いやはや面白いものを読んだ。
こないだ読んだやつの続きです。こないだの1巻ほど古くないのでアマゾンでもそこそこきれいなものが届きましたです。
今回は王都にいるアリシアの妹にして王太子妃ノエルが舞踏会をするからと呼びつけてきたので、頑張ってダイエットしてぎゃふんと言わせよう! というところから始まりまして、王都で疫病が流行ってるし大貴族がなんだか怪しいぞ……? という盛りだくさんの内容でした。
ジャガイモでダイエットをするくだり、アリシアは運動が苦手なのに走るのが楽しくなるまで鍛えるという、聖女見習いで培った根性のようなものを見ました。汗ってかきかた忘れるとなかなか出てこないものですよね……。汗を「肉汁」と表現するくだりでゲラゲラ笑わされました。
そして王都の舞踏会で、まさにノエルと王太子をぎゃふんと言わせることに成功するんですけど、ノエルがロランにハニートラップを仕掛ける……と思いきやノエルがいままで心のなかにためていたアリシアへの怒りを爆発させるという展開でして、ノエルはノエルで、どんなに恵まれていても悲しいとか悔しいとか思うんだなあ……という感じでした。姉妹のクソデカ感情がエグいんじゃ!!!!
大貴族の実験農園を訪れるエピソードでトマトが出てきて、そういえばトマトとジャガイモは同じく南米からヨーロッパに渡った作物だったな……と思ったのですが、どうもこの大貴族がうさんくさいのです。なにを企んでいるんだろう。そして王都見物をしているときに疫病が流行っていることを知り……というお話だったのですが、この疫病というのに新型コロナがダブって(まあ症状はぜんぜん違うのですが)つらかったです。
それから番外編が楽しかったです。アリシアの鍬をつくるくだりで、魂座(たまぐら)という言葉が出てきて、秋田のローカルヒーローである「超神ネイガー」の敵、ボッコレタマグラは要するに「ぶっ壊れた魂座」という意味なのだといまさら納得しましたです。わたしの住んでるあたりだとタマグラというとミミズなので。
いやはや面白かったっす。佐々木鏡石先生、いまごろ(2023/11/24)王都ならぬ東京で、舞踏会ならぬカドカワの謝恩会に出ていると思うのですが、名刺にクマの絵を刷っていったと聞いて大地に根ざした作家だ……と思いましたです。
いますぐ3巻をポチりたい(イーホンくんにもギリで在庫があるはず)のですが、しかし来月までぐっとこらえないとお財布がぴえんなので我慢します……。
それからきょうから「じょっぱれアオモリの星」のコミカライズが始まりまして、そっちも大変良かったです。オヴァン・デス。月1更新っぽいので1話のボリュームがみっちりだ!
農強聖女、大変面白いです。頑張って続きを買おうと思います。みんなも読もう!オススメです!