めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

はたらけ! おじさんの森4(朱雀伸吾著)の感想

 いやはや、相変わらずの奇書もといハチャメチャ・オモシロ・ライトノベルでした。

 新手のおじさんが大量登場する愉快なお話でした。木林さんの名推理も読めるぞ!

 前の巻で登場したぶどう島と、それに関わる島々のクセつよおじさんが続々登場する楽しいお話です。GANMA島のおじさんたち、本当にクセがすごいんじゃ……。そして物語中盤で進さんが考えた世界の成り立ち、あまりにも怖い。物語の核心部分なのではないでしょうか。

 ぶどう島のおじさんたちの生活力のなさ、本当にビックリします。ぶどう島のハイエナのあにまる、エナジーさんが悪いことしか考えてなくて、「待て……ハイエナはかわいいぞ……ツイッターでどっかの動物園の公式がUPしてくるハイエナかわいいぞ……こんな悪いやつでは……」と思ってしまうなどしました。まあハイエナのパブリックイメージってやつなんでしょうね。

 みんなでおつまみについて議論するくだりはおじさんたちのお話という感じで楽しいですし、秋良さんのおつまみの趣味がおじさんたちの中では比較的若い感じがするの「リアルぅ」って思いました。あと最後の章の死語の話、わたしまでショックを受けるという……。

 冒頭いきなりおじさんたちの自己紹介が始まって、やたら長くて笑いました。おじさんの自己紹介長くなりがち。あとNPCのクセがやっぱり強い。クセつよキャラで強引に話を進めていくのはすごいですね。そしてなによりそれが面白いからすごい。

 挿絵の木林さん率の高さがすごいです。木林さん、あまりにも便利すぎる。木林さん、オタクのおじさんなのにすごくイケメンでビビります。最後のほうのプログラミングの授業が楽しそうで楽しい。あとチュンリーはやっぱり木林さんが大好きなのでした。そして木林さんがイベントをやろうとするのが果てしなくオタクだ……あと木林さんの酒のアテがオシャレ。

 この世界にもゲームは存在していて、しかし35歳で隠居になってしまうわかものたちはRPGやシミュレーションみたいな時間のかかるゲームでなくシューティングばかりやっているというのはなんだか切ない話だなあと思いました。わかものたち、ファスト映画とか10分で読める本のあらすじで満足してるんだろうなあ……。

 とにかく異次元殺法がすごいラノベでした。読書って楽しいですねえ。暗くなる要素が微塵もない、信頼のおけるギャグラノベでした。あとネコミちゃんかわいい。

 しかしこの先、進さんの仮説が本当だったら……とぞわっとするので、とにかくみんな読もう。ここから加速度的に面白くなるかもしれない……。

 

 面白かったです、オススメです!