めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

魔女と猟犬(カミツキレイニー著)の感想

やばいものを読んだ。

魔女と猟犬 (ガガガ文庫)

魔女と猟犬 (ガガガ文庫)

 

これすっっっごいですね?!?!残酷!!すっごい残酷!!なにこれ傑作!!

 

発売当初から興味があったんですが、なかなか買う機会がなくて、正月に本屋で豪遊したときに思い切って買ってきました。そんで月末の現在ようやく読めたわけですけど、なんですかね凄まじすぎて目が回りました。

登場人物がみんなめちゃくちゃかわいいんですよ。なのにギリギリのバトルがひたすら繰り返され目が回るくらいのジェットコースターぶり。面白すぎて気絶するかと思いました。

主人公のロロくんがすっごいかわいいです。暗殺者で「犬は意見を持ちません」って言うセリフを見ると忠犬な暗殺者なのだなと思うのですが、過去や行動がそれだけで片付かないのです。ホントにいいキャラクター造形です。十代の若者らしい感性がちらちら見えるのも良い。

デリリウムちゃんとかカプチノちゃんもかわいいです。デリリウムちゃんが敵の手におちてあわや、というシーン、敵のオムラがすっごい気持ち悪くて、時代劇の悪代官が女中に手を出すシーンみたいな印象だったんですよね。ずっとそんな目で見てた感すごいなオムラ。

魔女のテレサリサの過去が凄まじいんですけど、なんていうか魔女というものが悪でありそこにはなんの感情もさし挟まれない世界において、人間らしい心を持っているテレサリサが酷い目に遭わされてきて、魔女であることをやめようと鏡を埋めた、っていうの泣きませんか。テレサリサは幸せになりたかっただけなんですよ。しかし魔女として復活を遂げたテレサリサかっこよかったです。あとカヌレって食べてみたい。

凄まじく人の死にまくるラノベで、これは続刊も覚悟して読まなきゃあかんやつだな……と。時々挟まれる笑いもセンスがいいです。

あとがきや挟まってたガ報に、めちゃめちゃ下調べして書いたとありまして、単純な魔法モノ中世モノではなく独特の世界観はそこからかー、と納得しました。文化の描写が面白いです。お城のトイレがめちゃめちゃ高いところにあるとか裁判官はカツラつけてるとか。

ダークファンタジーとありますがどっちかっていうとバトルアクションものの印象でした。ロロつよい。戦うロロつよい。頑張れロロ。頑張れデリリウム。頑張れテレサリサ。

あとなぜか銭湯で会議するシーンが出てきます。なぜに銭湯……?

 

とにかくすごく面白かったです!オススメ!今更だけどオススメです!