めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

スーパーカブ7(トネ・コーケン著)の感想

 すてきなものを読んだ。

スーパーカブ7 (角川スニーカー文庫)

スーパーカブ7 (角川スニーカー文庫)

 

 小熊ちゃんのワクワクキャンパスライフ! と思って買ったら相変わらずのワイルド小熊ちゃんでした。ホントにぶれないな小熊ちゃん。

 

 小熊ちゃんは大学生になって、東京の外れにあるボロい一軒家で暮らし始めるのですが、1巻で初めて乗った愛車のスーパーカブ50が事故で廃車になってしまいます。その代わりに示談で手に入れたスーパーカブ90に乗ることになるわけですが、スーパーカブ50の結末がすごくよいのです。

 小熊ちゃん、大学生になっても浮かれサークルに入ったりしないし、というか大学に進んだ理由というのが「大卒」がいちばん有利に人生を進める方法だからなんですよね。無駄がない。

 小熊ちゃんはとても合理的な考え方をするし、無駄なものは省くし、不愉快だと思えば即で断るんですが、そんな小熊ちゃんが新しい出会いをしていくお話でした。

 あらすじを見るかぎりでは新しく友達ができるのかなーと思ったんですがぜんぜんそんなことはなかった、竹千代さん(なんかこのブログ竹千代が大渋滞してるな)については不快だってハッキリ書かれてるし、春目ちゃんについてもいい印象はないようです。竹千代さんの節約研究会、通称セッケンとの関係が主に描かれるんですけど、小熊ちゃんはセッケンが法律ギリギリでやってるサークルと知って関わらない事にするのですが、しかしラストでセッケンの二人が小熊ちゃんの命の危機(文字通りです)を救ってくれるんですよね。

 

 春目ちゃんはカブを見ると悲しい顔をする子で、その理由がまあ……闇ですよね。竹千代さんはその闇につけいって、春目ちゃんの「落ちているいいものを探す」スキルを使ってるわけです。セッケンの部室には拾い集めた珍しいものが色々あって、小熊ちゃんは彼女らと行動したくなくて巻き込まれたときに発生した賃金を受け取らないかわりに部室にあるものを自由に持ち出す権利を得て、材料を持ち出して自宅をDIYしはじめます。小熊ちゃんの家は小熊ちゃんが出て行ったら取り壊す予定なので自由にいじれるのです。

 

 小熊ちゃんの自宅DIYが楽しそうで、読んでいて本当に小熊ちゃんはカブに出会えてよかったんだなあと思います。

 あと椎ちゃんがフットサル女子になってたのと、礼子ちゃんが東南アジアの空港で足止め食らってるの笑いましたw

 

  最後に小熊ちゃんとセッケンのふたりが一緒にご飯食べてるの、なんとも味わいのある展開だなあと思いました。ジブリ式に言えばもう市場でセッケン二人と市場丼を食べたときから仲間ってことですもんね。

 

 とにかく面白かったです!アニメでもワイルド小熊は健在なんでしょうか。遅れてですが配信で観られるようなので期待しようと思います。

 

 スーパーカブ7巻、すごく面白かったです。オススメ。