はい。これを読みました。
このあいだ本屋さんで豪遊してきたんですけど、そのときうっかり買ってしまった本です。興味本位というやつですね。また電書になってますが、紙の本を買ってきました。
で、読んでみたら、ハチャメチャに面白かったっス。
まずはいきなりマリー・アントワネットがギロチンをぶっ壊してくれます。清々しい。筋肉と書いてフランスと読む世界ですよ。すさまじい。とにかく文字通りパワーで押し切った感じです。しかもそれが面白みになっているんだから困る。
とにかくマリー・アントワネットが筋肉無双するお話なんですけど、ここまで筋肉無双されると面白すぎて「ぴぎゃー!」ってなります。
敵である革命軍がステロイドで強化されてるとか設定が面白いです。「高潔なる筋肉義務」と書いて「ノブレス・オブリージュ」と読ませたり、「ゴリ押し」と書いて「シャンゼリゼ」と読ませたり、ムキムキのマリー・アントワネットがエッフェル塔やら凱旋門やらのモデルになってるとかいう謎設定があったり、ウィーン訛りが広島弁だったり、ホント書き出してみるとなんじゃそら?!?!の連続なんですけど、それがハチャメチャに面白いです。一気読みしちゃいました。
わりとサクサク読みやすいお話ですし、ストーリーもシンプルなんですけど、小技がなかなかキレキレに効いていて、とても面白かったです。しかもなんと最後には参考文献リストがあるんです。このカオスなお話を書くのにすっごい熱意がこもっていたことが分かってわたしゃ感動しましたよそりゃ。
キャラクターも立っていてみんな可愛いです。マリー・アントワネットはもちろん、処刑人のサンソンくんちゃんが可愛いし、仕立て屋のローズ・ベルタンはパリピだし、スパイのシュヴァリエ・デオンちゃんは肝心なとこで抜けてたりして面白いです。デオンちゃんについては敵方が「ばっかも~ん! それがデオンだ!」というシーンがあって、元ネタ……となりました。あとフェルセン!「脳筋」と書いて「インテリ」と読ませるキャラクターってどういうことですか。チェスト!
クライマックスに見せかけたデュ・バリー夫人とマリー・アントワネットの一騎打ちはなかなかに熱く最高でした。まさにクライマックス!とおもいきやまだまだいろいろあるんですよ。終盤の盛り上がり方、筋肉の奇跡のすさまじさよ。筋肉こそ正義。いやフランス。
ネタに見せかけてとてもとても面白かったです。続き出るのかな。出るなら読みたいけどそもそもこれ続けられるのかな。単巻で完結なのかな。いちおう書籍情報のアプリ登録しとくか。
とにかくハチャメチャに面白かったです。一気読みしても疲労感薄くてとてもスッキリした気分です。オススメです。