めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

七つの魔剣が支配するⅨ(宇野朴人著)の感想

 すごいライトノベルを読んだ……。

 とんでもなかったっす。相変わらずとんでもなく物騒な学校が舞台のバチバチバトルラノベでした。

 ちょっと前からやってる決闘リーグの下級生リーグが完結します。すさまじすぎる戦いの連続でめちゃめちゃ夢中で読んだっす。オリバーたちの対戦相手、ヴァロワさんの過去が凄絶すぎて「ひええ」って声出そうになりました。ヴァロワさん、そんなおぞましい子供時代を過ごしていたのか。そりゃ人格も歪みますわな。なんというか、ライバルや教師たちにもちゃんとそうなった理由があってそうなった、というのはやはりきちんと描かれている印象です。であればデメトリオ先生は……と予想させるシーンがめちゃめちゃ不穏で怖いです……。

 あとユーリィがめちゃめちゃいいんですよ。ユーリィ、うさんくさい転校生、とみせかけて正体がすごいんですけど、彼が戦いのなかで発見したものがとにかくいい。ユーリィの見つけたものがすごい一方で、見つけてしまったユーリィがどうなるかすごく心配です。

 ロッシが相変わらず喧嘩術のひとなのもとてもいいです。ロッシがユーリィを嫌いな理由がハッキリしていて、それが解消されてからのバトルはバッチバチに熱かったっす。

 オリバーとアンドリューズが友達になる展開もめっちゃ胸熱でした。なんかバトルものってこういう展開があるから楽しいんですよね。ライバルってある意味愛の関係ですもんね。

 ヒロインのはずのナナオちゃんが強引な行動に出たのもよきですね……オリバーよ、そこんとこちゃんと覚悟しろ、って感じです。ゆくゆくは一巻の表紙と同じ状態になるんでしょうか。つらい。

 あとラストのカティ! やばい、これはやばい。優しいカティだからこそやばい。生きとし生けるものすべてに慈愛を向けるカティだからこそやばい。カティ……。

 

 今回ちょいと気になったのは、決闘リーグの戦闘シーンでロッシとユーリィが戦っているところで、ロッシとあるべきところにユーリィと書いてある誤植というか校正ミスを見つけたことです。最近のラノベ校正あまくないか。電撃文庫はわりときちんとやってる印象なんですけど、ちょっと最近のラノベの校正ミスの多さはとにかくたくさん作ってたくさん売ろうっていうやり方の弊害のような気がします。まあロッシもユーリィもうさんくさいという点では同じか、うさんくささのベクトルが違うだけで。

 

 余談ですがティム先輩が前回に続きひたすら好みどストライクでした。男口調の女装男子、大好物のやつ……。後輩想いな一面がたまらなくいいです。あとミリガン先輩がミリガン先輩でした。シェラちゃんのエルフ化も見られるよ!

 とにかくめちゃめちゃ面白かったっす。アニメ化決定だそうですけどこれ何巻までアニメになるんだろ……区切りのいい巻がないぞ。オリバーの復讐劇はまだまだ続くんだろうし……アニオリ展開で乗り切るんでしょうか。

 

 面白かったです、続きが楽しみです!