めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

ドラえもんの大長編の話

きのう、古い本やマニアックな本を売っている大型書店に行ってきました。いつもTカードのポイント目当てでツタヤに行くのですが、たまにはじっくり面白い本を探したいな、と思ったのです。

その書店は昔の、藤子・F・不二雄作品とか手塚治虫作品とかも充実していて、ふと「ドラえもんの大長編、小さいころ買ったやつどっか行っちゃったし、新しいの買おうかな、あるかな」と考えて、藤子・F・不二雄作品の棚を見ました。

そしたらばっちりありました、大長編ドラえもん。思わず手にとってビックリしたのがお値段。なんと税込みにしても421円ですよ、500円でお釣りが来ちゃいます。それもビニールに包まれた新品が!!

とりあえず「のび太の恐竜」と「のび太の宇宙開拓史」の二冊と、今回とは全く関係ないのですけど早川書房SF小説を一冊カゴにいれてレジに並びました。

 

で、帰ってきてまずは「のび太の恐竜」から読み始めました。

子供のころ、「なんて壮大な話だ!」と思った通り、スケールの大きい冒険譚でワクワクしたのですが、子供のころ見開きくらい大きく感じていた「万能加工ミニ工場」のコマが小さくてめっちゃびっくりしました……。

子供のころ、恐竜時代の植物や魚や貝を食品に加工するこの素晴らしいマシンに、メカ大好きっ子の魂はがっちり掴まれていたのですけど、見開きくらいの印象があったのにこんなに小さいなんて!とショックを受けました。でもこのコマが大きい理由はないので、そこも上手く描かれていたのだなあとしみじみ思いました。

そのあとから「のび太の宇宙開拓史」を読みました。こっちは平和な惑星を悪の鉱山会社がぶっ壊そうとするなかなかヒリヒリするやつで、読んでみて子供のころ「なにこれすごい!」と思った反重力技術とかワクワクしました。そして、タイムふろしきのまさかの伏線には構成の巧みさを感じました。

そしてのび太くんと悪役の一騎打ちはシビれますね。大長編ドラえもんの好きなところは、現実ではまるで役にたたないのび太くんの射撃技術が活きるところでしょうか。あとジャイアンの漢気がたまらない。

 

小学生のころ、勉強があまり得意でなくて、運動神経が壊滅していた子供時代を過ごしたので、大長編ドラえもんのび太くんは本当に眩しくて、「こんなふうになりたいなあ……机の引き出しからドラえもん出てこないかなあ……」とわりと真面目に考えていたのですよね。中学に上がって成績が良くなってからはあまり思わなかったのですが、ドラえもんは本当に夢と希望だったんだな、としみじみ思いました。

ちなみに小さいころ、テレビアニメのドラえもんがとても苦手で、大人になって「共感性羞恥」という言葉を知って深く納得したのでした。

あとビックリしたのは子供のころめちゃくちゃ時間をかけて舐めるように読んでいたマンガが、なんと20分くらいで読めてしまったのですよね。あと、表紙も小さいころ見ていたより随分とシンプルに感じました。

子供の想像力ってすごいなあ。取り戻す方法はないのかな。

 

今回あまりに面白かったので、藤子・F・不二雄先生が描かれたぶんだけでも大長編揃えようかなあと考えています。幼いころのワクワクを思い出してせつなくて楽しいです。

次は何を読もうかな〜。