めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

異世界食堂4(犬塚惇平著)の感想

はい。ようやっと落ち着いて読書しました。ここ何日かちょっと忙しくてお粥読書(=子供向けの詩集とか絵本とかばっかり読んでた)だったので、ゆっくり読書に時間をとれてよかったです。

お粥読書から復帰して読んだものが、違う意味でカロリーがつんと高めでした。

 

これ、1巻から3巻までは古本屋で買って読んで、「へえー続き出てるのかーまあ勉強だしとりあえずいいや」って思っていたのですけど、本屋さんで見かけて美味しい顔したアレッタを見て「これは買わねば」となって5巻と一緒に買ってきたのですが、買って大正解でした。

 

シンプルに説明すると「オフィス街にある食堂が、人間界では定休日の土曜だけ異世界につながって異世界人のお客さんがくる」って話なんですけど、やっべえ飯テロラノベなのです。

異世界ではこちらの世界の食べ物は「未知の超絶おいしい食べ物」で、それを週に一回、人間からエルフからドワーフからオーガからラミアからドラゴンから、得体の知れないやつらが続々やってきて、夢中になって食べる……というわけです。

異世界の人たちにはこの世界の野菜や果物が未知のものなので、異世界人が脳内食レポをする様子をみて「ほうほうこの『黄色くて円形の酸っぱい果実』というのはスライスレモンだな」とか考えながら読むのも楽しいです。

4巻ではジャガイモが異世界で「ダンシャク」と呼ばれている理由が分かるのですが、いやしかしこれジャガイモで異世界の貧しい人々が救われた理由が「コロッケを食べたいから」でいいんかい……とか思っておかしいですw

そして食堂の成り立ちがわかって、「深い……」となりました。一見のんびりしているように見えてとてもよく練られたストーリーで、ああこのエピソードはここにつながっているのか、と思うこと多数です。

すごくよいのは、異世界においては敵同士の種族が、食堂「ねこや」にくると一時休戦して互いを好みのメニューで呼んでたりするとこでしょうか。サンドウィッチの回(4巻ではないです)で好みのメニューについて大激論になってたのはおかしかったですw

4巻の最後はちょっとドキドキする終わり方で、どうなるか楽しみです。

個人的にはファルダニアとアリスが好きです。あとお菓子を再現しようとする尼僧たちも。異世界人のみなさんがなんとかして「ねこや」のメニューを再現したがるのが面白いw

あと食べ物の描写がやっべえおいしそうで、ヨダレ出ます。チーズチキンカツたべたい……。

 

あしたはたぶんなつぞらの感想かと。こっちも面白くなってきましたです。