また素晴らしい本を読んだ。
II巻のラストが「えええ?!?!ここで?!?!」だったのでⅢ巻まで読んでからブログ書こうと思ってたんですけど、Ⅲ巻がとにかく凄まじくてヒエエとなりました。なにこれ傑作すぎやしないか。
まずII巻ですけど、「一年生で一番強いのは誰だ」大会が生徒たちの間で始まりまして、とても殺伐とした空気のまま授業の様子なんかが描かれます。
そこで出てくるトゥリオ=ロッシというやつが面白くてですね。訛りの表現がいわゆる関西弁で、ちょっとハリポタに出てくるロンドン訛りを江戸っ子風に表現したのに似てるなと。
で、トゥリオ=ロッシは正統派の剣術でなく亜流というか喧嘩術みたいな戦い方をします。いいねーバトルひりひりするねーと思いながら読みました。
で、II巻の影の主役はステイシー=コーンウォリスという女の子で、この子の境遇がひたすらにかわいそうでして、シェラちゃんに対抗意識を燃やすんですけど、その理由が死ぬほどかわいそうなのです……。
あとII巻ではピートくんがとんでもないことになります。魔法使い的にはありがたいかもしれないけどリアルにそんな特異体質いたら困るわ……。
オリバーたちはみんなで迷宮に隠れ家を作り楽しく過ごしたりしてるんですが、急転直下、魔に呑まれたオフィーリア先輩にピートくんがさらわれるところでII巻が終わります。
んだよ続き読むしかないのかよ!読んだよ!面白すぎたよ!!
Ⅲ巻はピートくん救出のためにⅠ巻の敵だったミリガン先輩と手を組み、ミリガン先輩、オリバー、シェラちゃん、ナナオちゃんの四人で迷宮に乗り込みます。
その迷宮のインパクトがすごい。えっこの迷宮学校にあるんだよね????となります。
キメラや魔獣と戦い、迷宮美食部と出くわしたりしながら迷宮を進んでいくのですが、ミリガン先輩がちゃんと先輩してるのがよいです。
というかそもそもオフィーリア先輩の境遇のかわいそうさが半端なくてですね。ステイシーのかわいそうさを軽く追い抜きました。オフィーリア先輩の最期は胸打たれます。カルロス先輩、よく見たらII巻のイラストで首にタトゥしてるのあったんですね。カルロス先輩……頭の中で勝手に朝ドラ「エール」のミュージックティーチャー御手洗に変換して読んでたけどラストはネタキャラじゃなかったんか……となりました。
この作品のすごいところは「泣けるところ」「ドキドキするところ」「笑えるところ」がちゃんと用意されてるところでしょうか。それも全て過不足なく。
股間にダメージを与える魔法とか学内新聞とかシェラちゃんのお父さんとか、すっごい笑えるのに最終的に感動してるんですよ。凄いですよこれは。
器用貧乏型のオリバーがここまで強い理由、想像するだにつらいんですが(それはミリガン先輩も言ってましたが)、この先オリバーがどういう冒険をするのか楽しみです。
以上!久々の更新でした。