またしても買ってきました、大長編ドラえもん。今回は「大魔境」「海底鬼岩城」「魔界大冒険」の三冊です。
まずは大魔境。のび太くんたちは冒険をしたいとアフリカを衛星写真で探るのですが、それと同時進行でのび太くんは犬を拾います。そして、その犬ペコはのび太くんのお母さんにうまいこと取り入ってのび太くんの家で暮らすことになります。
この同時進行の展開すごくないですか、ペコは魔境にある犬の国の王子で、直立二足歩行も喋ることもできるのですが、物語序盤ではただの犬に徹します。そして犬の王国の古代ローマ風の世界観もなかなかいい感じです。
なにより終盤の「勇者10人」の伏線が素晴らしいのですよね。ラストに至る展開のスマートさ、そしてラストのかっこよさ……なんだこれすごいぞ。
次に「海底鬼岩城」ですけど、海の底で凄まじい大冒険を繰り広げるわけですが、序盤からくせ者の匂いがするバギーくん(車)としずかちゃんの関係がすごくいいです。
最初は「うわ性格の悪い車だ」と思う(車の性格とは)んですが、しずかちゃんに懐いていく感じがいいのです。そしてそれがのび太くんたちを救います。
ストーリー本筋とは関係ありませんが、ドラえもんが序盤で使う魚や海藻を海底に育てる種というのがあるんですけど、つまり22世紀では海底でキャンプするのが普通なんでしょうね。ワクワクします。
こういう細かいワクワクが好きです。未来には夢があるとみんな思ってた時代なのでしょうね。
魔界大冒険は序盤から「魔法の世界も楽じゃない」というのを描いてきてただただ面白いです。空飛ぶじゅうたんが高級品だったり学校で魔法習ったり。魔法ですら落ちこぼれののび太くんが魔法を成功させたのがしずかちゃんのスカートというw
しずかちゃんが「科学なんて迷信を信じてるの?」って言うところに世界観の徹底ぶりを感じます。
魔界の描写もすごいんですよね。木が歩くとか人魚とかクジラとか。人魚とクジラはジャイアンの歌で倒せるのですが。ジャイアンの歌やべえな。恋はマルチメディアだ。
ドラえもんが被ってる雰囲気づくりの帽子がまさかの伏線だとか、ドラミちゃんが出てきて助かったと思ってたら予想外の展開とか、やっぱりすごいです。
面白い漫画って面白いですね(当たり前だ)。
ドラえもんが面白いことを再確認しました。すげえなあ。こういうすげえもん作りてえなあ。
お小遣いに余裕があるときにもうちょっと集めてみようと思います。
次回はプリニウス(ヤマザキマリ、とり・みき)か、動物農場(オーウェル)を読みたいと思います。任天堂に3DSを修理に出した話も3DSが無事帰ってきたら。