めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

パワー・アントワネット2(西山暁之亮著)の感想

 すごくムキムキな本を読んだ。

パワー・アントワネット 2 (GA文庫)

パワー・アントワネット 2 (GA文庫)

 

 おっ珍しく文庫のほうを貼れたぞ。もちろん紙の本で買いました。表紙のイラストの破壊力がすごいです。こんな可愛いのにムキムキ……いやムキムキであることは素晴らしいことだ。あと題字のフォント芸。

 

 今回はマリーvsナポレオンのお話と、マリーの花嫁修行(という名の筋肉バトル)のお話の豪華二本立てでした。

 まずはナポレオン。超イケメンじゃないすか(真顔)。

 マリーの開いた、マリーに勝てたらなんでも願いを叶えるという武闘会の予選を勝ち上がり、決勝大会で大暴れして、なんとマリーに勝ったら結婚してくれと言い出します。ガチの王族に結婚を申し込むナポレオンの勇気。そしてそれを不敬だとかケチくさいことをなんも言わずに戦うマリーの肝っ玉よ。

 そもそもこの武闘会は平和になったフランスで退屈していたマリーが開催したのですが、最初優勝賞品は莫大なお金や土地だったのを、マリーが「願いをなんでも叶える」という賞品に変えます。これにはちゃんと国策の意味もあるのですが、細けえことはいいんだ。筋肉こそ正義。

 そこで前作すごく強かったデュ・バリー夫人をぶちのめして勝ち上がってきたのがナポレオンです。もうそれだけでヤバい強さが約束されてます。そのナポレオンとマリーのバトルの凄まじさ、みんな読んで、そして筋肉に慄いて。

 ナポレオンはオケアノスという武器を使うのですが、まあ真実の口です。真実の口に鎖がついてます。それを振り回して戦います。ヤベェです。

 最初オケアノスに話しかけてオケアノスがリアクションする描写を読んで、「これはズルいことをするのかな?」と思っていたのですが、そんなことはなかった。ナポレオンのアニキはそんなことはしない。ナポレオンのアニキは正々堂々と戦うアニキでした。キレキレでした。

 

 で、花嫁修行編ですが、こちらはマリーの母、マリア・テレジアが筋肉の女神でした。ムキムキ。そしてさすが女帝、国策としてだれか娘をフランスに嫁に出そうと思うのですが、マリーにはまだ早いと判断して、マリーはそれができることを証明しようと試練に挑みます。

 こっちも物理的に筋肉だなーと思ったのですが、最後の試練が少し意外なものでした。深い。

 

 話はナポレオンに戻りますが、ローズ・ベルタンがデオンを「ちゃんデオ」って呼ぶの何回見ても笑いますし、今回もサンソンちゃんくんが可愛くてとてもよかった。それから肝練りとか、フェルセンはいつ鹿児島弁話し出してもおかしくない。チェスト。

 花嫁修行編でチラホラ誤字があったのが気になりましたが、すごく面白い本でした。1巻のときも言いましたけどこのハチャメチャな本を書くために参考文献めっちゃ当たってるのすごいです。

 続き出るのかな、だいぶ期待してます。筋肉は裏切らない。ムキムキ。