めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

なつぞら最終週の感想

半年に及ぶなつの開拓の物語、しかと見届けました……エッモ……。

まずはNHKにお礼を言いたい。受信料でこんな素晴らしいドラマを作ってくれてありがとう。素晴らしかったです。

半年演じた(撮影はもっとずっと前からですけど)キャストのみなさんもありがとうございました。半年、すごくすごく楽しかったです。

 

最終週は修羅場になってるマコプロの様子と、柴田牧場停電の乱が描かれました。

マコプロでは大草原の少女ソラが大詰めで、まあものすごい修羅場なんですけど、その上水たまりに外注の原稿を落とすとか、とにかくピンチなのです。声を当てるのもラフ画に合わせて、という感じです。

それで、大草原の少女ソラでレイが父さんに「獣医になるために遠くの街にいきたい」というシーンが出てくるのですが、それがまさになつがアニメーターになるために東京にいきたいと言ったときのおんじとなつのやりとりなんですよね……「それでこそ私の息子だ」って「それでこそわしの孫じゃ」なんですよね。

そしてそのシーンは夜明けの設定なのですが、それを観たおんじは「夜明けを観た」と、とよさんに言います。世界一熱心な視聴者はおんじでした。

夜明けといえば、砂良さんたちに助けられたなつがアニメーターを志した時に見たものが夜明けなんですよね。開拓者は夜明けに励まされて生きてきた……ということですね。

ソラの製作が終わり、なつは夏休みに坂場くん、優ちゃん、千遥、千夏ちゃんと十勝を訪れます。

おんじの老化に少なからずショックをうけるなつですけど、家族はそんなに気にしていないのですよね。農場の経営は照男にまかせて、隠居状態なのです。

照男は牛舎にパイプラインミルカーを導入するプランを考えていました。そんなことをしているところで、柴田牧場を大嵐が襲います。

ここからが柴田牧場停電の乱なのです。停電でバケットミルカーが使えなくなりました。おんじは「牛が鳴いておる、手で絞れ、いつも決まった時間に世話しているからいい乳を出すんじゃ」と、老化してぼんやり日向ぼっこしていたとは思えない武将めいた行動に出ます。さながら上田城合戦のごとし。

そしてこのとき剛男さんは農協に行ってほかの農場のバックアップにあたる、というのですが、おんじがずっと「おい」とか呼んできた剛男さんを最終週にきて「剛男、まかせた」と名前で呼ぶんですよね。ああ、ここでかあ……すげえなあ……と思いました。

なつたちも総出で乳搾りをするんですよ。バルククーラーが使えないのでアイスクリーム屋さんになっていた納屋の、今は使っていない水冷設備を使うと照男が決めるのもなかなか熱い……。やっぱりおんじの孫だから武将ですよね……。

で、今日の回、つまり最終回で、坂場くんは「なつの戦争の話のアニメ映画を作りたい」と言い、第1話冒頭のアニメが流れました。坂場くんのモデルは高畑勲なのでずばり火垂るの墓ですよね、でもなつと一緒に作ったら、きっとハッピーエンドの、明るい話になるのではないでしょうか。

東京ではマコプロでマコさんがクオレを読んでいて、次回作は「母をたずねて三千里」をやるのでしょうし、今週前半のソラの打ち上げでもまたソラと同じ枠を確保したみたいでしたし、ああこの物語は閉じないのだな、と思いました。

それから風車プロダクションでは「魔女とその手下の泥棒ふたり」の声の依頼がきていて、「あっこれタイムボカンだ」となりました。咲太郎の仕事も終わらないのですね。

千遥についてもナレのお父さんが自分よりよい料理人になる、みたいなことを言っていて、奥原三兄妹には未来があるのですよね。

きれいに終わった物語ですが、それでも未来はあるのだと描写されていたのが良かったです。夏の空のような気持ちのいい物語でした。

 

さて、さっそくなつぞらロス気味なのですが、容赦なしでBKの新朝ドラが始まりますね……スカーレットでしたっけ。

面白いといいなあ。最近BKは過去作の評判の良かった要素を使いまわしたりモデルの人のまずい過去をなかったことにしたりと事なかれ主義になりがちなので、あんまり期待してないのですが、まあ……観てみないことには分からないので、ほどほどに期待して観ようと思います。感想をブログに書くのかは未定です。たぶんやらないんじゃないかなあ。なつぞらの四話以上の破壊力があれば別ですけど。

 

以上!なつぞらの感想でした!