼっちゃまくんなのにピアスが装備品っていうギャップがリュードに沼った原因の一つではないですかね……。
 とりあえず城を出て城下町シェリアクに来ました。サブイベをコツコツこなして、次回はアヌエヌエに出発できたらと思います。

【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう~けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?~(赤城大空著)の感想

 いやタイトルなっげえんだよ!!!! でも面白かったんだよ!!!! というかこのタイトルまるっと収まるのかよはてなブログ!!!!

 なんだこれは。最初から最後までゲラゲラ笑いながら読んでました。これは傑作だ……そんなに物理的な厚みがないので背表紙にタイトルがギチギチでえらいことになってました。でも内容は超濃厚で大爆笑の面白さでした。

 なんというかこの現実世界にダンジョンが現れた世界が舞台なんですけど、ダンジョンでモンスターと戦ったりする様子を配信する人がいる、というちょっと面白い設定です。それともネット小説ではよくあるのかな。分からないけれど子供が危険なことをしないように未成年者はダンジョンで手に入れたものを換金できないとか設定がちゃんとしてました。

 主人公の山田カリンはダンジョン配信をドレス姿及び紅茶片手にやるというなかなか変な高校生の女の子なのですが、いままで自分のチャンネルにUPしたものはフェイク扱いされて誰からも見てもらえないという立場でした。しかし、ある日しょんぼりとダンジョンを引き上げる途中、中層で危険なアイテムを使おうとする男を見つけて思わずボッコボコにしてしまうのですが、そいつが実は有名で実力のある迷惑系配信者で、その迷惑系配信者の動画から特定班がカリンの切り忘れた配信を見つけて、ものすごいバズってしまう! という愉快なお話です。おハーブ(作中でよく使われる単語。草の意)。

 配信の様子だけでなくネット掲示板の様子とかもお話の一要素になっていて、なんというか大変ユーモアに溢れた内容でした。そしてバトルラノベとしてもたいへん熱い。カリンちゃんが素手でモンスターをボコっていくのがカッコいいを通り越してもはやおハーブですわね……。

 カリンちゃんがお嬢様スタイルでダンジョンに潜るのは、子供のころに観たダンジョンアニメがきっかけでして、どうやらアニメを配信かなにかで視聴者コメント付きで観たらしく、あらぬ名前の必殺技を意味も知らずに口走るというラストには大爆笑しました。そしてボコられた迷惑系配信者は復讐を考えていて……という続きを期待してよさそうな展開が大変よかったです。

 ああ面白かった……カリンちゃんの独特なキャラクターがたまらないです。掲示板の人たちや配信にコメントする人たちもなかなか楽しそうで楽しいです。あとカリンちゃんがボコってしまった迷惑系配信者の影狼砕牙が「ゲロ」というあだ名から「お吐瀉物様」と呼ばれているのもおハーブでした。

 

 面白かったのでみんなも読もう。オススメです!

ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕(宮澤伊織著)の感想

 とても面白い本を読みました。

 早川書房がわあわあ言っていたのとツイッターでフォローしている読書家の方が面白がっていたのでついうっかり買ってきて、読んだら結果めちゃめちゃ面白かったです。

 とにかくひたすらハチャメチャで愉快なお話でした。どのキャラクターも可愛いです。主人公の空々梨は自分をふつうの高校生だと思っているのですが、実は星間諜報組織のエージェントで、ピンチを脱するために世界線混淆機なるものを使ったせいで高校生になり、相棒の宇宙船ヌルポイント(正確にはそのAI)はヌル香なる女子高生になっており、とにかくひたすらハチャメチャで面白いやつでした。面白かった~!!!!

 個人的にわふれむさんが好きです。やることがなかなかひどい、不確かな情報で空々梨の頭をドリルみたいなので開けようとして記憶を取り戻させようとするくだりが好きでした。あと空々梨とヌル香(ヌルにも漢字があるのですが、どう変換するかわかんないしとりあえず作中でもヌルヌルとか呼ばれてるんでこれでいきます)がコワーキングスペースでヤバい兵器を作って宇宙規模で炎上するとか、妹型宇宙生物とかそういうやつ……。

 宇宙にヤバい種族がいろいろいるのも面白いです。爆弾型生物、実家に補償金が送られててよかった。カマキリとか緑のゴリラとか熊とか馬とか犬とかヤバいもんがいろいろ出てきて楽しいです。とにかく破壊力抜群のSFでした。なんというか小松左京の虚無回廊とか筒井康隆の虚構船団と百合を合体して現代モノ、ギャグものっぽくした感じです。

 楽しい! と読んでいって、空々梨がこの世界の人間になるまえに見つけたヤバいものの正体がわかったときは「おおお……」となりましたです。面白かった~!!!!

 あとがきを読んでみたら復刊する前の一迅社文庫版は主人公が男の子だったと書いてあってそれはそれで読んでみたいな……と思いました。10年前ってライトノベルの主人公は男の子じゃないと売れない時代だったんですね……いいじゃないのかわいい女の子。ヒロインのちよちゃんが可愛くてニコニコしてましたよわたしは。ちよちゃんによると隕石はたこ焼きの味がするそうです。

 いやあ面白かった。熊になっちゃったり学校の授業が明らかにおかしくなったり、とてもとても愉快でした。続き出るといいなあ。早川書房さんなにとぞ……。

 

 面白かったです、オススメです!

公務員、中田忍の悪徳7(立川浦々著)の感想

 すげえもんを読んだぞ。毎回こう書いてる気もしますがマジですげえもんを読んだ。

 環ちゃんの覚悟、一ノ瀬さんの覚悟、アリエルちゃんの覚悟、とにかく覚悟の決まった女たちVS中田忍という展開でした。すげえなこれ……。

 中田忍が理性100パーセントマンである理由がつらいのですが、それを最悪の形で知った環ちゃんの、それでも中田忍の友達でいたいという覚悟とか、一ノ瀬さんが中田忍をいじって遊ぶようになった経緯とか、アリエルちゃんの未来とか……ひたすらつらいのですが、読んでいたら眠れなくなる展開全開で大変よかったです。ガガガ文庫、いやライトノベルの覚悟と矜持を見ました。

 いやあ面白かったっす。絶望したりワクワクしたりまさにジェットコースターでした。アリエルちゃんそういう結末になるのか……と軽く絶望したんですけど、そこからのリカバリーがすげえです。よし、えねっちけーでドラマ化しよう。火曜日夜10時の枠で。ぜったい面白いから半年クールでやっていいのよ。逆にえねっちけーくらい肝の座った局じゃないと映像化は無理でしょう。

 最終盤の環ちゃんの推理がすごいです。誰も気にしていなかったことが正解に結びつくのはおおお、という感じです。アリエルちゃんが耳神様の示したような最後に着地しないのかな? と思いつつ、ナシエルはなにを考えてるんだ? とも思いつつ……絶望と謎がぎゅうぎゅうだったので、次の巻がひたすら楽しみです。どんなところに着地するんだろう。みんなハッピーになったらいいなあ。分からないけど……これだけのものを書き上げるのはつらかろうなあと思いました。著者すごい。

 次の巻で終わりかあと思うと寂しい気持ちもありつつ、しかし一番面白いときに終われるならいいのかなとも思いつつ……とにかくきれいに終わることは約束されているので、期待して待とうという気持ちです。

 あとあとがきの「実弾として各方面に原稿データ全文をぶつけてくる編集者さん」の話が大変面白かったです。まさに実弾。

 

 そしてガガガ文庫の公式で盛り上がってるお散歩アクリルキーホルダーのアリエルちゃんがめちゃめちゃ欲しくなってしまいました。十和田湖とか七滝とかに連れていきてえー!!!! いくらするのかな……あとで公式を見てみます。アリエルちゃんをおでかけに連れていって「ホォー! これが十和田湖ですか!」って言われている妄想をするだけで楽しい……回転寿司にも連れていきたい……。お散歩アクキーのイラストもあとがきに載っているのですがめちゃめちゃ可愛いです。欲しい……。

 

 とにかく余談が増えてしまいましたがとにかく面白かったです。ここまで醸されてきた物語の、最終章の入り口として最高のやつでした。みんな、中田忍を読もう。面白かったです!

バテン・カイトス日記 2023/10/22 城下町シェリアク

 

 相変わらずのノロノロプレイでやっております。なんとか城下町シェリアクに辿り着いたので、そこまでの感想をば。
 小天河でウロウロしているときに回復ついでにギバリの写真撮ったんですけど、なんと一発目でレア写真を引きました。とてもいいお顔でニコニコです。
 雷魚(大雷魚じゃなかったでしたね……)はあっさり倒せました。育てすぎ。
 で、うっかり雷魚の骨を拾ってしまったんですよ。イベントずっと先なの覚えてるのに……ディアデムを自由に動けるようになったら戻しにいこうと思います。戻せるって攻略本に書いてありました。攻略本持っててよかった。ありがとう昔のわたし!!
 で、小天河で溺れてるクズマーンの系譜の子供を助けたとき、カラスが「ガキが溺れてるぜ。どうする?」って言ってていや言い方! と思いました。カラスのそういうところが好きなんですけどね。
 いったんナシラに戻るわけですが、ナシラは帝国兵に占領されてるじゃないですか。帝国兵に喧嘩を売るアナさん強くてカッコいいです。しかし抜け道、床だと踏んだ音で気づくんじゃないでしょうか。
 鉄甲虫、いちいち1ターン置きに攻撃力上げてくるのが死ぬほどうざいです。ゴリゴリHP削れるのがすごかったです。


 そんなこんなでシェリアクに到着しました。大都会じゃないですか……序盤だから田舎のイメージでいたけどガチの大都会じゃないですか……。
 イベントで見たリュードの優しさよ……しかしカラスのリュードを見た感想「長生きしないぜ、ああいうの」がひどくていいです。カラス言い方……。
 そんでもってギバリ、めちゃめちゃ街の人たちに信頼されてるんだなあ……と思いました。さすが元騎士。かっこいいです。
 帝国兵に話しかけてウロウロしてたんですけど、喉が渇いたっていってる帝国兵がいてですね。攻略本見たら水だけじゃなく山リンゴ酢とかも飲ませられるらしいんですよ。帝国兵に山リンゴ酢飲ませたかった!!
 たぶんこれサブイベとり逃したんだと思うんですよね。飲み物になるものなんも持ってないですもん。無念。
 帝国兵ひとりひとりに話しかけてみたらいろいろ考えてて面白いです。民を脅すことを疑問に感じてる兵もいて、彼らもまた人間なんだな……と思いましたです。中学生のときは怖くて話しかけられなかったんですよね。ナシラでも片っ端から帝国兵に話しかけました。
 帝国兵含めモブの言うことっていわばフレーバーテキストだと思うんですけど、モブひとりひとりに人生があるんだなあ、と思いました。
 いやあ面白い。やることがいっぱいあるので頑張って進めようと思います。