めんどくさがりの自分の尻を叩く読書ブログ

読書は好きだ。だがめんどくさい。だけれど面白い本を読みたい。だから感想を書いて尻を叩くというブログ。

【番外編】とりあえず近況

ひゃーひとつき放置してしまった……!お久しぶりです、金澤です。

 

まずはですね、

シ ク ラ メ ン を 枯 ら し ま し た 。

アアッ愛しいシクラメンちゃん……夏越しできそうだなーと思ってたら8月末から9月頭の異常な暑さで腐りました……来年もホムセンの初売り行こう……。

 

で、そんな暑さも通り過ぎてクソ寒いわけなんですが、そのあいだにいろいろ読みました。図書館の本で返却してしまったので細かいことは書けないのですが、

こんなの読みました。とても面白かったです。納豆の可能性……深い……。

アフリカの納豆炊き込みご飯食べてみたいです。あと現地ガイドがどこ行っても愉快なひとばっかりw

 

それからこれは本屋さんで買って読みました。

100文字SF (ハヤカワ文庫JA)

100文字SF (ハヤカワ文庫JA)

 

とても面白かったです。サクサク読めて考えると深い。

 

ドラえもんの話もいずれしなければ……ブリキの迷宮初めて読んだけど面白かったです。本屋さんで飛んでた4巻もAmazonで買いましたー。他にもいろいろ積んでる本もあります。頑張って読みます。

 

あと朝ドラのエールがエッッグいです。

大河の麒麟がくるもなかなか伏魔殿感あって面白くなってまいりました。

 

猫氏も元気です。

まあそんな感じです。近いうちにちゃんとなにか感想書きたい。

七つの魔剣が支配するⅣ(宇野朴人著)の感想

やべえ……やべえよ……語彙が木っ端微塵ですが頑張って感想書きます。

七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)

七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)

 

文庫のほうを貼りたいのに電書になるのなんとかなりませんか。

 

オリバーたちは二年生になりました。今回は彼らの学園生活と、近くの街に遊びに行く様子が描かれます。

しかし愉快な六人組がいつのまにやら「清潔なグループ交際(いつ時代)」みを帯びてきたなあ、と思いながら読んでたらシェラちゃんがえろい。オリバーが前の巻でオフィーリア先輩のくだり、平静を保っていた裏でこんなん我慢してたん?!?!てなりまして、オリバーの精神力の強さにビビります。シェラちゃんはオリバーのことを理解しやすい立場なのでしょうけど、えええこの展開?!ここで?!となりました。

というか、魔法使いは体質を遺伝させて血統をつくるので特異体質のピートとナナオちゃんがそういう意味で狙われているというのヤバすぎやしませんか。だいいちキンバリー校やばいよ、生徒同士の子作りを許可するとか。これは日本のライトノベルだから書ける内容ですね。

 

ナナオちゃんがオリバーに抱く感情が、「好きだ、だから殺し合いたい、殺したい殺されたい」っていうの、一見不可解なんですけど、タナトスが先行してるんですよね。

それでナナオちゃんが魔に呑まれたらどうなるか、カティちゃんが気付くんですよね。ナナオちゃん頼む魔に呑まれないでくれ。

ナナオちゃんは本当に戦い続ける宿命にある子なんですね……。

 

あとガイの成長が著しい。迷宮に美食部と一緒に潜り込んで強くなろうとする。彼はみんなと共闘できるようになりたいのですね。

でも二枚目トマトってなんだろう、魔法農家……謎だ……。

ガイとカティちゃんが仲良くなるのをニコニコして読んでました。いいぞいいぞ。

 

先生がたも相変わらず素晴らしくイカれててよいです。エンリコ先生、魔法版ノヴァ教授だ。バルディア先生の世界を滅ぼすレベルの呪いとかヤバすぎる。同じ部屋の空気を吸うと吐くって恐ろしすぎでは。

先輩がたも愉快です。ナナオちゃんが箒競技で学年が上の生徒と対戦するんですけど、アシュベリー先輩がとにかく強い。ナナオちゃんと一騎打ちで勝つんですから。頑張れナナオちゃん……!

そしてオリバーたちは二年生になったので後輩もいるわけで、テレサ=カルステという後輩がオリバーに表面上子犬のごとくなつきつつもオリバーの隠密をこなすのですが、しかし食べ物を手掴みでしか食べられない(教えられてどうにかナイフフォークを覚える)の可愛すぎてつらいです。

 

なにやら不気味な余韻を残しつつ展開するストーリー、大変面白かったです。

今回は街に遊びに繰り出したときのガイの第一声が「ーーうぉぉーーッ!シャバだーーッ!」っていうのが、そりゃあんな恐ろしい学校に一年いればそうもなるよな……という感じがこもっていてよかったです。

 

キンバリー以外の魔法学校とか、まだまだ続くオリバーの戦いとか、ワクワクしながら読みました。もうちょっとで追いつけるぞ〜。

 

次は何を読もうかな。

プリニウス10巻(ヤマザキマリ/とり・みき著)の感想

やべえものを読んだ。

なんですかこれやばくないですか。あ、電書になってますが例によって紙の本で買いました。

 

フワワのくだりがやべえです。フワワというのはプリニウスご一行を案内した森の老人が教えてくれた森の神様です。フワちゃんではありません。

こいつがですね、森の老人の説明によると完全にもののけ姫のシシ神、ダイダラボッチスタイルでして、うねうねした巨大な神様で森を傷つけるものを許さない……という、巻末の対談を読むところによると「エコロジーな神様」です。

こういう想像上のものをいきいきと描く漫画という素晴らしいメディアよ。そしてプリニウスが意外と武闘派。

そこからプリニウスご一行はパルミュラに向かいます。パルミュラはシルクロードの街で、雑多な人種が集まっていて、平たい顔の東洋人も少なからずいます。顔が平たいって感想完全に日本人を初めて見たルシウスじゃないのw

民族による価値観の違いがいろいろ見えて、こういう多様な文化や価値観を許容していたパルミュラという都市があったというのは興味深いです。

ブレミュアエ人のくだりが面白いです。怪物や神様のイメージも収斂進化するんですね。

そして仏教を信じるギリシャ人の僧侶、ミステリアスでとてもよいです。ガンダーラ

 

で、ローマではネロが大変でした。ネロは国民に愛されていると信じて空回りしていて、目も当てられないくらい死相が浮かんでいます。国民は怒り、宮廷は陰謀で満ちていて、ネロはどんどん追い詰められていきます……。

オウムのアケロンの見開きはショッキングでした、ここはぜひ読んでほしい。ネロのいままでやってきたことが全てブーメランしてきます。驚愕。恐怖。ネロじゃなくてもこんなんされたら怖いわ。

ネロは芸術家として生きたかったのでしょうね、皇帝という立場でなかったらもうちょっと幸せな人生を送れたんじゃないでしょうか。

どんどん狂いどんどん追い詰められる哀れなネロ、勝手にイメージしていた「暴君」とか「ジャイアンリサイタル」とは随分違っていて、その最期は実に悲しい。この漫画のエンジンの一つであるローマ宮廷がこれからどうなるのか、歴史に詳しくないのでよくわからないのですけど、新章突入に期待します。

 

それからローマでは口のきけない娼婦プラウティナがプリシラという名前で幸せに暮らしている様子が描かれていました。彼女が笑うシーンがあってとてもよかったのですが、彼女の子供はやっぱり巻末対談からみるにネロの御落胤なんですよね……。どう展開するんだろう……。

プリシラは最初すごくかわいそうだったので、これからは幸せに生きてほしいです。

 

読んだ瞬間次巻が楽しみなやつでした。10巻まで出るマンガってすごいっすよ。そして新章突入期待しかない。

ツイッターでいわゆる大プリニウスもそろそろお亡くなりになるという話を見てしまったのですが、小プリニウスも描くんですかね?楽しみです。なにかでプリニウスは元祖「嵐の日に水路見に行くおじさん」だと聞いたのでどういう最期になるのでしょうか……。

 

明日はななつま4読むぞう。

SPY×FAMILY5巻(遠藤達哉著)の感想

ひゃー。遅くなってしまいましたがこいつの感想を書こうと思います。

SPY×FAMILY 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

SPY×FAMILY 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

検索のしかたが悪かったのか電子版ですが、ふつうに本屋さんで紙の本を買いましたー。

 

今回はアーニャの定期テストが軸なのですが、図工の時間のアーニャとダミアンのやりとりがとてもいいです。やっぱりアーニャは周りの子らより幼いのですかね、勉強も図工もあまり得意でないのですが、それでもダミアンの友達になろうとする(父のために)is尊い

ダミアンはアーニャに怒鳴り散らして先生に叱られるわけですが、彼は自分の父親に認められたい、という小学一年生にしては重たい思いを抱いているようです。こんなん泣く。

あとアーニャと仲良くしているベッキーちゃんがロイドに惚れます(どういうことだ)。ベッキーちゃんがませてるのかアーニャがガキなのか分かんなくなってきました。

 

で、肝心の定期テストなんですけど、アーニャは犬のボンドに問題予想させようとして夕飯を予想されてそれにテンションを上げて夕飯後ぱったり寝てしまうというアーニャらしいことをしでかします……。

テストで赤点をとると退学一直線で、このままではやばい、となって現れたのがヨルの弟で秘密警察のユーリです。アーニャからすれば叔父ですね。ヨルは武闘派ですがユーリは知性派で、アーニャの勉強を教えてくれます。ただしテスト範囲でないところを。

ユーリがヨル大好きなシスコン青年であることがたーっぷり描かれているわけですが、彼はアーニャに勉強することの大事さを教えていきます。よい叔父です。

しかし「黄昏」はテストの答案に細工をしてアーニャの赤点を防ごうとするわけですが、そこで出くわした「東雲」というトンチキスパイとのやりとりめっちゃ笑いました。まさにトンチキ。この漫画はギャグ漫画なんだなーと再確認しました。

「東雲」についてはもうちょっと笑えるネタが続くのですが、そこは読んでいただけたらと。アーニャのクラスメイトが子どもらしい勘違いをして赤っ恥をかくくだりはハチャメチャに恥ずかしかったです。キャビア丼て……あの世界どんぶり飯あるんか……。

 

後半はアーニャの宿題で家族の職業について勉強する、というお話でした。

アーニャはロイドの勤める病院に向かいます。てっきりロイドは肩書きだけ精神科医なんだと思ってました。ホントに精神科医できるんですね……「黄昏」すごいな……。

その病院には事務のフィオナ・フロストという職員がいるのですけど、彼女は「夜帷」というエージェントでした。そして彼女は、「黄昏」にガチで惚れていてヨルの立場を奪おうとしているのです!!そしてロイドの嫁となったあかつきにはアーニャにスパルタ教育を施し特待生にしようと考えます!!アーニャこのははだんこきょひ!!

最後のほうのアーニャが「夜帷」の心を読むのに1ページまるまる使うの三連打はすごく笑いましたよね……このページのためにそこまでの「夜帷」のエピソードがあったのかという感じです。

 

ますます続きが楽しみです。ジャンプコミックスは刊行ペースが早いので無駄に待たされないのがいいですね。

 

さて、明日はプリニウスの新刊買いに行かねば。

アメリカン・ブッダ(柴田勝家著)の感想

はい。先月まるで本を読めなかった反省の金澤であります。

きょうはこれ。

アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA)

アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA)

 

図書館で借りて読んだんですけど、普通に本棚に欲しくなる本でした。面白かったです。

これは短編集でして、テイストの違う民俗学とSFを融合させた短編を収録した、めちゃめちゃに面白い本でした。

 

最初の「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」という短編、ずっと気になっていたんですがようやく読めました。なんだこれ傑作か。

学術論文みたいなタイトルですけど、どこまで想像を膨らませたらこんなものが書けるのか。ショッキングです。

 

次の「鏡石異譚」は一見ファンタジックですがちょっと怖いお話でした。現実と嘘の記憶の交わる世界、興味深かったです。

 

「邪義の壁」はい大好物のやつキター!!気持ち悪すぎておぞましすぎてたまらないやつキター!!って感じでした。

懐かしのライトノベル 「MISSING」が好きだった中学生のわたしに「未来にもこんな面白い本があるよ」と教えてあげたい。最高でした。

 

「一八九七年:龍動幕の内」は、「ヒト夜の永い夢」の前日譚ですね。南方熊楠相変わらずクレイジーだ。若いころからこれならあれは仕方ないな……となるやつ。

すごく楽しいお話でした。カラクリはこういうことかあー!と分かると嬉しいです。

 

「検疫官」これもシビれました。なにこれすごい。物語が禁止の国の空港が舞台で、ちょっと海外の空港税関を取材した番組を思い出しました。

物語にハマってしまったひとが病院送りにされるとかなかなか恐ろしい話で、物語から国を守るはずだった主人公は空港に足止めされている少年がきっかけでおかしくなっていく……というお話です。ラストがすごいです。

 

表題作「アメリカン・ブッダ」これも凄まじい。ネイティブアメリカン風に解釈されたお釈迦様の物語を「ミラクルマン」というネイティブアメリカンの若者が語るんですが、それを凄まじい速さで時間の流れる世界にいる主人公が聴いている……というわけのわからない(盛大に褒めてる)話です。

そこでそれ出す?!完璧じゃね?!となる展開で、仏教をちょっとかじって弥勒菩薩のこととか知っておくといいと思います。素晴らしかった。

 

で。

この本、解説(池澤春菜さん)ですげー笑いました。

柴田勝家先生の本名が可愛いとか柴田勝家先生がメイド喫茶で塩対応されながら原稿書いてるとか柴田勝家先生がドジっ子だとか、ひたすら笑えました。

想像してください。メイド喫茶でSF書く戦国武将を。なんじゃそりゃってなりませんか。そんなカオスな世界からこのカオスは生まれているんですね、それは当然かもしれない。原稿の合間にオムライスとか頼んだりするんでしょうか。萌え萌えきゅんとかやるんでしょうか。戦国武将が。戦国武将にしてSF作家が。

 

とにかくトッポ並みにギッシリ詰まった短編集でした。面白かったです!

七つの魔剣が支配するII・Ⅲ(宇野朴人著)の感想

また素晴らしい本を読んだ。

七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)

七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)

 
七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)

七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)

 

II巻のラストが「えええ?!?!ここで?!?!」だったのでⅢ巻まで読んでからブログ書こうと思ってたんですけど、Ⅲ巻がとにかく凄まじくてヒエエとなりました。なにこれ傑作すぎやしないか。

 

まずII巻ですけど、「一年生で一番強いのは誰だ」大会が生徒たちの間で始まりまして、とても殺伐とした空気のまま授業の様子なんかが描かれます。

そこで出てくるトゥリオ=ロッシというやつが面白くてですね。訛りの表現がいわゆる関西弁で、ちょっとハリポタに出てくるロンドン訛りを江戸っ子風に表現したのに似てるなと。

で、トゥリオ=ロッシは正統派の剣術でなく亜流というか喧嘩術みたいな戦い方をします。いいねーバトルひりひりするねーと思いながら読みました。

で、II巻の影の主役はステイシー=コーンウォリスという女の子で、この子の境遇がひたすらにかわいそうでして、シェラちゃんに対抗意識を燃やすんですけど、その理由が死ぬほどかわいそうなのです……。

あとII巻ではピートくんがとんでもないことになります。魔法使い的にはありがたいかもしれないけどリアルにそんな特異体質いたら困るわ……。

オリバーたちはみんなで迷宮に隠れ家を作り楽しく過ごしたりしてるんですが、急転直下、魔に呑まれたオフィーリア先輩にピートくんがさらわれるところでII巻が終わります。

んだよ続き読むしかないのかよ!読んだよ!面白すぎたよ!!

 

Ⅲ巻はピートくん救出のためにⅠ巻の敵だったミリガン先輩と手を組み、ミリガン先輩、オリバー、シェラちゃん、ナナオちゃんの四人で迷宮に乗り込みます。

その迷宮のインパクトがすごい。えっこの迷宮学校にあるんだよね????となります。

キメラや魔獣と戦い、迷宮美食部と出くわしたりしながら迷宮を進んでいくのですが、ミリガン先輩がちゃんと先輩してるのがよいです。

というかそもそもオフィーリア先輩の境遇のかわいそうさが半端なくてですね。ステイシーのかわいそうさを軽く追い抜きました。オフィーリア先輩の最期は胸打たれます。カルロス先輩、よく見たらII巻のイラストで首にタトゥしてるのあったんですね。カルロス先輩……頭の中で勝手に朝ドラ「エール」のミュージックティーチャー御手洗に変換して読んでたけどラストはネタキャラじゃなかったんか……となりました。

 

この作品のすごいところは「泣けるところ」「ドキドキするところ」「笑えるところ」がちゃんと用意されてるところでしょうか。それも全て過不足なく。

股間にダメージを与える魔法とか学内新聞とかシェラちゃんのお父さんとか、すっごい笑えるのに最終的に感動してるんですよ。凄いですよこれは。

器用貧乏型のオリバーがここまで強い理由、想像するだにつらいんですが(それはミリガン先輩も言ってましたが)、この先オリバーがどういう冒険をするのか楽しみです。

 

以上!久々の更新でした。

ドラえもん大長編の話その7

はい、久々にドラえもんの話です。きょうはこの二冊。

雲の王国の表紙、ジャイアンがめちゃくちゃかわいい。

 

ドラビアンナイトのほうは、現実と非現実の境目という話でして、絵本に入ることができる秘密道具で遊んでいたらしずかちゃんが行方不明になる、というなかなか厳しい展開から始まります。

絵本に入って遊ぶのが楽しいのび太くんは歳のわりに子供っぽいところがあるんですね。それは雲の王国で学校の理科の授業中に「天国やなんかの雲はどのへんに浮かんでるんですか」って言って笑われるところもそうなんですけど。

ドラビアンナイトに戻ります。しずかちゃんが行方不明になり、ドラえもんアラビアンナイトの世界に実在する人はいるのか調べて、現実にもいたことがわかりアラビアンナイトの時代に向かいます。ここから先はすごいジェットコースターでして、騙されて海に放り出されたり砂漠を彷徨ったり、小学生にはいささかハードな冒険が始まります。

そしてしずかちゃんは奴隷商人に売られており、奴隷商人は世界の果ての黄金宮を目指していて、ドラえもんご一行は魔神に捕まえられて黄金宮に向かいます。

黄金宮でシンドバットと出会いシンドバットはタイムトラベラーから未来の品々を手に入れていて、無事奴隷商人からしずかちゃんを救出するも、黄金宮が奴隷商人とその仲間に乗っ取られる、そこで繰り広げられる戦い!というのがあらすじでしょうか。

アラビアンナイトの下敷きがありながらドラえもん式の解釈が加えられていてとても面白いです。

 

で、雲の王国は、天国を建国するというすさまじいドラえもんみあふれるお話です。ドラえもん大長編の好きなところは楽しいことからお話が始まるところなんですけど、のび太くんが天国はきっとあると思っているのを笑われて、なら作っちゃえ!と作ってしまうあたり、完全にドラえもんのストーリーです。

空には天上人が住んでいて絶滅動物を保護していて、動物のために地上の人類の文明を駆逐しようとしている……という、なかなかのシリアスさなんですが、ここでキー坊やホイくんが助けてくれるのいままでの作品を履修してるご褒美じゃないですか??

密猟者たちのせいでのび太くんの天国はなくなりますが、それでよかったんだよね……と思うのでした。

 

ドラえもん大長編、すごくすごく面白いです。

子供のころ夢中で読んでいたのが懐かしい。でも子供のころは時間をかけて読んでいたのにサックリ読めてしまうのがせつなくもあり。

あと五冊で大長編コンプまできました。頑張ってちょっとずつ買っていこうと思います。

戦国ベースボール 地獄ベースボール暗死暗!炎の最終決戦!信長vs信長!?(りょくち真太著)の話

また面白いものを読んでしまった。

今回もキレキレでした、ギャグのかっ飛ばし方が素晴らしい。児童書としてもちゃんと成り立っている。なにこれ傑作??

 

今回の対戦相手はブラック三英傑率いる「地獄ゴッズ」でした。ブラック三英傑は人々のイメージする「悪い三英傑」でして、文字通り悪い奴らが続々登場します。

というか、ツッコミどころをちゃんとツッコむ虎太郎くんえらい。ツッコミどころを的確にツッコむこの姿勢、あきらかに著作が関西でとれた人だ!!

あと、2017年あたりからしれっと桶狭間ファルコンズのメンバーになってる直虎ちゃんもそうなんですけど、積極的に大河ドラマに乗っかっていく姿勢大好きです。明智光秀……。

あと伊達政宗について「す、すごい!」って言った次の行で「すごいけど不幸!」ってなるの笑いませんか。あと信長が敦盛を歌い出してヒカルちゃんに歌のタイトルを教えてもらった虎太郎くんのリアクション、狙ってますね??

相変わらず歴史についてたのしく知識を増やしつつ「正義とはなにか」というテーマを掘り下げるの素晴らしい。やっぱり面白いです。

 

このシリーズの大成功した点は「歴史」と「野球」という、深くて広い世界をテーマにした点だと思うんですよね。

歴史は多面的な見方ができるので、登場する偉人の人物像をどう描くか選択できますし、野球にそのキャラクターを落とし込むのも自由だし。ただそのぶんキャラクター造形は苦労されてるんだろうなあと思います。

でも大好きなジャンル2つを合体して本を書けるりょくち先生が羨ましいです。楽しそう。

 

面白かったのは明智光秀だけじゃなくて、ヤマタノオロチが相手チームにいるとかブラック秀吉がリアルに猿でヒカルちゃんがぜんぶ通訳してくれるとか、分かりやすくて笑えるギャグでしょうか。

あと閻魔兄弟のオナラ対決とかどうしようもなく笑えます。「チャリで来た」とか。これ小学生さん元ネタ分かるんですかね……?分からなくても面白いとは思いますが。

ブラック信長の必殺技「抹香トルネード」は歴史の有名なエピソードからきてますしブラック秀吉はオリジナル秀吉よりだいぶ強いしブラック家康は真田丸終盤の年老いた狡猾な家康を思わせます。

戦いが歴史を作るのですね……勝者のつくる歴史は敗者の掲げた正義を悪とみなす、という歴史の世界の掘り下げ方震えます。

 

とにかく今回も面白かったです戦国ベースボール。つぎの巻で完結しちゃうのかあ。次回はオールスターゲームのようで、人気投票でチームが組まれるとか。どんなチームになるかとても楽しみです。

大きいお友達でも夢中で読んで夢中で笑える素敵な児童書、最後までお供いたしまする。

三体II 黒暗森林(劉慈欣著)の話

ヤベェ本を読んだ。

ネタバレ回避したいし簡単に感想をまとめられそうにないので、長い感想にはならないかと思いますがまあとりあえず思ったことをまとめます。

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

 
三体Ⅱ 黒暗森林(下)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

 

すごいですこれ。第一部を軽く飛び越えるすさまじい世界。そして想像力の大爆発とそれを裏打ちする科学。どうすればこんなん書けるんだ。

冒頭の蟻のシーンは出てくる文字が墓石に刻まれた名前だと気付くのにちょっと時間かかったんですが、しかし蟻のシーンはなかなかの伏線でした。

今作はルオ・ジーという学者(変換できない……)が主人公でして、彼は三体世界と戦うために任務を背負います。任務はそのためならばなんでもお金や物を使えるという条件があって、彼はそういう仕事を(ネタバレ回避砲発射)

とにかくすごいんですよ。圧倒的なラスト。愛ですよ愛。

 

あと無印からの推しのダーシーさん出てきてめちゃめちゃ嬉しかったです。ダーシーさんほんとにしぶとい。つよい。

ちなみに読みながらダーシーさん推しっているのかなってツイートしたら中国のダーシーさん推しの方が見事な日本語でリプしてきてびっくりしたなどしました。ダーシーさん、ゴキブリ並みに適応力がつよい。

 

頭脳戦SFと同時に遠未来世界の宇宙艦隊スペースオペラも展開されて、うひゃー!!って感じでした。SFてんこ盛りでワクワクしますよこれは。

今作は宇宙と遠未来と知能戦の超絶おいしい煮物でした。なんだこれ傑作かよ。

 

これは続きが楽しみだぞう……。全人類読んで。最高だから。

また図書館にお願いせざるを得ないのがつらい、文庫になったら買う……。

 

なんというか小松左京の「虚無回廊」に通じるものを感じました。でもこれは完結してるんですよね。

小松左京の作品は永遠に完結することはないですが、この「三体」は最後までちゃんと書かれて本になってるんですよね。完結させられるパワーよ……。

ちなみに個人的なことを申しますと、宮部みゆきの「ドリームバスター」の続き今だに待ってます。

 

いやーとにかく傑作だった。文章が塊になりがちなのがちょっと辛かったです。気をつけよう。

面白い本が読めて嬉しかったです。

 

さて、次は戦国ベースボールになるかな。あと感想はたぶん書かないですけど叔父上から借りたヒメノスピアって漫画も面白いです。読書たのしい……。

 

最近LINEノベルで読んだものまとめ(その17・終)

どうも。

あまりに突然LINEノベルのサ終を知って「?!」ってなったのはいつだったか。みんな、面白いと思った本は紙で買おうな!!

エールワイフとかサバゲにGOとかウィッチクラフトアカデミアとかは紙の本買っておけばよかったなあと思っております。魔女の花嫁も。

電撃のシリーズめっちゃ続いてるやつコツコツ読むの好きだったなあ。8月末終了なのでまだまだ読めたと思うのですが、途中で終わりになるの嫌だしキリのいいところでやめることにしました。

ではいってみよう。

ここまで読んで時間切れとは。面白かったです。

アンダーワールドわくわくしますね。ユージオすごく好き。機会があれば続きも読みたい。

 

つぎ!!

かなりのやべえ本です。完全に興味本位ですが、日本最後の花街は凄まじかった。変態のお客さんのエピソードがなんとも言えない変態さで、「ヒィ」ってなりましたね……。

 

つぎ!

おァァ続き読みたかった……でもモフモフした主人公とヘンテコな魔女の冒険、楽しかったです。

あとリーリちゃん可愛い。あつ森に実装されないですかね、リーリちゃんと傭兵(主人公)。されるわけないか。

リーリちゃんすごく好きです。17歳にしては子供っぽいところも。

 

正真正銘の最後。

とても考えさせられる作品でした。エッセイなんですけど、日本人の我々が外国人をいかに偏見で見ていて、その外国人もいかに他の国の人間を偏見で見ているのか、偏見で見るとどうなるのか、貧富の差はなにを分けるのか、そういうことを考える作品でした。

こういう面白いエッセイ書きてえな〜!!!!

 

というわけでLINEノベルでした。ありがとうLINEノベル。勉強になりました。

最終的な本棚画面のスクショ貼っておきます。

f:id:kanezya:20200724113954p:image

70時間に微妙に足りなかったです。

 

いまは三体II読んでますがすごく面白いですね。こちらもいずれ感想書きます。

あと戦国ベースボールも早く読みたいなあ。来週には読めるかな。

叔父上からの課題図書もあるのですよね……がんばろ。

二分間の冒険(岡田淳著)の話

はい。

ななつま2巻でも三体IIでもありませんでした。ななつま2巻は3巻を読んでからでないと感想を書けないかなと思いまして。来月あたりまとめて感想書きます。

 

きょうはこいつです。

二分間の冒険 (偕成社の創作)

二分間の冒険 (偕成社の創作)

 

ひゃー懐かしい。小学校の学級文庫にあって読んだのが最初で、内容を覚えたままタイトルを忘れてたんですけど、こないだ書店で見かけて「これ二分間の冒険ってタイトルだったの?!」ってなりまして、図書館で借りてきました。

図書館の本なのであまたのキッズたちが触ってきたらしくすごくボロボロでしたが中身は無事でした。では感想行ってみよう!

 

ざっくり言うと「小六男子が猫に騙されて異世界に転生して竜と戦うことになっちゃう」お話です。

ファンタジーなのですが、例えば印象的なシーンでいうと、勇者の剣を岩から引き抜いたかと思ったら竜のもとに向かう子供たちは全員それを引き抜いていて、抜かれたあとの岩に、そこを管理する老人がまた剣を刺している、つまりそれは「自分こそ勇者であると思わせて協力させない」という目的、という小学校上級にはいささか意地悪な内容なんですよね。

冒頭で主人公たちは学校の映画会の支度をしていて、主人公は「西洋の騎士が竜をやっつける映画がいい」みたいなことを言っているので、初代ドラクエと同時期かな?と思って調べてみたら初代ドラクエより一年早かったようです。

 

主人公は猫のダレカ(まあ比較的善良なQBみたいなもんです)に、「なによりも確かなもの」を見つけて、それを捕まえたら元の世界に戻れると言われます。

そこでものすごい消去法の冒険が始まるのです。ヒロインのかおりでもない、勇者の剣でもない、竜でもない。まあ大人が読めばだいたい把握できる正解なのですが、それはもう一つのストーリーのキモである「時間」が自分の主観である、というところから分かります。

主人公の飛ばされた異世界には、誰からも習っていないのになんでもできる子供だけの村があり、そこから竜のもとに向かった子供たちは竜に負けて老人にされてしまうのですが、その老人は「若い時代」のことを覚えているのです、竜によって一瞬で老人になったのに。

子供だけの昔にいるのは、その竜によって老人にされた子供が、存在しない若い間に育てた子供たちなわけです。

 

もうここまで書いてディストピアすぎてグエッてなります。でも主人公たちは竜を倒す(ただしすごく姑息な手で)ことに成功します。

子供のころ読んだときそのやり方のあまりの姑息さに「やべえ」となって、勇者の剣のエピソードと竜退治のエピソードははっきり覚えてました。

それで主人公は「確かなもの」を見つけて、無事元の世界に戻ることができました。感動とかより不思議な味わいが強いです。

 

なによりとてもレトリックが美しいんですよね。夏休みの読書感想文にいいんじゃないでしょうか。ファンタジーの入り口としても。

なかなかエグい内容ですし複雑な内容ですが、とても面白いので、ラノベに疲れたら読んでみるのがいいかと!児童文学面白いです。

 

さて、棋聖戦はどうなってるんでしょうか(いきなり話題を変えるな)。こないだの王位戦藤井聡太先生の凄まじい逆転勝利でびっくりしたんですよね。

次は戦国ベースボールの感想かなー。それまでに三体くるかなー。

錆喰いビスコ6 奇跡のファイナルカット(瘤久保慎司著)に思うこと

はい。

きょうは錆喰いビスコ6 奇跡のファイナルカットをお代わりした感想です。

まずはジャビについて書いてみようと思います。

ネタバレしてももうOKでしょうか。この巻の最後でビスコの師であるジャビは死んでしまうのですが、「死んだ」とは表現されず「神となった」と表現されるのは、やはりこの世界ならではだなあと思います。

これを書いているわたくし金澤流都はクリスチャンを一応やっているので、ジャビを拝むわけにはいかないんですが(いやリアルに拝むやつそうそういないよ)、この錆喰いビスコの世界はどこか日本神話を彷彿とさせるものがあると思うんですよ。

ビスコの「超信弓」により「死ぬ」という結果までねじ曲がるのを感じて、きっとジャビは幸せだったんじゃないでしょうか。「ビスコとおもっきり戦う」という願いが叶ったわけですから。

ジャビがビスコを矢と喩えて、お前を放つ弓を探せ……と言ったのを、そのままストーリーに持ち込んで、ビスコがある種神になってしまったために矢でなくなったことを言うシーン、本当に痺れました。ジャビはビスコに「矢」でいてほしかったんですね。

 

次に黒革なんですけど、超ピュアですよね?!?!帯の「待ってたぜヒーロー。」っていうの、黒革の心であり我々読者の心でもありますよね。

黒革が映画を撮るという行為がそのままエンターテインメントになっているこのストーリー凄まじいです。

黒革がビスコ強火担なのは一巻を読めばよく分かることなのですけど、それでビスコをヒーローにした映画を撮りたい、そのために日本を占領するってどこまでも愛が重い。

たぶん一巻のままの黒革だったらできないことですよね。一度死んで、もう恐れより自分の夢を優先する、ということでしょうか。ビスコやミロと戦って死ぬ恐れより素晴らしい映画を撮りたいという熱意を通した。それが黒革の最期の、

『これで!』

アカデミー賞!』

『間違いなしだァァーーーーッッ!!』

というセリフに凝縮されていると思います。

本当に黒革は映画が好きだったんだなあ。インディ・ジョーンズのテーマ口ずさむくらい。もし黒革がレディ・プレイヤー1観てたら「俺はテツジンで行く」とか言ったんでしょうか。

 

あと痺れた小ネタですけど、スポアコたちに助けられたときビスコが吐いた「呑まれウナギ」は一巻のチロルの膨れ蚕と同じパターンですかね?こっちの方がだいぶ痛そうですけど。

パウーを「メスゴジラ」と呼ぶシーンめっちゃ笑いました。ゴリラどころの騒ぎじゃないぞ。

あとビスコのことを「アンタレス」と喩えるシーンがあったと思うんですが(黒革のセリフだった気がしますがはっきり自信はないです)まさに赤い星なんですよね。しかも一等星。ビスコは名前どおりに星なのですね。そんなビスコを「赤ウニ」と形容するチロルとミロもよい。

 

とにかくハチャメチャにいいんですよ錆喰いビスコ。続きが楽しみです。

コミカライズも一巻のいちばん熱いあたりに差し掛かってワクワクしながら読んでます。みんな読んで。

 

次はおそらくななつま二巻の感想になるかと思います。それでは。

七つの魔剣が支配する(宇野朴人著)の感想

はい、久々のふつうの感想であります。

今回はこれ。三体IIじゃなかった。

七つの魔剣が支配する (電撃文庫)

七つの魔剣が支配する (電撃文庫)

 

なんすかこれめっちゃ面白いじゃないですか。やはりこのラノで一位獲ったのは伊達じゃない。熱量の凄まじさに語彙を失うばかり。

 

非常にざっくり言うと「殺伐としたハリポタ」です。魔法学校が舞台です。

いま自分がGAに投稿すべく書いている作品が、広義の魔法学校モノなので、ネタかぶりしてないか気になって読んでみたのですが、ネタかぶりするわきゃないわなこりゃという感じでした……。

破壊力抜群のストーリーで、キャラクターがみんな可愛くて、もう……もう……愛してる……という感じです。

おそらくイギリスと思われる国の魔法学校が舞台なのですが、そこに入学した一年生たちが主役で、主人公のオリバーは同じく一年生の東方からの留学生・ナナオと出会います。ナナオはガチの武士の娘(朝ドラ「まんぷく」の鈴さん的なやつでなく戦国武将な感じ)でして、片手剣を使う魔法学校に日本刀を持ってやってきたのです。

ナナオの強さが凄まじい。オリバーと模擬戦で戦い殺し合いたいと思うまでオリバーと惹かれ合うさまは凄まじいの一言につきる。

ほかにもカティちゃんが優しくて可愛いし、シェラちゃんはいい感じに解説してくれるし、ガイくんは一発芸で爆笑させにくるし、ピートくんはどう見ても男ハーマ●オニーなんですよ……。

そして先輩がたがヤバイのです。常識的な先輩ももちろん出てくるのですが、ほぼイカれた人ばかりで、後輩を文字通り殺しにかかるような先輩が続々出てくるのです。まだホグ●ーツのほうが平和だよな……。

しかも入学してすぐ「ここの生徒は二割死ぬ」って言われるんですよ、これ学園というよりバトロワではないですか。

ここから主人公たちがどう生きていくのか、ものすごく楽しみなので、ゆっくり追っていこうと思います。

あとタイトルの意味がすごく深いです。最後の最後で主人公がやったことがこれから先どう繋がるかワクワク(いやワクワクできる楽しいシーンではないけれど)するんですよね。

 

わたくし、「面白いだろ〜すごく面白いだろ〜、なんとまだまだ続きがあるぞ〜!!」って一巻でやられるとわりと(´・ω・`)の顔になるんですけど、この「七つの魔剣が支配する」は、素直に続きが読みたくなるやつでした。

勉強のために読んでみようと思ったらめっちゃ面白いってこれは明らかに錆喰いビスコと同じパターンだ。ビスコとは違うタイプの、理詰めでくる熱量だったんですけど、こっちのほうが勉強しやすいかもです(なんせビスコは「すげー!やべー!すげー!」になるタイプの面白さなので……)。

 

なによりナナオちゃん可愛いんですよね。学校の噴水で水垢離しちゃう。めっちゃ食べる。戦う女の子大好きです。

しかし錆喰いビスコといい空飛ぶ卵の右舷砲といいスーパーカブといい、わたしカッコイイヒロイン好きすぎか??

書いてたらビスコ6巻読みたくなってきました。また近いうちにメモだけじゃなくてちゃんと感想書きます。瘤久保先生がツイッターで「錆よりキノコが強すぎたらキノコ病になる」っておっしゃっててふむふむとなったんですよね。

 

とにかく「七つの魔剣が支配する」、面白かったです。おすすめです。

最近LINEノベルで読んだものまとめ(その16)

はい。久しぶりの更新です。

あつ森に時間とられたりラノベの開拓をしくじったりしてまたこれです。三体Ⅱ読み終わったら感想書くから……(なおまだ図書館に入ってない模様)。

ではいってみよう!

 

まずはこれ。

大変面白かったです。とても楽しそう。

シノくんの出番が少なかったのがせつない。学生って大変だな……。シノくんのひどいアルバイトがひどいです(語彙)。

挟まるサバゲ知識が面白いです。わたし超のつく運動オンチなのでやらないけどサバゲ楽しそうだと思う作品でした。

 

つぎ!

なんだこれハチャメチャに面白いぞ。

マザーズ・ロザリオのほうはアスナの母親にムカつきながら読んでたんですけど、帰結した地点が大変良かったです。

アーリー・アンド・レイトはミステリ仕立てからみんなでクエストからエピソード0まで盛り沢山でとても面白かったです。

続きを読んでます。深い。

 

つぎ!

ダンジョン・ザ・ステーション2 (LINE文庫エッジ)

ダンジョン・ザ・ステーション2 (LINE文庫エッジ)

  • 作者:大泉貴
  • 発売日: 2020/03/05
  • メディア: 文庫
 

LINE文庫エッジ、編集者さんの方針なのか作品によって分量にバラつきがありますね。とても面白かったです。

主人公がとても特別な人間というのは厨二病心を煽るのでどんどんやってほしい。電車で旅行に行きたいです。

 

つぎ!

少女地獄 夢野久作傑作集 (創元推理文庫)
 

うーん難しい!字がビッシリ!しかも古い言い回し!当たり前なんですけどラノベ感覚では読めないですな。

「火星の女」はいだてんの人見絹枝エピソードで泣いたひとに読んでほしい。現代はいい時代なんだなあ。どのエピソードもおぞましすぎてゾワゾワします。

 

つぎ!

んん〜めっちゃおもしれ〜!!

ゼロがめちゃめちゃ可愛いです。ヒロインなのにヒロインらしからぬ言動をして回るの可愛い。しかもお風呂回があるぞ!

新キャラのみなさんもとてもいい味出してる、そしてサナレ滅びろ。続きを読んでますがマジにサナレ滅びろ。悪役をここまで憎たらしく書くセンス素晴らしすぎる。マジにぜつゆるですサナレ。あと神父お前も大概にしろ。

 

まあざっとこんな感じです。

LINEノベルのありがたいところはチケットで読むぶんはタダなことですかね……自分のお財布じゃ追いきれないシリーズ作が読めるのはありがたいです。

 

最初に書いた通り次はたぶん三体Ⅱの話になるかな。図書館にお願いしたのですがいつになるやら。

錆喰いビスコ2(コミカライズ)(高橋佑輔/瘤久保慎司著)の感想

こんどはコミカライズの話をしようか。あんまり長くはならないかも。

錆喰いビスコ (2) (ガンガンコミックス UP!)
 

これ。ストーリーとしては原作1巻の中ほどが描かれています。

アクタガワーっ!!って叫ぶやつですね。絵になったアクタガワ、可愛いです。ミロとアクタガワの首の骨対決のエピソード、こんな感じなのかぁと。コミカライズのミロ、めちゃめちゃ可愛いのでとてもうれしい。

日光戦弔宮のシーンがすごくよいです。一部の性癖に突き刺さるチロルの膨れ蚕吐きのシーンなかなかエロスですよ。日光戦弔宮と戦うシーンもまさに錆喰いビスコのコミカライズはこうあれという感じ。

カルベロの子供たちとのシーンもとても楽しい。ビスコが駅名に合わせてトビフグを撃ち落とすシーン、めっちゃカッコイイっす。

 

コミカライズ、アプリに連載されているものに相当加筆して豪華にしてある感じです。

アプリのほうはコメントやお気に入り的なのがすごく少なくて心配してるんですけど、これから黒革との決戦が始まると思うとワクワクしますね。

できることならアムリィやシシやチャイカや恐怖の女監督も漫画にしてほしいなあ。高橋先生が発売記念に描かれた恐怖の女監督、最高にカッコ良かったんですよ……。

 

錆喰いビスコこのラノで一位を獲ったとき、突如として錆喰いビスコアンチというものが生まれたのは記憶に新しいところです。

確かに他のラノベの表紙と並べるとビスコは悪目立ちしてるんですけど、悪目立ちするだけの新しさがあるわけですよね。電撃にしか出せないライトノベルで、それでいてさらにそれが一発で終わらず続刊が出せる。すごいです。まさにアンチが湧くのは良作の証拠……。

コミカライズもずっと続いてほしいです。錆喰いビスコの世界をこれからも描き続けてほしい……。

 

というわけでした。読書たーのしー!!