めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

銃夢火星戦記10(木城ゆきと著)の感想

 すごく面白い漫画を読んだ。とりあえず感想をば。

 やはり銃夢シリーズはやべえ漫画だ。中学のころ母氏の実家にいって当時空き部屋だった叔父上の部屋で「銃夢」を見つけて読んだときの衝撃がいまだにビリビリと口の中でしびれている感じというか。

 いちおう前の巻の最後のあたりを確認してから読み始めたのですが、クアンとジャポロのバトルが超バッチバチでゾクゾクしました。なにこれ傑作? いや傑作なんだよ最初のシリーズがハリウッドですごい映画になってる漫画なんだから……。

 いちばん面白く、かつヤベェと思って読んだのはまちがいなく陽子がナイフを手にして敵を殺しまくるところでしょうか。だって頑張って歩いてるような子供だよ? 途中でコテンってなっちゃうような子供だよ? なるほど「銃夢」や「銃夢LastOrder」でのガリィの戦いぶりを予感させるというか。子供のころからこういう人だったのだなあ、というのは納得しかないです。

 エーリカとゾーイのバトルはひたすら恐ろしくて、エーリカ死んじゃう? って思ったんですが、まさかの手段で対抗してやはりエーリカは「悪」の属性の子なんだな、と思いました。大人と戦うのに手段を選ばないのは、そうしないと生きていけないからなんだろうなと……。

 そしてヤコレワさんのバニースーツというサービスもあるぞ! さらにナース服の新キャラ・マクシモバさんも出てくるぞ!まあどっちも本性は恐ろしげな異形のサイボーグなんですけどね……。

 ここから陽子とエーリカは機甲術を学んでいくのでしょうか。そしてなにがあって別れ、なにがあって思想に辿り着き、そして「銃夢」の第一話につながるのか……たしかラストオーダーで陽子が宇宙から地球に流れ着いた経緯は出てきたのですが、それのさらなる前日譚というのはとても興味深いです。

 いやあ面白かった。SF格闘漫画といえば銃夢ですよ。バトルシーンのカッコイイことときたら。中学のころ手にとって大正解優勝でした。

 ただ個人的に刊行ペースがゆっくりめなので新刊が出てるころには前の巻の内容が薄れちゃうのが残念です。続きは来年かあ……遠い……。

 あとわたくし、いまだに「アリータ:バトル・エンジェル」の続編を待っております。大スクリーンで電が暴れるところが観たいんじゃ~。ハリウッドで解釈されたケイオスが観たいんじゃ~。

 

 面白かったです、オススメです。ただし一巻から順番に読もうね。

じょっぱれアオモリの星 ギルドば追放された魔術師はチートなツガル弁(無詠唱)で最強ば目指す!!1(三崎ユウキ/佐々木鏡石著)の感想

 すこたまおもへぇ漫画どご読んだ。

 あの前代未聞のアオモリラノベのコミカライズが紙の本になったので、イーホンくんでポチって買ってきました。原作とはまた違う面白みがあってたいへん楽しいです。絵になるとさらに強烈になるというか……。そしてレジーナが全体的にムッチムチで可愛いです。

 まあストーリーは把握しているわけですが、絵になると破壊力が強まるシーンがめちゃめちゃ多くて読みながらずっと笑ってました。web連載版も読んでいたのですがまとめて読むとやはり面白いです。ズンダー大公家のなんとかウィッチマンは漫画だからできる演出ですよね。原作一巻時点でまさかサンドなんとかマンが出てくるとは思いませんでしたもん。ずるいぞ!

 あと「オヴァン・デス」の破壊力とリンゴの収穫とか激しく笑いました。web版で読んでいたはずなのに「それでリンゴ収穫しちゃうの!?」ってなりました。カバー下がオーリンの訛りコレクションなのもよいですね。あとツルタはげます会も実際に絵になると「ツルタはげます会だ……」ってなります。

 漫画から入ったひとが原作を読んでくれたらいいなあと思います。これマジで東北人マストバイでしょ。原作を応援するつもりでコミカライズも買うと決めたのですが、少しでも貢献できているといいなあと思います。

 なにより三崎ユウキ先生の絵がとてもいいのです。ストーリーの雰囲気や原作のキャラクターデザインにぴったりハマった感じなのがとてもいいですね……。なんとかウィッチマンに見えるのにファンタジーで凶悪な雰囲気なのがたいへんよいですし、レジーナのむっちり加減も解釈一致でした。

 しかしラノベのコミカライズを紙の本で買ったのは錆喰いビスコ以来だし、いままでコミカライズを買ってきたのはトリブラビスコだけだったんですよね。トリブラ、佐々木鏡石先生もお好きらしくて、Xでときどきすげえクオリティのコスプレ衣装の画像とかをリポストなさっていてわたくしは「仲間だ……トリブラはいいぞ……永遠の未完作品だけど……」ってなってます。佐々木鏡石先生、Xだと愉快ななろうネタのクソツイ(まあなろうはよく知らないのですが)をポンポンポストしておられて、毎度ゲラゲラ笑いながらいいねを押しているのですが、書籍化五冊とコミカライズを成し遂げた人であることを忘れてはならないのでした。

 じょっぱれアオモリの星、原作も早くヴリコ編を読みたいんですよね……なろうで読めばいいのか……? 紙の本で読みたいしなろうはよくわかんないんですよね……。

 面白かったです、オススメです!

ソリッドステート・オーバーライド(江波光則著)の感想

 すんごいものを読んでしまった。

 ガガガ文庫はときどきラノベのガワで超ハードSFを出してくるから油断ならない。帯の虚淵玄さんの「もうラノベじゃなくてゴリゴリの本格SFじゃん。ガガガ文庫はハヤカワさんちのシマにカチコミかける気か?」っていうの、深く深く頷いてしまいました……。

 最初は買う予定はなかったのですが、ガガガの公式さんがなにやら盛り上がっていて、表紙の画像が流れてきて「アッこれは買いだ」となったやつです。サイボーグの女の子大好きすぎるでしょうよ。そしてそのサイボーグの女の子と旅をする二体のロボットがとても楽しそうで、ああこれは面白いSFラノベに違いない、と思ってイーホンくんでポチって、今月だけで4冊ガガガの本を買うことになっちったわけですが。

 このお話はロボットしかいない戦場を旅しながらロボットたちに体のパーツを届けつつラジオ配信をするロボット、マシューとガルシアが、人間の女の子マリアベルを拾って、彼女の家のある西に向かう……というお話です。そこだけだとのどかでラノベっぽいんですけど、ロボット誕生の経緯とかロボットを動かす「思考金属」とか、大統領の陰謀とか、とにかくすげえ世界観のお話でした。

 マシューはコメディアンのロボットで、ガルシアは格闘技選手のロボットなんですけど、二体は「衛生兵」であり「目を探そう」というところで意気投合して、戦場を旅しているのですが、マシューはよくしゃべるしガルシアは朴訥で事あるごとに「これがあればヴァルキリーに勝てた」と言います。ヴァルキリーというのはガルシアが格闘技選手だったころの対戦相手のことで、それはまあともかく。

 この世界のロボットは「見る」ことが禁止されていて、それもあって二体は「目」を探しているわけです。見ることが禁止された経緯は最初は「そんな理由!?」って思うんですけど、物語が進むにつれてもっと深い理由が分かるのが素晴らしいです。この世界のロボット三原則は「人にならねばならない」「人になってはならない」「何も見てはならない」の三つで、「人に~」の二つはロボットがロボットであることを保つための理由なのです。そのあたりが超ハードSFだったっす。

 そしてマリアベルがたった一人で戦場にいたのにも深い深い理由がありまして、ふつうならその状況は怖がるでしょうと思う状況でものんびりしている理由が恐ろしくてですね。そのあたりはぜひ読んでほしいです。

 大統領と原初のロボットのエピソードが大きな比重を占めているのも、ありがちなラノベではないよなあ……と思わされます。いやあ面白かった。すんげえハードSFでたいへん満足しました。こういうのが読みたかったんだよ……個人的にボルアリーアさんがすごく好きです。

 続きは出るのかな。マシューとガルシアとマリアベルののどかな旅、まだまだ読みたいのですが。お願いしますよガガガ文庫さん……!

 面白かったです、オススメです!

(ちなみにわたくし名作RPG「黄金の太陽クラスタでして、「マシュー」と「ガルシア」という名前に「んん!?」となりましたです。マシューのほうは海外版の名前ですけど……)

魔女と猟犬5(カミツキレイニー著)の感想

 すんげえもんを読んだ……。

 表紙の魔女さんがそんなに邪悪に見えないので安心して読み始めたら冒頭から少女たちが死んだ魔術師を埋める、という激辛仕様で「あっ魔女と猟犬だ」となりましたです。いやあ全編ぶっ通しで激辛じゃった。ジャックが「お野菜の魔女」になりたがってたのとネルが相変わらず武闘派だったのが癒しでしたね……。

 ハルカリとネルとカプチノは海賊として表紙の魔女であるグリンダのところに向かい、ロロとテレサリサとジャックとヴィクトリアはオズ島の王家であるエメラルド家に向かってそれぞれお話が進行し、かなり長いグリンダの回想が入ったりしてちょっと複雑ではあるんですけど、グリンダの回想の魔法学校の話がとにかくおぞましい。

 ネルやハルカリのように後天的に魔力を取り入れて魔法使いになる……というのを、その魔法学校では九使徒パルミジャーノが実験としてやっていて、ふつうは一回やれば死ぬか魔法使いになるかできるんですけど、魔法使いになれた子供たちにも二度目三度目の実験を繰り返すわけです。おっそろしい……。

 そしてその回想ではモネという少し変わった女の子がほとんど主役なんですけど、最後まで読むと(文字通り最後までです)恐ろしいことが判明するので読みましょう。分厚くて物怖じしそうなボリュームですけどずっと読んでいてとにかくドキドキできて楽しい本です。

 このシリーズがはっきりと「つづく!」で終わるのは初めてのような気がするので(カプチノの近況で続きがあるよ、というのはありましたが)、これはもう確実に続きがあるんだ! とワクワクしています。なんせコミカライズもされた作品ですもんね。続きの表紙はあの魔女かな……と勝手に想像しています。

 オズ島、完全に「オズの魔法使い」がモチーフだって分かるんですけど、あの楽しい童話をこんな禍々しいお話にできるの???? ってくらい禍々しいお話でした。でも面白いんだよ……ページをめくる手が止まらないんだよ……なにこれ傑作……?

 よくある「現実の人間がファンタジー異世界にいく」というお話を、異世界の人間から見たらこうなるんだな……と思いました。現代知識で無双したらあかんのや……異世界のひと困っちゃうから……。

 いやあ面白かったです。続きがとても楽しみですが続きももれなく鈍器なんだろうなというような気がしています。とにかく面白いから読もう。一巻から順に読もう。まあこのシリーズ一巻からぜんぶ激辛なんですけどね。激辛麻婆豆腐だと思って読めばヒリヒリも楽しめるというか……。

 面白かったです、オススメです!

公務員、中田忍の悪徳8(立川浦々著)の感想

 すげー大団円最終巻を読んだぞ。

 突如現れた謎の異世界エルフを冷凍して宇宙に廃棄しようと考える男の物語が、こんなところに着地するなんて思わなかったよ……最高じゃん……(心のなかでひとりスタンディングオベーションしている)。

 あとがきにある通り冒険譚でもコメディでもない、カテゴライズ不能物語シリーズを追いかけて、こんなに心を揺さぶられたのはとても不思議な感じがします。登場人物がひとりひとりとても頑張って生きているのが伝わるというか、とにかくすんごいお話でした。

 ナシエルと耳神様の正体や、中田忍の子供時代のこと、そして由奈さんのこと、ぜんぶぜんぶこれでもかってくらい見事に着地して大団円、この物語がこんなに幸せな地点に着地していいの!? ってくらい幸せなところに着地するのがよかったです。中田忍が幸せになってわたしも幸せだよ……。

 中田忍が由奈さんもアリエルちゃんも諦めなかったし、アリエルちゃんを救うこともできたし、みんなが幸せでよかったです。中田忍はいままで描かれてきたように毒親家庭の子供だったんですけど、その子供時代を僅かな間守ってくれた人物(まあそこは読んでいただければと思います)が中田忍の人格の基礎になっているのがすごいなあと。一巻の段階でここまで考えていたと思うと恐ろしいまである。

 その人、中田忍が環ちゃんにやったみたいに子供時代の中田忍に本を読ませるんですよその人。本というのはとてもいいなあと思います。

 とても面白くて新刊が出るたびワクワク読んでいたシリーズが完結して、少しさみしさもあるんですけど、まあライトノベルでいちばん面白いうちにきれいな着地で完璧に終わるのはなかなか難しいことだなあとも思うので、立川浦々先生もイラストの楝蛙先生も編集者さんもすげえなあ……と思いますです。いやあ面白かった。

 もうこの小説は「中田忍」というジャンルでいいのではないでしょうか。唯一無二の世界観だと思います。中田忍というすさまじいライトノベルに出会えて幸せです。

 よし、えねっちけーの火曜日夜10時の枠でドラマ化しよう。でもアリエルちゃんを誰が演じれば不自然じゃないか想像がつかない!!!! マジでこれはライトノベルを読まない層のひとでも楽しく読めるだろうし映像化したらもっと広い層に読んでもらえるんじゃないすかね……アニメよりドラマのほうが面白いと思うんですよね、中田忍。

 とにかく素晴らしい作品でした。面白かったです。最終章の中田忍の語りを読んで「ああ……終わっちゃうんだな……」と思いました。とにかくすごいハッピーエンドだったのでみんな読もう。読んでない人は1巻からぜんぶ買って読もう。8巻で完結だから大長編シリーズを1巻から追いかけるよりは楽だぞ!

 面白かったです、オススメです!

【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう2 けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?(赤城大空著)の感想

 とんでもなく面白い本を読んだ。

 いやタイトル長いですわ! でも最高でしたわ! 主人公のカリンお嬢様がどんどん人外になってゆく(ただし暗い要素はほとんどない)とんでもねえお話でしたわ!!!!

 第一巻であれだけの大暴れをして、いったいどんな暴れ方をしてくれるのだろうとワクワク読んだところ、斜め上の加工スキルでやべえもん作ったり脱法お嬢様やったりするすんげえ話でした。しかもぜんぶ合法(正しくは脱法)なんです。カリンお嬢様はどこまでも正義の令嬢でしたわ……。

 第一巻でカリンお嬢様がバズるきっかけになった迷惑系配信者の影狼、通称ゲロがリベンジを仕掛けてくるエピソードがあって、「おお王道の展開だ……!」となったところから大事件が起きて、カリンお嬢様があらぬ方法でその事件を解決しちゃうとかヤベェにもほどがあるでしょ(盛大に褒めている)。しかもカリンお嬢様、その必殺技を使うのは「お優雅ではない」と判断して自分の配信を切るんですけど、ゲロのカメラがばっちり撮ってたんですよね……カリンお嬢様完全なる人外だ……ポジティブな意味で。いやポジティブな人外ってなんだ……? いやポジティブな人外としか言いようがないのですが……。

 そしてカリンお嬢様のお友達・真冬ちゃんの過去がなかなかエグくてすごかったです。そして真冬ちゃんはクールでダウナーだけどカリンお嬢様と本当に仲が良くて、貧乏暮らしが長かったゆえ食べ物を買い渋るカリンお嬢様に台湾パインとかハーゲンダッツとか買わせるのが面白いです。若い子はおいしいものたくさん食べなきゃだめだよ……。

 あとカリンお嬢様憧れのアニメの原作者から描き下ろしファンアートが届いてしまうくだりもよかったです。カリンお嬢様、ダンジョンをマジでアニメだと思ってる危うさもあるんですけど、その危うさに強さが伴っているのがすげぇんですわ……。

 とにかく笑えて面白いです、すごく読みやすいし楽しいし、掲示板の様子とかも面白いです。これカリンお嬢様、国民栄誉賞待ったなしじゃないですか。すごいことだ……。

 とにかく面白いからみんな読もう。裏でもなにかが動き出して、最強のお嬢様系配信者がどこにたどり着くのか、とてもとても楽しみです。

 なおきのう(2024/3/19)買ってきて夜に読み始めてゲロの凸のあたりで寝ようと思ったんですけど、面白すぎてワクワクして寝るどころじゃなくて日付変わるまで天上を見つめていました。読書でこの境地に至るの中学以来よ……?

 面白かったです!

バテン・カイトス日記 2024/3/14 帝都ミンタカ

 お久しぶりでございます。そろそろいろいろと溜まってきたので放出しようと思います。実を言うとこれを書いているのは帝都ミンタカに到着してひととおりイベントをみた後で、あとはゴルドバに乗り込むだけなんですけど、この記事を書けていなかったので保留していたのでした。


 そういうわけで今回はミラの鏡の迷宮ココリスからのスタートです。
 ミズチさまが仲間になったので戦闘メンバーにしたんですけど、戦闘中のセリフがめちゃくちゃ聞き取りづらくてビックリしました。そりゃそうだあんなエフェクト掛かってたら聞き取れんわ……。中学時代ぜんぜんミズチさまをパーティに入れてなかったので、ミズチさまのセリフをたくさん聞きたいのですがちょっと難しそうです。そしてリュード・サヴィナ・ミズチで並べているのでさながらサンバカーニバルの様相を呈してきました。なんかそんなネタアンソロコミックにありましたよね……。
 鏡の迷宮ココリスにさっそく潜ったわけですが、画面の縦横比率に時代を感じるのでした。さすがにあのややこしい画面の縦横比を変えるわけにいかなかったんでしょうね。
 奥にはボスの幻夢がいるんですけど、幻夢の必殺技「降魔の心眼」でフタがパカっと開いて出てくる顔が怖いです。ホラーにもほどってもんがあるぞ。
 そのあとのイベントでミズチさまがカラスに「うそついちゃだめ」って言うのがこの先を思うと大変しんどいセリフだなあと。カラス……。それからカラスが仲間たちにジャコモと戦おうと言うのにエンド・マグナスの解放を防ごうとはあまり言わないのもつらいです。なんというか言うことは言うけどそんなに積極的でないというか。
 カラスとシェラの会話シーンで、カラスが上の空で「自分自身がどうなるのかわからない」、というのは、本当にカラスはエンド・マグナスの力で自分がどうなるのか分からないのですね。強い力を求めた結果ああいうことになってしまうのを知っているので、いまからつらいです。
 会話のシーンではサヴィナがひたすら冷静でよいと思いました。だれがエンド・マグナスを敵に渡したのか、明らかになるのはまさに帝国なんだな……と。あんな……ねえ。あんなむごいことあります……?
 そして相変わらずリュードせつないね! かわいそうでかわいいね!! と、気持ち悪い笑顔になりながらリュードが一人考えるシーンを見ました。これも結果を知っているからつらいんだ……初見のときは中学生だったので攻略本を見て「えっリュードってお兄さんお姉さんいるの!? たぎる!」ってなってたけどそこまで単純な話ではないのです。リュードは国家に反逆したのですから。

 

 というわけでミローディアの船に乗り帝都ミンタカに到着しました。ミローディアを出迎えたのは名前こそ出てませんでしたがファドロで、ファドロだ! 後半戦でモンスターにされちゃうファドロだ! と一人嬉しくなっていました。やはり帝国の人々顔がいい!
 帝都ミンタカはとにかくキンキラキンの街でして、人工的に金管楽器蒸気機関を組み合わせたような風景は美しいのですが、処理落ちがなかなかやばかったっす。キンキラキンにも程があるぞ。ショップで店番してるおじさんもキンキラキンだし……。
 そしてリュードがずっと無理してるのが可哀想で。無理にリュードの家に行かなくていいって言うシェラ優しいね……。シェラ、みんなのオカンだ……。
 帝都ミンタカをブラブラしてみると、モブ兵士まで選民思想どっぷりで帝国怖いと思いました。というか進めていくと兵士だけでなく、街中のイベントに登場するエリート子供を始めとした街の人たちの選民思想がえげつないです。まだ小さい子供を軍隊に入れる話をしているのはドン引きでしたよね……。
 イベントクリアまで道をせき止めているゲルドブレイムの演説マシンが草でした。なんで街の人たちはあれを夢中で観てるんだろう……。
 街の人と話してみるとアザー掃討作戦が帝都でもタブーなのだな……というのが分かります。それに逆らった16歳のリュード……気持ち悪い笑顔になってしまいました。
 到着したリュードの家が、ご近所と比べてひときわでっかいのはやはり軍人貴族みたいな立場だからでしょうか。貴族という言い方はされていないのですが、そういう特権階級なのでしょうね。
 そしてアルマード、やはりリュードの本当の母なのだな……と思いました。兄姉とリュードの髪色が違って、リュードとアルマードの髪の色が同じなところを見るとやっぱりそうですよね。
 リュードの兄姉、最初はリュードに投降を促すのを忘れていました。そこまで鬼畜家族ではなかったということですね。そしてアルマードが銃を持ったのは覚えていなくてビックリしました。
 アルマードが死んだところであの悲しい名曲「降雹」が流れるのつらすぎるんですが。名曲ですよね、降雹……。
 家を包囲されて(そして家の前に鉄甲虫まで用意されて)リュードの兄姉がそそくさと逃げるのにちょっと笑ってしまいました。そして街に向かうと帝国兵めっちゃ追いかけてくるじゃないですか! でも全力で走ったら振り切れたのですが、それでいいのか帝国兵……。


 帝国、みんなの過去がぼんやりと認識できて興味深いです。カラスの出生の秘密に関わりそうな、いや関わってるんですけど、そういうイベントもあって、すっかり忘れていたのでやっぱりプレイしなおしてみてよかったです。
 さて次回は戦艦ゴルドバに突撃するわけですが、火炎洞窟での例の事件以外いろいろ忘れているので、楽しく遊べそうです。もう例の事件は目の前だなあ……。

SPY×FAMILY13(遠藤達哉著)の感想

 漫画なので長い記事にはならないかもしれませんが一応。今回もキレッキレでしたわ。

 電子書籍を貼ってしまいましたが普通に紙の本を買いました。紙の本だとカバー下にオマケがあるのですが電子書籍だとどうなのかずっと気になっております。

 冒頭が12巻の続きだったので「?」となっちゃいましたが読んでいるうちに思い出したのでよしとします。黄昏さんの職業意識の高さすごい。そしてユーリくん鋼鉄の体かよ。ユーリくん、本当にヨルさんが好きというかシスコンここに極まれりというか……。

 そのあとはボンドで動物園ごっこをしてみたり(アルパカになってるボンドかわいいです)、ダミアンのお菓子大作戦があったり、ユーリくんとなんだかいい感じの秘密警察側の女の子が登場したりするんですけど、ユーリは相変わらずのシスコンでヨルさんしか眼中にないのですよね……。

 その次のエピソードでアーニャがヨルさんと迷子のおじいさんを助けるんですけど、このおじいさんが元大学教授で、しかも奥さんと一緒にフォージャー家のお隣に越してきたひとで、アーニャに勉強を教えてくれるんですよ。その様子が大変尊いです。勉強だって楽しくやることはできますよね。学ぶのは楽しい、ということをアーニャが知れたのはとてもいいことなんだろうなあ、と。

 そんでもってヨルさんがバザーの手伝いをするエピソードがあるんですけど、ああこの世界ってついこの間まで戦争してたんだった……と思わせる内容でたいへん切なかったです。市役所職員のミリーさんそんな過去があったのか……と。というか愛国婦人会がどこまでも朝ドラに出てくる国防婦人会みたいな理不尽団体だったのを「やっぱりか……」と読んでいたらダミアンの母上が登場しておばさんたちをいさめてくれて、ダミアンの母上、敵か味方か……という気持ちになりましたです。

 次の巻では定期テストがあるんですかね。ワクワクして待ちます。油性ペンでヒゲ書いちゃうアーニャかわいい。

 そういえばスパイファミリー、アニメの劇場版をやってたわけですが地元にシネコンがないのでさらっと諦めました。見に行きたくないわけじゃないけど最寄りのシネコンまで一時間半かかるんですよ。頻繫に見に行ける感じじゃない……なお同じ理由でゲ謎も諦めたのでした。

 

 なにはともあれ面白かったです、オススメです。

夏目漱石ファンタジア(零余子著)の感想

 スゲエヤベエ・トンデモナクオモロ・ライトノベルを読んだ。

 受賞してあらすじがXに流れてきたときの騒然とした雰囲気はいまだに覚えています。というかあらすじが流れてきた瞬間(誇張)イーホンくんでポチってました。「おじ森」以来のとんでもない奇書ライトノベルかと思いきや、いや奇書ライトノベルだな、とにかくハチャメチャに面白くて二日で読み切ってしまいました。そしてすごい勢いでパワーワードが飛び出すので、またしても角刈りの文庫本を作ってしまいました。だって帯文に「夏目房之介黙認」って書いてあるんですよ、ずる過ぎやしませんか。

 どういうお話かといいますと、夏目漱石が暗殺されて、森鷗外夏目漱石の脳を冷凍保存されていた樋口一葉の体に移植するというとんでもねえお話なのですが、出オチじゃなくて文豪の脳を盗む「ブレインイーター」との戦い……という、ちゃんと盛り上がりのあるストーリーで、そのうえ文豪や科学者が続々登場するというすげえお話です。正岡子規が死んだのもブレインイーターに脳を盗まれて……という話や、夏目漱石武装集団を率いていて……というエピソードもあり、とにかく一瞬も飽きないで夢中で読んでいました。

 樋口一葉の体になった夏目漱石は女学校の先生になるのですが、そこで生徒に惚れられて(百合だ!)デートをするんですけど、芥川龍之介が「芋粥」と称してタピオカミルクティーを売っているくだりに大爆笑(誤用)してしまいました。あと与謝野夫妻のバナナの話も下品でめちゃめちゃ笑ってしまった……。あと夏目漱石の護衛の少女・禰子(ねこ)ちゃんがかわいいです。野口英世がイラストで見るかぎりイケメンキャラだったのも笑っちゃったんですけど、幕末の歴史とかも込みでめちゃめちゃ興味深くて面白かったです。

 いやあ面白かった。これは傑作ですよ。出てくる文豪がみんなヤベぇやつばっかりで超絶楽しい。高浜虚子の陰謀とか小泉八雲のカリスマとか寺田寅彦の存在感とかみんなやばい。あと星一という名前が出てきてググったら星新一ネ申のお父様でした。どこまで調べ物すればこんなヤバいお話書けるの……?

 そしてなんとこの作品は解説がついているのです! 解説のついたラノベ、され竜のスニーカー版以来で読みました。解説にある通り、確かにわりと最近文豪コンテンツ盛り上がってましたもんね。はー面白かった。

 ネタでも出オチでもなくめちゃめちゃに面白いからみんな読もう。続きになりそうな含みもあって大変楽しみです。月が綺麗ですね。

 

 面白かったです、オススメです!

獄門撫子此処ニ在リ2 赤き太陽の神去団地(伏見七尾著)の感想

 やべえもんを読んだ。何度でも言いますがマジでやべえもんを読んだと思っております。

 古代メキシコかつ因習村・伝記村的団地である「神去団地」を舞台に、撫子とアマナ、その他たくさんのやべえやつらが大暴れするすげえお話でした。いやあ面白かった。あとがきにある通り真っ昼間のホラーは恐ろしいです。

 撫子は何らかの怪異に巻き込まれ記憶を失い、団地でふつうの女の子として目を覚ます……ところからの突然の怪異とアマナ。今回の怪異は「天狗」でした。想像するとなかなかグロい見た目の偽天狗が続々出てきます。そして団地にはもう一つの太陽である松明丸がかがやき、その光に当たったものはどんな怪我や病気でも治る……というなかなか恐ろしい理由のために、神去団地ではその筋の能力者がうじゃうじゃ集まって日照権を巡って抗争を繰り広げているのです!

 そしてもちろん神去団地は入ったら出られない怪異の団地でして、そこで町内会をやっている謎のラテンアメリカ推しの「タタリコンサルタント」、樒堂ひすいと出会い、撫子とアマナはなんとか脱出するすべを探し、祀庁も行方不明者を追って神去団地に入り撫子とアマナと共同戦線を張る……というのが大まかなあらすじでしょうか。

 天狗の正体はビックリしつつ「ああ、やはり……」となる感じで、でも最後まで読むと間違いなくゾクッとなるやつでした。そしていろいろと神去団地に閉じ込められてしまった人たちが出てきて、それが一つ一つキャラ立ちがすごいです。四月一日さんのセリフが面白すぎて笑いましたし、哭壺狼煙くんがメイド服なのにガラの悪い男子でかわいいです。まぁたふせんの貼りすぎで角刈りの文庫本を作ってしまった……。

 文章がとにかくキレキレですしバトルシーンはカッコイイですし、面白い小説のお手本を読んだような気持ちです。終盤のバトルで撫子から奪われた大事な記憶が戻ってくるシーンはしびれました。あと食べ物がどれもおいしそうなのがいいなと思います。そして前の巻から続く巨大感情の巨大ぶりが素晴らしいです。

 そしてなにより全ての挿絵の破壊力がすごい。きれいなモノクロのイラストって難しそうだなあ……と思います。怖いお話なのにイラストが可愛くて笑えて「いやいまのシーンこんな感じなの!?」となること請け合いです。宇宙猫。

 いやあ面白かったです。傑作か。傑作だよ!!!! 次の巻に続きそうな登場人物もたくさんいて、どうなるかたいへんワクワクしております。ガガガ文庫は本当にいい本を作るなあ……。

 

 面白かったです、オススメです!

魔王都市2 -血塗られた聖剣と致命の亡霊-(ロケット商会著)の感想

 またしてもすげえもんを読んだ。

 1巻を凌ぐ超バチバチのバトルが繰り広げられる魔族極道サスペンス!!!! という感じでした。いやあ面白かった……。またしてもふせんを貼りすぎて角刈りの文庫本が出来上がりました。本当にガガガ文庫はよいライトノベルを作る……。そして表紙のイオフィッテちゃんさん様とラズィカさんが可愛くてえっち!!

 前の巻の殺伐としておかしみのある世界観はそのままにバトルの規模がドドンとマシマシになった感じでした。4課のみなさんが元気で嬉しいです。バケツくんってひき肉になっても復活できるんですね……。

 相変わらずキードはキードでしたしアルサリサはアルサリサでした。アルサリサ、やっぱり子供扱いされれば怒るしすごい勢いで食べるのも変わらないのですね……キャラ立ちというのはこういうことを言うのか……としみじみと思いました。

 今回はゴーレム族の縄張りで起きた事件を解決するためにキードたちが走り回るお話なのですが、キードが魔王の舎弟ならアルサリサは勇者の娘、というのがしっかり示されてて笑ったり息を吞んだりドキドキしたりたいへん情緒が忙しいお話でした。なんだこれは傑作か。よし、アニメ化しよう。

 個人的にゴーレムの組である「紫電會」のリーダーのミゼさんが美少女ロボで大変高まりました。よく分かっていらっしゃる……ゴーレムのみなさんが「克己心」を掲げてメモリを増設したり記憶媒体を強化したりするのが殺伐としていてとても楽しいです。そんなに簡単に肉体改造しないで……それからゴーレム族たちがやってる人力タクシーがなんとも笑える。あと辛いお弁当食べてみたいです。ついでに言うとこの世界の魔族も杯で組に入るんですね、完全なるヤのつく自由業だ……。

 ゴーレム族の組に相当する「紫電會」の本部に乗り込むキードが紫電會の承諾を取ってなくて、それにミゼさんが「返事をしなくても勝手に乗り込んでくるから無視した(意訳)」って言って会ってくれたのなんともメカみがある。ゴーレム族は家族にあたる単位を「ロット」って呼ぶんですよ。この世界観!!!!

 メインのお話は騎士が轢き殺される事件が連続するところから始まって、新しい上官が上の意志ではぐれ魔族に罪を着せようとするのと戦ううちに偽造聖剣の出所を追う……という感じでした。キードとアルサリサが別々の行動になっちゃうんですよね。つらい。というかラストが盛大に「つづく!!!!」って感じだったの、このシリーズはまだまだ続くんだなあと思ってワクワクしましたです。しかしキード、どうなっちゃうんだろう……。

 とにかくキードとアルサリサが魅力的なんですよね。新登場のキャラクターもみんな魅力的だし、レトリックもとても楽しい。だからふせんだらけにしちゃったわけですが。いやあ面白いなあ。

 なんというか魔王都市を読んでいると初めて「されど罪人は竜と踊る」を読んだときを思い出すんですよね。たぶん人生初の「血沸き肉躍る、ついでに笑えるシーンもあり」なラノベがされ竜だったからだと思うのですが。柴田勝家のSFを読んで筒井康隆を初めて読んだときを思い出すような懐かしさと申しましょうか。

 

 とにかく面白かったっす。オススメです!

異修羅IX 凶夭増殖巣(珪素著)の感想

 読書の感想は久しぶりですね。それにしてもやっべえものを読んだ。

 帯にでっかく「世界詞のキアvs窮知の箱のメステルエクシル」と書いてあって、すごくワクワクするとともに「きっとキアちゃんが勝つんだろうな~」と思いながら読み始めて、異修羅という作品がその程度の世界に収まらない作品であることを痛感いたしましたです。

 そしてまさかキヤズナで涙ぐむとは。メステルエクシルくんかわいいね、純粋ゆえ邪悪だね……。メステルエクシルくん、本当に推し修羅なのでキヤズナを「かあさん」と呼ぶたびにかわいいね……となっておりました。

 あとリナリスちゃんをニヒロちゃんが拷問……折檻? するシーンがたいへんえっちでしたと報告しておきます。

 それからツーちゃんとシャルクのバトルがやっべえです、何ページも続くわけじゃないんですけどあまりに鮮やかなバトルですごかったっす。ツーちゃんの心優しいことよ。あとキアちゃんとツーちゃんとウハクが仲良く暮らしてるのは夢みたいでこの幸せよ続け……と思うやつでした。しかしそれを裏切ってくるこの異修羅という世界!! なんで……なんで……。

 いや感想は新鮮なほうがいいなと読み終わってすぐ書いてるんですけど、なんというか情緒がグッチャグチャでして。最後のジェルキさんのシーンがショッキングで……とにかく続きがとてつもなく楽しみです。面白かった~。

 たぶん「修羅群像バトル劇」というのがこの作品のジャンルだと思うんですけど、どの修羅にも推せるところがあって、とにかく飽きないでみんなを見ていられるのが楽しいです。全員なにかわけがあって戦ってるんですよね。いやあ面白い。個人的に地群のユーキスの「エッ!?」とか「アッ!?」っていうのが可愛くて好きです(そういうシーンではない)。

 あと「血魔(クルースニク)」というのが登場してその人物の二つ名が「十字の」だったところで「トリブラだな!? 伝説のライトノベルトリニティ・ブラッドだな!?」と大声で言いそうになりました。こらえたけど。

 はー……(放心状態)。先の読めない激アツラノベ、たいへん楽しく読みましたです。大判ラノベはお値段に見合う濃厚さで一冊読み終わるとめちゃめちゃ充実した気持ちになります。いやあよかった。めちゃめちゃ面白かった。みんなも読もうぜ異修羅。

 

 アニメも観てるんですが「大丈夫? 修羅の紹介だけで終わらない??」ってなりながら観てます。2期あるといいなあ。せめてメステルエクシルくんを登場させてほしい……。

 あとあとがきが安定のパスタだったのがよかったです。

 

 面白かったです、オススメです!

バテン・カイトス日記 2024/2/15 大公の館

 お久しぶりのバテン日記でございます。ネタが溜まるのを待って書いてるんですけど、ノロノロプレイなのでたまらないという。それではいってみよう!


 前回告知したとおり精霊の杜ネクトンからのスタートです。精霊の杜ネクトンに入ったときのカラスとの会話、「もうすぐ思い出す」ってやはりそういうことか……と思いました。カラスはマジで覚悟を決めていた、ということだったのですね。しかしなにが起こるかまではわからない、という。
 ネクトン、ザコが強いし星座が出ないのが大変でした。イベント後に少々レベリングをしている時に星座出ましたがもうちょい簡単に出しておくれと思いました。しょっぱいぞ平成のゲーム!
 精霊の杜ネクトンの奥でミローディアをジャコモたちが囲んでいるわけですが、ジャコモたちはミローディアの狙いを知らないんだなあ……と恐ろしく思いました。
 ネクトン奥のイベントではジャコモ一党が3人揃っているわけなんですが、フォロンがリュードを名指しで裏切り者と呼ぶシーンがあって、ああこれは中学生ワイ捏造カプに沼りますわ……と思いました。だってクリア後の世界でこの2人が仲良く(マイルドな表現)してたらニチャア……って感じの笑顔になりませんか? ならない? そうですか……。
 ジャコモ一党はシークリー(気持ち悪いボスモンスター)の出現で逃げ出すんですけど、シークリー戦後にミローディアがシークリーに言った「まだお前はきてはいけない、その時まで待っていなさい(意訳)」というセリフ、今見るとミローディアだけがエンド・マグナスの開放後に何が起きるのかを知っていたのだなあと思います。
 そのイベントのあとエンド・マグナスをなくして疑心暗鬼になったカラスたちが丹念にミラじゅうを探すのかわいいです。しかもちゃんとミンディールまで戻っていた……。
 ミンディールでみんなドンヨリしているときのサヴィナが実に冷静でした。一方でリュードが怯えているのがかわいそうでかわいいですね……(本日2度目の気持ち悪い笑顔)。そんななかシェラがとてもポジティブなのがいいと思いました。もう3つ解放されちゃってるんですけど、それでも希望を捨てないシェラは偉いです。


 そのイベントのあと、幻影街バランソワールに到着したわけですが、いきなりカラスの幼馴染が話しかけてきたのでびっくりしました。街の人のなかにはカラスにトリルと所帯を持ったらどうだっていう爺さんもいて、それを聞いたシェラの反応が可愛いです。バランソワール、ザ・カラスの故郷という感じです。
 時事ネタのオタマクジラのタマちゃんがみんなに可愛い可愛いって言われてるのが懐かしいです。確か物語が進むと観客が減るんじゃなかったでしたっけ。現実のアザラシのタマちゃんもなんだか変な騒ぎでしたよね。懐かしい。
 ギバリに「幼女趣味か?」って言われてる街の人、流石に草を禁じ得ないです。バランソワール、実にツッコミどころの多い街です。そしてバランソワールの街、探索しがいがあって楽しいです。
 それからカラスの家族を覚えているひとの話、せつないですね……爺さんは腕の立つ機械屋だった、とか。
 ミラができたときの昔話をするお婆さんの「海」という言葉に反応するシェラを見ていると、物語の最後を思い出してせつなかったです。海かあ……これもまた伏線だったのですね。
 バランソワールといえば、「食わせ処トリル」の呼び込みアルバイトを鍛えるサブイベが楽しいです。なんでお前呼び込みのアルバイトやってるんだ……あとパルナス蚊ってなんなんでしょうか。刺すのかな。


 バランソワール市街から大公の館に行こうとすると起きるイベントで、カラスが子供のころから片方の翼しかないことをバカにされて嫌われていることがわかるんですけど、カラスは昔いじめられていたんだね……という過去を想像しました。
 イベントの反応を見るに、慣れてるフリしてるけどずっとこらえてきたんだというところに思い至ります。そんななかトリルやバランソワールにきてすぐ出会ったモブがカラスと仲良くしてくれて、そしてゲオルグ爺さんとフィーがいたからカラスはこの街で幸せに暮らしていたのだなあと。そりゃ爺さんとフィーを殺されてそれが自分の片翼のせいだと言われたら仇討ちの旅に出るのもやむなし、ですよね……。


 ここでいったん買い物しに戻ったのですが、絵本村レヴェランスのショップ店員やべえな……と思いました。いや前に書くべきでしたね。
 それから攻略本に乗ってなかったパルナスのオーブン、とくに何もなかったです。お菓子黒焦げになったのにミローディアさまを見られたと感謝されました。なんだったんだ。こういう細かいディティールがたまらなく楽しいです。
 大公の館に進みます。ミローディアの小さいころの工作が大公の部屋にあったり、ミローディアの部屋が超令嬢の部屋だったりして楽しいです。ミローディアは化粧品あんまり使ってないんですね、あの美貌ですもの……眉は抜いたのでしょうか。
 大公の部屋に写真が飾られているのを見て、この世界に写真あるのか……って思ったんですけど、ふつうにあったわ……とバトルを思い出しました。


 さて、エンド・マグナスのありかがジャコモにバレてしまったので、次回は鏡の迷宮ココリスに潜ります。乞うご期待!

バテン・カイトス日記 2024/1/17 絵本村レヴェランス

 

 お久しぶりです。ミラに突入してからたいへんのんびりした気分で進めておりました。ここからお話がどんどん面白くなるのですが、意外と色々忘れておりました。ので、新しい発見がいっぱいで楽しいです。
 最初に到着したお菓子村パルナス、端的に言ってカオスでした。クッキーの顔めっちゃ動く……こわい……。まあミラはこれが通常営業の大陸なのでね……。
 パルナスでミローディア様が登場しました。例の事件につながる伏線がガッチリ張られたセリフ回しがとても怖いよ!! そしてミローディアさま超美少女!!
 美少女がもう1人登場します。カラスの幼馴染であるトリルです。地味だけどかわいい! カラスとしゃべる様子がマジで幼馴染なのいいですね。顔は大人びてるのにちっちゃくてかわいいですし、しっぽでスカート持ち上がってるのもかわいいです。
 パルナスを片っ端から探索しているうちに、菓子工房の見習いにオーブン見ててやるって答えちゃったんですよ。けどなにが起こるんだ……しらない……攻略本にも載ってない……こわい……。というかオーブンぜんぜん見てないですが大丈夫なんでしょうか。
 それからパルナスのショップで店番してるクロワッサンくんがかわいいです。


 パルナスの次の目的地である不思議庭園デトゥルネ、攻略本がなかったら挫けてる自信があります。謎解きがややこしい! そしてレトロゲームが始まるのはさすがに草でした。中学生のころでさえ「ずいぶん昔のゲームだな……」って思ったんですよ、というか元ネタ知らないんですよ。リアルなカラスが8ビットのダンジョンをうろうろするシュールな絵面よ……。
 デトゥルネのスライムが予想外に硬いです。サヴィナが意外と火力ないなあ、とも思いました。
 サヴィナをメインに起用しているわけですが、速くて扱えなかった記憶しかなくて自信なかったのですけど案外なんとかなるのでした。手数が多くてかっこいいです。ちなみにサヴィナの必殺技、発音いいのはバーンアローだけでした。でも必殺技セリフがとてもかっこいいです。
 デトゥルネのボスのビッグマグナス、状態異常攻撃がつらいです。でもサクッと倒しました。「マグナスの影」のくだりはすっかり忘れていたので「こんなだっけこのお話……」とわりと新鮮な気持ちでした。


 パルナスに戻るとミローディア誘拐の疑いをかけられるわけですが、トリルが兵士に攻撃されるところ、幼馴染らしいカラスの表情たまんなかったっす。カラス、不器用な不良は優しいという素敵なキャラクターだ……と思いました。
 パルナスを脱出することになって、砂糖菓子の壁を食べて脱出しようとギバリが提案するわけですが、言い出しっぺのギバリが1人で砂糖菓子食べることになって大変そうでした。シェラが体重を気にして食べないのかわいいです(しかし体重とか気にする体型ではないと思います)。
 たぶんこの壁、クリスマスケーキのサンタクロースみたいな味なんだろうな……と、子供のころ喜び勇んでサンタクロースにかじりついたときのことを思い出しました。


 そんなこんなで絵本村レヴェランスに到着しました。ゆめにっきか!! と叫びたくなる狂気の村です、絵本村レヴェランス。でもゆめにっきもまどか☆マギカも、バテンより後の作品なんですよね。バテン、やはりヤバいゲームだ。
 幻草が必要なのでいったんデトゥルネに戻り幻草探しをしました。昔は適当にその辺から採れたのになかなか反応しないので辛かったです。でも採れてホッとしました。
 レヴェランスで幻視者に幻草を渡すと占い婆のところに通してもらえるのですが、その仕組みがまさかのピタゴラスイッチでした。忘れてた。さすが絵本村だ……。というか幻視者怖いね? ぐるぐる回るね? なにものなんですかこのひとたち……。
 そして占い婆のセリフにカラスの正体が滲んでいるのも盛大な伏線だったんだなって……つらい……。
 攻略本を見たらボスがいるようだったのできょうはここまででストップです。パーティのレベル差が出てきたのでそろそろリュードを主軸にしてみたいです。
 次回、精霊の杜ネクトン! 乞うご期待!

2023年の読書を振り返って

 ごいーん……(早めの除夜の鐘)。

 今年も残すところ11時間くらいになりました。今年の読書リザルトの時間であります。

 今年は209冊読んで、そのうち186冊が初めて読む本でした。これからじわじわと毎年恒例「大晦日筒井康隆」をやるので210冊読むことになりそうです。

 今年面白かった本を振り返っていきます。

 一月!

 しゅごい百合だった。

 

 2月!

 相変わらずの劉慈欣節でした。

 

 3月!

 レビューしてないけど叔父上から借りて面白かったやつ。ななつま煉獄を貼りたかったけど検索しても出てこなかった。無念。

 

 4月!

 続刊は出ないのでしょうか。

 

 5月!

 ミステリ調で面白かったっす。

 

 6月!

 これもレビューしてないけど面白かったやつです。6月はあんまりラノベ読んでなかったです。

 

7月!

 うおおお3巻はまだか!

 

 8月!

 角刈りの文庫本にしたやつ。

 

 9月!

 巨大感情が最高だったやつだ!

 

 10月!

 ソウジロウとロスクレイがかっこよかったやつ。アニメも楽しみ。

 「公務員、中田忍の悪徳7」も面白かったです。

 

 11月!

 暗黒で面白かったです!

「がんばれ農強聖女」シリーズも面白かったなー。

 

 12月!

 これもレビューしてなかったけど面白かったやつ。

 他にも同じく劉慈欣の「超新星紀元」もよかったです。

 あとホムセカの2巻はきのうレビューしたのですが最高でしたね。

 

 そんなわけで今年の読書でした。いやあたくさん読んだ! 図書館をフル活用して読んだので小説以外の科学や民俗学の本もたくさん読みました。読書って楽しいですね!

 それでは今年のブログはこれで終わりです。よいお年をお迎えください!