最近、ライトノベル作家志望なのにリアルな若者を知らないなあ……と思うことが時々あります。わたしはもう若者と言えるか微妙な歳ですし、中卒なので高校生がどんな暮らしをしているのか、それこそライトノベルの中でしか知らないんですよね。
そんな人間が若い感性で若い作品を書いていけるのかと思うとあやしいじゃないすか。ライトノベルは「10代から20代の男性読者に向けて書かれた作品」と新人賞の応募要項にあったりしますし。
だから青空文庫で文豪の作品を読むだけでは追いつかない部分も多々あると思うんですよね。将棋がAIの発達で新しい学び方が出現したように、なにか若いレトリックを学ぶ方法が必要なわけです。
それで、非効率的かもしれませんがとてもよい手段を見つけました。
コスメの口コミアプリです。
実をいうとわたくし化粧をコスプレで覚えた人間でして、今時のメイクに疎いんですよね。「もうアイラインがっつり引くのは流行ってない」くらいの知識しかなくて、ちゃんと勉強してみっかあ〜とコスメの口コミアプリをインストールしたわけです。
おススメの投稿が出てくるなかに、けっこう10代のお嬢さんたちの投稿がUPされていて、なんとなく見てみたらものすごく若いレトリックの宝庫でした。
「顔の治安がいい」
「皮脂が挨拶してくる」
「メンタルしゃぼん玉」
なんと若々しいレトリック!いや、女の子が考えて女の子が使う言葉ですから男の子が使うかはわかんないですけど、仮に
「あたしのメンタル、しゃぼん玉だからさあ」
みたいにヒロインに喋らせたらリアルではないでしょうか。少なくとも豆腐よりかはかわいいですね。
現実に10代の女の子が話す言葉を生で知れるというのはなかなか興味深いです。TikTokとかならもっとリアルに見られるでしょうけど、あれは運営が大人の使用を考えていないそうなのでインストールするのは反則かなあと。YouTubeは膨大すぎて手の付けどころが分からないw
ただ文章として摂取するにはメルカリの商品説明とクオリティは変わらないので、読書という感じではないですね。
言葉はどんどん変化していくものなので、いっそフィールドワークしてJKの言い回しを集めたいレベルなのですが、流石に学者でもないのにやることじゃないですしね。
そしてこの方法の問題点が「コスメが欲しくなる」という致命的なものでして、いまはアイシャドウが欲しくなっております。若い子から大人までみんな熱狂的に支持してるCANMAKEのアイシャドウ、お値段かわいいし買っちゃおうかな……と……。
いまどきの中学生って化粧して学校行くんですねえ。わたしらのときは化粧してるやつなんていなかったっすよ。だからメイク落としシート持ってる先生なんていなかったですし。
わたしがほんのちょっと通ったDQN高校はちらほらいたかなあ。それでも三年生くらいでした。数が少ないので先生がたも咎めませんでした。
中学生高校生のころは「いかにして校則を破るか」を考えがちですよね。それだけはいまと変わらないようです。