めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

公務員、中田忍の悪徳7(立川浦々著)の感想

 すげえもんを読んだぞ。毎回こう書いてる気もしますがマジですげえもんを読んだ。

 環ちゃんの覚悟、一ノ瀬さんの覚悟、アリエルちゃんの覚悟、とにかく覚悟の決まった女たちVS中田忍という展開でした。すげえなこれ……。

 中田忍が理性100パーセントマンである理由がつらいのですが、それを最悪の形で知った環ちゃんの、それでも中田忍の友達でいたいという覚悟とか、一ノ瀬さんが中田忍をいじって遊ぶようになった経緯とか、アリエルちゃんの未来とか……ひたすらつらいのですが、読んでいたら眠れなくなる展開全開で大変よかったです。ガガガ文庫、いやライトノベルの覚悟と矜持を見ました。

 いやあ面白かったっす。絶望したりワクワクしたりまさにジェットコースターでした。アリエルちゃんそういう結末になるのか……と軽く絶望したんですけど、そこからのリカバリーがすげえです。よし、えねっちけーでドラマ化しよう。火曜日夜10時の枠で。ぜったい面白いから半年クールでやっていいのよ。逆にえねっちけーくらい肝の座った局じゃないと映像化は無理でしょう。

 最終盤の環ちゃんの推理がすごいです。誰も気にしていなかったことが正解に結びつくのはおおお、という感じです。アリエルちゃんが耳神様の示したような最後に着地しないのかな? と思いつつ、ナシエルはなにを考えてるんだ? とも思いつつ……絶望と謎がぎゅうぎゅうだったので、次の巻がひたすら楽しみです。どんなところに着地するんだろう。みんなハッピーになったらいいなあ。分からないけど……これだけのものを書き上げるのはつらかろうなあと思いました。著者すごい。

 次の巻で終わりかあと思うと寂しい気持ちもありつつ、しかし一番面白いときに終われるならいいのかなとも思いつつ……とにかくきれいに終わることは約束されているので、期待して待とうという気持ちです。

 あとあとがきの「実弾として各方面に原稿データ全文をぶつけてくる編集者さん」の話が大変面白かったです。まさに実弾。

 

 そしてガガガ文庫の公式で盛り上がってるお散歩アクリルキーホルダーのアリエルちゃんがめちゃめちゃ欲しくなってしまいました。十和田湖とか七滝とかに連れていきてえー!!!! いくらするのかな……あとで公式を見てみます。アリエルちゃんをおでかけに連れていって「ホォー! これが十和田湖ですか!」って言われている妄想をするだけで楽しい……回転寿司にも連れていきたい……。お散歩アクキーのイラストもあとがきに載っているのですがめちゃめちゃ可愛いです。欲しい……。

 

 とにかく余談が増えてしまいましたがとにかく面白かったです。ここまで醸されてきた物語の、最終章の入り口として最高のやつでした。みんな、中田忍を読もう。面白かったです!