めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

戦国ベースボール(りょくち真太著)の話

わたくし金澤、いい歳ぶっこいたアラサーですけど、児童書も絵本も大好きでして、そういうわけで今話題の児童書の話です。

とりあえず一巻がこれ。

 

戦国ベースボール 信長の野球 (集英社みらい文庫)

戦国ベースボール 信長の野球 (集英社みらい文庫)

 

 

ズバリ「戦国ベースボール」。そして「信長の野球」。もうすでに大人にも面白い……。

シリーズ全体のあらすじとしては小学生の天才ピッチャー、山田虎太郎くん(著者のりょくち先生は阪神ファンだそうです)が、いろんな理屈(勉強しすぎて倒れるとかランドセルが地獄と直通になるとか)で地獄に行って信長率いる武将軍団野球チームの桶狭間ファルコンズに参加し歴史上の人物で組まれた野球チームと対戦する……という感じです。

児童書らしく毎回いろいろなテーマで子供の心が描かれるのですが、それを相手チームから学んだりしてすごくちゃんとした本です。わたしが小学生男子の母親なら確実に読ませます。

裏表紙には小学中級から、とありますが、もっと大きい子……というか子供の心を持ったアラサーでも面白いです。

で、ついこの間新作が出ました。なんと15巻!全国のキッズに愛されてますね。

 

戦国ベースボール 天下分け目の大一番! vs関ケ原の英雄たち! (集英社みらい文庫)

戦国ベースボール 天下分け目の大一番! vs関ケ原の英雄たち! (集英社みらい文庫)

 

 

これです。

今回から「地獄ベースボール暗死苦」というツイッターに打ち込んだら凍結されそうなシリーズが始まりました。今回の相手は石田三成率いる関ヶ原ウォーランズです。

今回のエピソードは試合が始まる前から閻魔兄弟の「チャリで来た」とか「オナラで恐竜絶滅」とかかっ飛ばしててすげえ笑いましたw

試合が始まったと思ったら三成のハチャメチャな夢にとにかく笑いました、なんだそのサルの遊園地は。あと上杉景勝のくだりも大人が笑えるやつです。児童書なので本文が始まる前のページにキャラクターのイラスト付きの紹介があるのですけど、上杉景勝のキャッチフレーズがもう……これお子様にはわからぬやつではないですか……。

この巻でやっぱり家康が好きだなあと思いました。他のキャラクターほど変じゃないのですけど、家康すごくちゃんとしててよいです。良識ある大人だ。

あと2017年刊行の作品あたりからしれっとレギュラー入りしている井伊直虎ちゃんが可愛いのです。地獄にもスマホは普及してるんですね、TikTok(笑)

あとまさかの助っ人に大笑いしました、頭の中であのテーマ曲が鳴り響くという……。

 

とても笑えてとても勉強になってとてもよい本です。わたくし戦国時代は真田丸とおんな城主直虎と戦国BASARAくらいの知識(それって知識って言わない)しかないですし、野球だって簡単にルールを知ってるくらいなのですけど、子供さん向けの本なので問題なく読めます。分かりやすくこの歴史という分厚いテーマを描くのはすごいです。

シリーズでは戦国武将だけでなくさまざまな歴史上の偉人(幕末とか鎌倉時代とか古代日本とか、世界の偉人とか三国志の英雄とか)と対戦していてどれもめっちゃ笑いながら、そして熱くなりながら読んでいます。

あと桶狭間ファルコンズが勝利するとお約束のスポーツ新聞のコーナーもあってそれも面白いです。

児童書というものに本気で向き合っているのだなあとしみじみ思います。

 

なお、りょくち真太先生はつるみ犬丸名義でいわゆるライト文芸も書かれていて、こちらもどれも面白いです。

野球繋がりで「逆転ホームランの数式」という作品もおススメです。こちらはかっちりした高校野球のお話です。

 

 

はあ、久々に本の話でブログ書いた。

本はいいですね。来月からもっと本の話UPしたいなあ。