久しぶりの本の話です。なんとなく読書の時間を取れなかったんですよね、これはよろしくない。
でも半月くらいかけてどうにか読み終えました。
ヒトの時代は終わったけれど、それでもお腹は減りますか? (電撃文庫)
- 作者: 新八角,ちょこ庵
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/03/09
- メディア: 文庫
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おお、アマゾン貼り付けできた。これからこんな感じで本とかの情報なるべく貼ろう。
これ、買ったときは表紙のかわゆい二人となんとなくほのぼのしたタイトルから、きっとポストアポカリプスを美味しくいただく楽しいお話なんだろなーと思ったんです。
いやそれで間違いないんですけど、「ポストアポカリプス」の部分が凄まじすぎました。オビに戦車とかドラゴンとか毒キノコを料理するとあって、それも嘘偽りない事実です。
でもそんなぬるい想像をかっ飛ばしてくれるハードSF、かつ百合でした。
この世界は生き物の治癒力を強力にする薬があって、それが自然界に流れてしまった結果、ドラゴンとかヤマタノオロチとかそういうやつらがはびこることになってしまっています。
人間も人間で、どういう成分が使われているかわからない脂を固めたカロリーメイトのポストアポカリプス版みたいなやつで普通の人は命をつないでいます。そんな時代に、二人の主人公の営む食堂はあります。
メイド服の子、ウカが料理し、黒髪の子、リコが食材を持ってきます。二人はとっても仲良しな、いっそ百合くらいの関係です。
こんな時代にあって、ウカが料理できる理由は最後の方で明かされるのですが、ウカは好奇心の赴くままにリコと食材を探します。その食材が、多脚戦車やドラゴンや毒キノコなのです。
多脚戦車、むちゃくちゃ美味しそうなんですよ……。ドラゴンも毒キノコもむちゃくちゃ美味しそうなんですよ……。
しかしこれらの食材を手に入れるにはリコは戦わねばなりません。そのバトルがとても激しくてスタイリッシュなのです。
ハードSFなバトルからの「おいしー!!」の落差が凄すぎて、いやお前さっきかなりピンチだったろ……とか思ってしまいます。しかしどの料理もおいしそう。不思議なハーモニーです。
そして、バトルとおいしー!だけでなく、最初のほうから繊細な伏線が張ってあるのはすごいの一言。インコのしーちゃんかわいい。ヤシギ姐さんすきだ。
かわいい百合にカッコいいバトル、ポストアポカリプスの混沌、おいしい料理、さらにスタイリッシュヤクザの抗争や電脳世界まで楽しめるすごい作品です。おススメ。
すごく読み応えがありますし、ラストのウカにまつわるエピソードは驚きがすごいです。みんなウカの正体知って驚くといいよ……。
あとリコは普通に一人称が「オレ」です。最初ほんとにびっくりしました。でも読んでるうちに慣れます。
続きが決定しているみたいなのでとても楽しみです。六月かあ、もしかしてビスコ4巻と同じタイミングかな?
次は何を読もうかな。