めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

地獄たんてい織田信長 敵は戦国最強コンビ!?(りょくち真太著)の感想

 面白い本を読んだぞ~。

 一巻がめちゃめちゃ面白かったのですっごく期待して読んで、期待の上をいく面白さでヒエエエエー! ってなりましたよね。著者の文章ぢからと小学生の暮らしの把握ぶりがすごい。

 あいかわらず果報ちゃんの歴史オタクぶりと行動力のすさまじさがよかったです。果報ちゃん、中学生くらいになったらツイッター始めてほしい。そして大河ドラマを実況してほしい。あ、これ一巻のときにも書きましたね。わたしは果報ちゃん推しです。

 で、このシリーズはほかのりょくち先生の戦国モノと違って、武将のみなさんがカッコイイ姿じゃなくて肖像画スタイルで登場するんですけど、表紙の上杉謙信武田信玄のカッコよさがカバーの折り返しのところ、「そで」っていうんでしたっけ、そこでガックリと崩壊するのがいいです。肖像画、なんでみんなあのタッチなんでしょうか(聞くな)。あと割烹着を着た信長と家康という斜め上なものが拝めるのも嬉しいです。そりゃ挿絵にするシーンですわ……。

 今回は情也くんが他人に迷惑をかけることを恐れている、というお話なんですけど、その悩みに対するアンサーがいいです。心に刻みたい。

 あと上杉謙信武田信玄の必殺技の決まり具合よ。つよい。上杉謙信武田信玄を相手にした信長たちの戦いなんですけど、情也くんの活躍ぶりが素晴らしい。まさにこの物語の主人公だ……と思いましたよね。

 

 あとりょくち先生が歴史に興味をもったきっかけがあとがきにあるんですけど、そこからここまで掘り下げて興味を持ち、その知識で児童書も別名義のライト文芸も書籍化してしまうのはなかなかとんでもないことでは……? と思いました。すごいひとだ。りょくち先生、書籍化以前からツイッターでお世話になってる方なんですけど(ちょっと自慢)、興味のあることを掘り下げていって、ひたすら本を読みまくった結果がこれなんだよなあ……と思いましたです。

 個人的にりょくち真太先生/つるみ犬丸先生(ライト文芸の別名義ですね)はある意味作家の理想像です。ふだんはギャグ的な面白いことや日常をツイートしているのに、書籍ではその「真面目に知識を集めた部分」で押してくるというか。すげえなあ……。

 

 とにかく面白かったです。挿絵に関しては情也くんの顔芸をとても期待していたのでそれがあんまりなかったのは残念。でもウインクする信長(肖像画)が見れるよ! ほかにもいろんなキャラクターが活き活きと動く様子はとても楽しいです。すごく面白い本でした。オススメです!