朝ドラ、好きなんですよ。(やぶからぼうになんだ)
「ごちそうさん」からあとの作品はたぶん全て完走してます。つまんねえなあとかロジックグダグダじゃねえかとか思いつつ観た作品も結構ありますが、おおむね、ああこの作品はここがウリなんだな、みたいなことは綺麗に表現されてるので、ワナビのみんな朝ドラを観るんだ。そしてマッサンのぼんくらぶりとか、あさが来たの宜ちゃんのメガネビームとか、ひよっこの澄子の不思議キャラぶりとかの話をしよう……(誰得)
何が言いたいのかというと、錆喰いビスコの世界は果たして修羅の世界なのか?という考察をしたいわけです。
ツイッターの朝ドラ界隈だと、「優しい世界」という言葉がよく使われます。最近だと「べっぴんさん」という、子供服ブランドを焼け跡から立ち上げるストーリーの朝ドラでよく言われていました。(わたしはあんまり好きではなかったですが……)
でもわたしは、例えば錆喰いビスコみたいなストーリーが、いちばん優しい世界だと思うのです。たくさん事件が起きてたくさん人が死んだり怪我したり、ビスコは修羅と形容され一巻の表紙があれです。でも錆喰いビスコは、この上なく優しい世界だと思うのです。
優しい世界というのはみんな平和でお腹いっぱいでニコニコしている世界ではないとわたしは考えます。
だれかがだれかを大事に思い、小さきものや言葉の通じない動物(たとえばカルベロの子供達やユッ太やアクタガワやナツメ)を愛し、愛ゆえに戦う世界ならば、それは優しい世界と言えるのではないでしょうか。
確かに錆喰いビスコの世界は滅びかけていて、ビスコもミロもチロルもパウーも、黒革もケルシンハもアポロも、ラスケニーもアムリィもジャビも、激しく戦い、己の信ずるところに生きようとします。しかし戦う理由は「愛」です。「愛」があるから、彼ら彼女らはただの修羅でなく、優しい世界の住民たりえるのではないでしょうか。
わたしの知っている最強の優しい世界朝ドラは「ひよっこ」です。だれも死なないですし、戦争の時代ではないですけど、富めるもの貧しいものそれぞれの悲しみや、キャラクターの具体的に描かれない過去から続く悲しい思い、そういうものをひっくるめて生きていく、何か夢を追いかけるとかでなくごくごく普通の女の子を描いたお話です。
そういうストーリーなのですけど、どこか錆喰いビスコみを感じて仕方がないのですよね。キャラクターがみんなとんがってるからかな。みね子がビスコで時子がミロで三男がチロルかな。わお、チロミロだ。じゃあさおりちゃんがテセ……。(性別逆転してるぞ)
何を言いたいのかよく分からなくなってきました……。
とにかく、錆喰いビスコの世界は、ただの修羅の世界だと思えないのですよね。全く平和じゃないしカエル焼いたのとか謎生物の内臓とか食べてますけど、そこにあるのは愛の世界だと思うのですよ……。
錆ビスのコミカライズまだかな。というかうちの家族がインフルエンザで、果たしてうつされないで済むか怪しいです。アリータ観に行けたらいいな……。