めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

魔女と猟犬4(カミツキレイニー著)の感想

 すげえ本を読んだ。何度だって言うけど本当にそう思いながら読んでおります。

 表紙のぐるぐる目の魔女さんかわいいな……好みだな……と思ってワクワク開いたら、見事なまでのダークファンタジー面目躍如の内容でヒョエエとなりましたです。面白くてどんどん読めるボディブローを食らい続けているようなエッグい内容でした。

 今回は魔女災害が発生した村に向かうアメリアの異端審問官とそれについていく宮廷詩人が、かつて処刑された魔女フランツィスカと新しい魔女災害の謎を解く……というミステリ仕立てのお話で、すごい大どんでん返しがあるという「こんなのアリかよ!!!! アリなんだよ面白いから!!!!」という感じのお話でした。

 まずは冒頭からエグい。お馴染みのモブから見た魔女災害、お菓子の魔女というのがそんな可愛らしいものでないというのを堂々と宣言します。そしてお話の途中で、ヘンゼルとグレーテルが挟まったりするのですが、なにより「飢饉」がお話のベースなのがエグい。フランツィスカの境遇もこれまたエグい。

 何を言ってもネタバレなのでそこは口をつぐむとして、今回もロロがかっこよくて優しい男前であったことを書いておきます。あとテレサリサが相変わらずカヌレ大好きなのもとてもよいです。というかカヌレって高級なお菓子なんですね。蜂蜜たっぷりのカヌレとか蜂蜜酒とかおいしそうなものがポコポコ出てきて楽しいです。あと異端審問官見習いのエイミーがかわいいです。もちろんお菓子の魔女さんもとてもかわいいのですが、使う魔法の怖さでは過去最強ではないでしょうか。そして今回も「魔女も人間」というスタンスを貫いていてよかったです。

 フランツィスカが処刑されるときに叫んだ言葉が本当に怖くて、まあそのあたりは最後まで読んでくれという感じです。あと章タイトルの正体が分かるシーンは流石にぞわっとしますね……どれだけの恨みがそこにあったのかと。それと最初のほうに登場するとあるモブへの深読みが楽しいです。楽しく行間を読めるラノベ最高!!

 

 このシリーズ、ビスコファンにはお馴染みの漫画アプリ「マンガUP!」でコミカライズが始まりまして、いま原作1巻の頭らへんまで読んでいるのですが、キャンパスフェローのみんなが元気に生きていて「みんなあんなことになっちゃうんだよな……」と思いながら読んでます。とてもきれいな絵に文句なしで面白いお話なのでそちらもぜひ。

 あと話は原作4巻に戻りますが、あとがきのあとで例によってカプチノたちがどうしているか分かるので、ぜひあとがきのあとまで読んでほしいです。次のお話が楽しみです。楽しそうだなぁ。たぶん次も激エグのお話なのでしょうが……。

 

 面白かったです、オススメです!