めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

錆喰いビスコ9 我の星、梵の星(瘤久保慎司著)の感想(ネタバレ注意)

 すんげえものを読んだ。いささか放心気味ですが感想は新鮮なほうがおいしいので、とりあえず感想を書きます。

 ビスコが二人だ! 公式も幼児化とか猫化とかやりたい放題してきた作品だけど、遂に女体化までやってくれたぜ! と嬉しくなって読み始めるわけですよ。しかしこの女子ビスコことレッド、とんでもない修羅の道を歩いてきたのです。

 レッドはいままでのビスコたちが冒険していた「白時空」の反対にある「黒時空」で、「錆神ラスト」と戦いミロやチロルを失いながら白時空にやってきました。そしてスペックはビスコと完全に同じなのですが、表紙絵にあるとおりの全身の刺青は、いままで死んで魂を吸ってきた仲間たちなのです。

 今回もパワーワードが連発されるすげえ物語でした。やはり錆喰いビスコは愛の物語だ……全智の徒。

 ……ここから先はちょっとネタバレを含みます。いつもネタバレ上等でブログを書いてきましたが、今回はさすがにネタバレしないで読んでショックを受けて欲しいので……。

 

 いやさ、いきなり最後に話は飛ぶんですけど、このシリーズが「つづく」で終わるのは始めてじゃないすかね。しかもかなりガチめの「つづく」だよ!!!! 次の巻は確実に最初から最後までクライマックスのやつじゃないですか!!!!

 まあ信頼と安心のビスコなので大丈夫だろう! とは思うものの、3巻で流星になって終わったかもしれない作品なので、そういうことになってもおかしいことはなんにもないのです……。ましてや次の巻が最終巻の予告まで載ってるんだから……。

 ンナバドゥという羽虫がラスボスになるんですけど、こいつがとにかく卑劣でビビります。錆喰いビスコの悪役は「滅んでくれ~!!!!」となる悪役ばかりなのがいいのですが、ンナバドゥが滅びちゃうとレッドたちも滅びちゃうってなったときの絶望たるや。

 みんな楽しく物語が終わる時空は存在しないんでしょうか。ハッピーエンドがみたいよ~(突然のケルシンハ)。いやそこは瘤久保先生の頭脳にかかっているわけですけれど。

 あと途中で登場するイケメンアムリィ、ああこれはイラストで見たいな……と思っていたらばっちしイラストが入っていました。ほかにも「ここだー!!!!」というタイミングでイラストが入っているのが嬉しいです。

 ホラー映画が怖いビスコとレッドがかわいいです。二人ともチェスのルールを覚えられないのもかわいいです。

 それにしても本当に……愛でした。そりゃもうBIG LOVEですよ。最高だ。「誰も、見返りのために、お前を愛してはいない。」というビスコのセリフが本当に痺れる。最高だ……。まあそれを言っているビスコは鬼ノ子の姿になってるんですけど。

 

 さて、アニメ2期が決定したわけですが、原作最終巻とアニメ2期のどっちが早いでしょうか。アニメ2期、2巻を丁寧にやってほしいvs3巻ぶんまでやってアクタガワと山手線の戦いを映像で見たいという戦いを心の中でやっております。

 このブログをここまで読んでいるということは最後まで読んだかネタバレ上等かのどっちかだと思うのですが、とにかく面白かったです。一瞬で読み終わっちゃった。

 みんな! 錆喰いビスコはいいぞ!