久々に紙の本の感想です。
これ。
すごく面白かったんですけど、読み終えて一発目の感想は「鴨川ホルモーとおなじ味する!」でした。
主人公はちょっと神経質な「おれ」で、大学の研究者なのですが、教授に「きみは神経衰弱だから」と言われて高校の臨時教師になることになり、奈良の女子校に赴任します。
そこで喋る鹿にとあることを頼まれて、その任務を遂行することになるのですが、そこからいろんなことが起こる……というお話です。
女子校の生徒でちょっと問題児な堀田という女の子が出てくるのですが、彼女もストーリーに大きく関わってきます。女子校の姉妹校の、大阪の学校、京都の学校とのスポーツ対決が軸に(ただし凄いオチが……)なるのですけど、そこで堀田さんは大活躍します。
堀田さん、なかなか可愛いんですよね。生意気で。
あと京都校の通称「マドンナ」という先生がなんとも言えない魅力。それから「おれ」の、職員室で隣のデスクの藤原君が好きです。かりんとうw
教頭のリチャードがすごく面白いです。まさかの仕掛けのある登場人物で、ラストは度肝を抜かれました。
高校の先生の熱血ストーリーと思いきや、卑弥呼やら十二支やら深いものが織り込まれていてとても面白かったです。
主人公は鹿に印をつけられてまさに鹿男にされてしまうんですけど、それは自分にしか見えない……と思いきやとある方法で誰にでも見えるようにできるんです。そこから後の展開がすごい。
奈良の鹿、京都の狐、大阪の鼠というなんともオタク心をくすぐるトレードマークがこんなに深いとは。それから郷土史研究家というものの業の深さよ……まあ邪馬台国がからめばそうもなるか……。
なんていうか読み終えて最初の感想が「鴨川ホルモーとおんなじ味する!」だったわけですが、そういう「作家の味」みたいなものがしっかり感じられて楽しい読書でした。
人から勧められた本てなかなか読む気が湧かないんですけど、「もうちょっと読んだらやめよう」と思って読んだら最後まで読んでた感じです。面白かった!
やっぱり藤原君が好きなんですよね、かりんとう……。遺跡マニア……。
奈良にはロマンが詰まってますね、一回行ってみたいです。ちなみにわたくし、修学旅行は仮に高校に通ってても沖縄だったんですよね……中学は東京、小学校は函館でした。
奈良のお寺の面白さは元仏像フリークの母から聞かされていて、いつか行きたいけどお寺見学したら拝まなきゃいけないんだよなあ……と偶像崇拝はできないのでした。でも奈良公園で鹿に囲まれてみたい。
そういや中国からの観光客が減って奈良公園の鹿がすごく荒ぶっているとテレビでやってたのですが、ツイッター上の奈良県の人は「あれが普通」と言っていて、なにを信じたらいいのかわからなくなっています。動物はおやつをくれる人が好きだからなあ……。
ちなみに今回は図書館で借りて読んだのですが、人気作だけあってめちゃめちゃ本がぼろっちかったです。もっと丁寧に読めよ。
しばらく万城目学の著作を読んでみようと思います。
ここから先は雑記なのですが、最近アニメの「映像研には手を出すな!」をとても楽しく観ております。金森氏が好きです。よく見ると美人。
映像研、妄想が形になって現れる様子がワクワクするんですよね。あと浅草氏と金森氏がごくごく当たり前の高校生なのもよい。一方、水崎氏がコインランドリーでクレカ使おうとするの面白い……。
あと「スカーレット」やばいです。ヤバみ全開の展開ヒリヒリします。来月には終わっちゃうのかあ。
「麒麟がくる」もわかりやすくていいですね。時代劇!!って感じのチャンバラシーンたまらない。
そんな感じです。