めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

信長とぼくと戦国大運動会3 対決!剣豪コンビ武蔵&小次郎!(りょくち真太著)の感想

 面白かった〜!

 りょくち真太先生の最新作です。今回も最初から最後まで歴史ネタギッシリの、小気味良い児童書でした。

 このシリーズの一巻がなかなか手に入らなかった経験から、児童書はe-honで買ってるんですけど、今回はe-honのファインプレイで発売日翌日に手に入りました。やったぜ。

 

 地獄の領土拡大のために地獄の勢力が運動会をしかけてくる、というのはいままでと同じなのですが、なんと今回の戦いの舞台は史郎くんの通う小学校のグラウンドです。そして地獄は宮本武蔵佐々木小次郎をくりだしてきます!! 武蔵と小次郎は「個人の技」を極めていて、そうやすやすと勝てない……というか、地獄な必殺技を繰り出してきます。

 その地獄な必殺技にツッコむ史郎くん、やはり著者が西日本の人なのでツッコミのキレがいい。いやキレがいいというかなんというか、史郎くんしかツッコむ人間がいないというか。敵も味方もひたすらにはちゃめちゃだ……。

 武田信玄上杉謙信が仲良しなのかわいいですし、上杉謙信が変身しちゃうくだりはリアルに「うはw」ってなりましたよね……武田信玄の影武者が続々登場するくだりもめちゃくちゃ笑いました。

 そして児童書なので主題がすごくしっかりしてるのがなるほどという感じです。プレッシャーは味方にすれば強くなれるというの、すごくいいなあと思いました。史郎くんのプレッシャーを味方に変えてくれた信長、やはりよい。

 あと小津先生という史郎くんの担任の先生が面白いです。そこでボケるな。

 ビックリしたのは長篠の戦いの三段撃ちは後世の創作というやつです。てっきり史実だとばかり……。むしろ中学の歴史あたりで習った気がするぞ。気のせいか?

 

 今回もとても面白くて読みやすいお話でした。日本語の運用力はんぱない。

 なんだかラストが最終回みを帯びていたのですが、このシリーズは終了してしまうのでしょうか。だとしたらちょっと残念です。

 あと青い鳥文庫に挟まってくるしおり、国語のクイズが書いてあるんですけど、それがなかなか難問のやつに当たってググる残念な大人ムーブをかましてしまいました。小学生の国語やぞ!! そしてわたし作家志望やぞ!!

 

 とにかく面白かったです、歴史とスポーツのマリアージュ。そして徳川家康の筋肉。

 オススメです、小学生も大人もみんな読もう。