めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

剣と魔法の税金対策4(SOW著)の感想

 やっと最新刊に追い付いたぞ! 今回も面白かったです!

 税金だけでなく経済の仕組みに強くなれるすごいラノベの第4弾。今回は「敵対的買収」とか「相場操縦」とか「業務上横領」とかが出てきます。

 魔王城の改修工事が進んでトイレが水洗になったー! って喜んでたら水が出ない! から始まりまして、かつて悪さを企んでMARUSAされたセンタラルバルドさんが魔王城を敵対的買収してるー! というお話です。そんでもってこんなときは税天使ゼオスを召喚だ! と思ったらゼオスが封印されていて、封印からゼオスを解き放つために、ブルーとメイでゼオスの精神世界に突入! っていう感じのお話です。

 

 一巻から見事に続いた伏線にヒョエエエーってなりました。今回はゼオスの過去が分かるのですが、まさかまさかでしたよゼオスの過去……。

 まあ書いちゃうとネタバレなので黙るとして、ゼオスの過去がゼオスに見えない、でもよく見るとゼオスなんですよ。すごいわこれ。

 魔王家の初代様とかも出てくるゼオスの精神世界がすさまじく殺伐としていて、最後のゼオスの語りにはゾワッとしました。やっぱこれ書けるひとすさまじい。

 そんでもって城に残ったクゥのほうもいろいろ大ピンチで、税悪魔ノーゼのいうことの恐ろしいこと恐ろしいこと……。センタラルバルドさん完璧にノーゼにオモチャにされてるじゃん……こわ……と思いました。小学生の読書感想文みたいになっちゃいましたが、とにかくノーゼのやったことがすさまじいのです。

 

 このシリーズは勧善懲悪、ただし善が人間とは限らないのスタンスで動くんですけど、今回とんでもないことをしでかしてしまったクゥはどうなっちゃうんでしょうか。こわい。

 あと愛天使ピーチ・ラヴさん、挿絵が出てきた瞬間リアルに「ごはっwww」ってなりました。アゴ……よく氾濫する川……ここもぜひ読んで確かめてほしい。筋肉……。

 

 ゼオスの過去、ほんとにびっくりなんで読んでほしい。そして3巻で登場した禍々しいアイテムの別パーツも出てきて、それがこの先のカギになりそうです。

 あと最後に載っている税金についてのコラムも勉強になります。テレビ局とラジオ局の話、ためになる~。そしてあとがきを読んでSOW先生がんばれ……となりました。

 すっごい愉快なエンタメなのに勉強になるすごいラノベでした。税金って結構複雑で難しいものなんですけど、エンタメにしてしまうそのSOW先生の筆力よ。りんごの例えがよく出てくるのもアホのわたしにはありがたいです。

 

 続きを楽しみに待ちたいと思います! ちょっとずつ味方も敵も増えていくのがラノベの定め。つぎは魔王城にどんなトラブルが起きるのかワクワクして待とうと思います!