めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

【番外編】ひよっこ2が良かった話

以前錆喰いビスコの考察に、ひよっこという朝ドラを持ち出したことがあったじゃないですか。

ひよっこ2という後日談ドラマが4夜連続で放送されまして、しみじみと「あぁやっぱりひよっこ好きだ」と思いました。

まず嬉しかったのは子役さんがみんな同じ役者さんのまま、お姉さんお兄さんになってたことです。ひよっこのヒロインであるみね子の妹、ちよ子はひよっこ本編最後のあたりで「あんちゃんができるのけ?!」って喜んでいたちいちゃい女の子だったのが、セーラー服の似合うきれいな高校生に成長していて、それだけでもう切なくて。ちよ子役の役者さん、そのうちヒロインのオファーとか来そうだなあ。

それから、無理にお父ちゃんが記憶を取り戻す展開じゃなかったのも嬉しかったんですよね。悲しいことはなくならないけど人生は素晴らしい。お父ちゃんは改めて、みね子たちの父親になったんですよね。ううっ目から変な汁。

すずふり亭のみんなが平常運転だったのも嬉しいです。洋食おいしそー。ヒデくんの作ったパフェめちゃめちゃ美味しそうでううっ口から変な汁が。

びっくりしたのはホントのホントにオールキャラだったことです。みね子が東京で最初に働いたラジオ工場のライン長の松下さんや、ラジオ工場の寮の食堂でみんなのご飯を作っていたおじさんや、みね子と破局した島谷くんに至るまで、完全なるオールキャラ。なんだこれ、すごすぎる。乙女寮メンバーも元気そうで幸せでした。あとでキャプ師の方がUPしていた画像で確認したのですが、澄子の配っていたせっけんが「焼き芋の香り」だったのがマジ澄子でした……。

 

宗男おじさんが花を出荷するトラックで奥茨城を脱走するの、宗男おじさんめっちゃ人生エンジョイしてるなと思ったのですけど、宗男おじさんは戦時中インパール作戦に従軍した人なんですよね。辛いこと悲しいことの限界を突破するような人生を生きてきたのに、それでも「幸せになるため生きる」という思想を貫くの、すごく素晴らしいドラマだと思うのです。

婚約者を戦争で失った愛子さんや、妻を失った省吾さんも、新しい形の幸せを見つけるというのは、過去は変わらないけれど人生はこの先幸せになるかもしれない、ということを示していて、ただただ素晴らしくて……。

時子がドラマの現場で訛りをからかわれて相手役をど突いて奥茨城に帰ってくる、という、一見ドラマチックな出来事もあるんですけど、このドラマの登場人物はみんな、前を向いて歩いていける強い人たちなんですよね。現場でスタッフや共演者に頭を下げて、また頑張る時子は眩しかったです……。

 

ひよっこというドラマはなにかサクセスストーリーとか成し遂げるとかそういうのではなく、市井の人々の喜びや悲しみを丹念に描いたストーリーなのですけど、このひよっこ2も、びっくりするほど穏やかな日常だったんですよね。それ故に傑作たり得たのだと思います。

あと後日談なのでバカップル比率がすごかったです。お前らみんな末永く爆発しろ……!

あと余談ですが角谷家嫁姑トリオの圧がやばかったです。でも三男が二人兄弟なのに「三男」という名前である理由を聞いたあとだと嫁姑トリオを観る目も変わってくるんですよね……。

 

とにかくひよっこ2は傑作でした。DVDに焼いて保存じゃい。次こそ読書の話をするぞ。