これまたものすごいものを読んでしまった(そればっかだな)
貼り付けるために検索したら2出るんですね……とりあえずお腹いっぱいです……。読みたくないわけじゃないけど……。
百合なんですよ。激しく百合なんですよ。18人の女子高生が「猫が人類になる世界」に飛ばされて、その猫人類の祖先を滅ぼさないと帰れません!というお話です。女子高生同士が互いをどう見てるかが面白いのですが登場する18人が全員女子高生なので覚えきれない!!(よわよわ脳みそにもほどがあるぞ)
それから女子高生たちをナビゲートするAI生命のシグナ・リアが死ぬほどムカつくんですよ。よくもまあここまでムカつくナビゲート役を作れたものだ……という。でも昔の生き物についての解説はすごく面白いんですよね。博物館に化石を見に行った気分です。
肝心の女子高生ですけど、千宙ちゃんがめっちゃ刺さりました。ときおり太字で書かれる彼女の心の声があまりに凄惨で。
千宙ちゃんが自分をどう思っているかを見るとザワッとしますよね。
幾久世ちゃんの厨二病がせつない。千宙ちゃんが幾久世ちゃんに依存してるからこうならざるを得ないんですよね……せつねえ……。
女子高生同士の依存であったり恋慕であったり、ぐっちゃぐちゃの感情のぶつかり合いがとてもよいのです……。
あとラストのほうの陽美ちゃんの行動は「あけみちゃああああ!!」ってなりましたよね。陽美ちゃんの勇気すさまじすぎか。
出てくるアイテムも気持ち悪くてすごいんですよ。
「どうぶつ鉄砲」は銃なんですけど、遺伝子組換えで作られた物なので骨や筋や皮膚、膜に包まれた球体などでできていて、土を食べさせることで銃弾を装填します。
「どうぶつ戦車」は「エビとクワガタムシとラクダとハチとカタツムリのキメラ」の、車両でなく脚であるく戦車で、こちらも遺伝子組換えで作られたものです。
これらを駆使して女子高生たちは猫と戦います。女子高生たちはときにピンチになり、ときに呑気に楽しみ……温泉回もあります。その温泉エピソードも関係が垣間見えてとてもよい。
女子高生たち、強いです。
あと終盤の寄生虫の恐ろしいエピソードが恐ろしいのです(語彙!)。
ロイコクロディウムを知っていたのでそういう寄生虫がいることには驚かないのですが、それをヒトでやる鬼畜の極みみたいな展開は「ヒエェ」ってなりました。
猫人類が発展した理由はその寄生虫なのです。なんというホラー……。KICIKU NO KIWAMI……。
だから陽美ちゃんの行動はまさに勇者なんですよね。うう……。
女子高生たちのわちゃわちゃストーリーでありながら、ハチャメチャに暴力的で、地獄で、鬼畜の極みで、そしてデタラメにエモいお話でした。
感想をまとめてたら2にも興味が湧いたので(意見変わるの早いな)図書館に希望出してみるべか。図書館、とにかく本が入るのが遅い!!
この間読んだ「ヒト夜の永い夢」のほうが好みでしたしおなじ著者の作品なら「これは学園ラブコメです。」のほうが好きなんですが、それはあくまで相対的なものであってこれもめちゃめちゃ面白かったんですよね。
新しいものを読めるのは楽しいです。
あ、それからスカーレットがやばいです。どんどん世知辛さがUPしていく……喜美子がんばれ……。
次は三体を読みたいなあ。
それから、
これの続きが知らないうちに出てました(貼り付けようと検索して見つけた)。読みたい!